生化学 「5 個体の恒常性 (ホメオスタシス) とその調節機構」 の模擬問題 (1) です.
30問あるのですが, ある読者の方から 「1回の問題数が多すぎて, 全然間に合わない」 とのコメントをいただきました. そこで, 10問ずつ3回に分けてお送りします. 次回以降も, 1回あたりおおよそ10問ずつ出題していきます.
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5 個体の恒常性 (ホメオスタシス) とその調節機構 (1) 問題
1 細胞間の情報伝達に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) ホルモンや神経伝達物質, cAMPなど, 細胞外で作用する物質は, ファーストメッセンジャーである.
(2) グルタミン酸, アセチルコリン, エンドルフィンなどは, 神経伝達物質である.
(3) リノール酸は, 神経伝達物質である.
(4) 交感神経末端から分泌される神経伝達物質は, アセチルコリンである.
(5) 副交感神経末端から分泌される神経伝達物質は, ノルアドレナリンである.
2 細胞間の情報伝達に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 運動神経に存在する神経伝導物質として, アセチルコリンがある.
b 神経終末と標的細胞が接合する部位を, シナプスと呼ぶ.
c ファーストメッセンジャーが細胞外液中に拡散し, 近隣の細胞に情報が伝達される形式を, オートクリンという.
d ファーストメッセンジャーが細胞外液中に拡散し, 分泌した細胞自身に情報が伝達される形式を, パラクリンという.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
3 神経細胞と神経伝達に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 神経組織は, 神経細胞 (シナプス) と神経膠細胞 (グリア細胞) から構成される.
(2) 神経細胞は, 1個の細胞体と樹状突起よりなっている.
(3) 軸索は他の神経細胞と接続し, 支持細胞や髄鞘とともに神経線維を形成する.
(4) 軸索の興奮は一方向性に伝導する.
(5) シナプスにおいて, 興奮は両方向に伝達される.
4 神経細胞と神経伝達に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 有髄神経線維では, 髄鞘が軸索突起を取り巻いている.
b 髄鞘は脂質を含み, 電気抵抗が低い.
c 運動神経は, 髄鞘をもたない無髄神経である.
d 有髄神経の伝導速度は, 無髄神経より速い.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
5 受容体による情報伝達に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 受容体は, 情報伝達物質の標的細胞に存在する.
b ペプチドホルモンなど, 水溶性情報伝達物質の受容体は, 細胞膜上に存在する.
c ステロイドホルモン, 甲状腺ホルモン, 脂溶性ビタミンなど, 脂溶性情報伝達物質の受容体は, 細胞膜上に存在する.
d グルカゴン受容体, アドレナリン受容体など, Gたんぱく質に結合している受容体は, チロシンキナーゼ活性をもつ.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
6 受容体による情報伝達に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a インスリン受容体はチロシンキナーゼ関連受容体であり, 細胞内のたんぱく質のチロシン残基をリン酸化する.
b インスリン受容体は, 細胞膜を7回貫通する受容体である.
c 細胞膜上のLDL受容体は, LDLのアポたんぱく質であるアポB-100を認識してLDLを取り込む.
d 細胞膜受容体は細胞膜表面に存在し, 細胞膜を貫通していない.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
7 受容体による情報伝達に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 細胞膜受容体には, Gたんぱく質共役型受容体, チロシンキナーゼ関連受容体の2種類がある.
b GDPが結合しているGたんぱく質共役型受容体は, 活性型である.
c リガンドが結合して活性型となったGたんぱく質共役型受容体は, GTPと結合する.
d エイコサノイドの受容体は細胞膜に存在し, Gたんぱく質に共役している.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
8 細胞の活動電位に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 細胞内と細胞外との間にはアルブミンの濃度差に起因する電位差が生じている.
(2) 細胞の内側は, 外側よりもマイナスに偏った電位が測定される.
(3) 筋収縮に際して, 筋小胞体から細胞質にH+の放出が起こる.
(4) 筋細胞が静止している時は, Ca2+濃度は細胞内が高い.
(5) 運動神経未端から放出されたノルアドレナリンにより活動電位が発生し,筋収縮が開始する.
9 細胞の活動電位に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 筋細胞が興奮すると, 筋細胞内液中のカルシウムイオン濃度が一時的に高まる.
b 筋細胞が静止している時は, カリウムイオン濃度は細胞外が高い.
c 筋細胞が興奮すると, 細胞内のカリウムイオン濃度が低下する.
d 筋細胞が興奮すると, 筋細胞内液中のクロールイオン濃度が上昇する.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
10 細胞の活動電位に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 筋細胞が静止している時は, ナトリウムイオン濃度は細胞外が高い.
b イオンチャネル内蔵型受容体にリガンドが結合すると, Na+, Ca2+, K+, Cl-チャネルが開口する.
c Na+, Ca2+, K+チャネルが開口してそれぞれのイオンが細胞内に流入すると, 過分極が起こる.
d Cl-チャネルが開口してCl-が細胞内に流入すると, 脱分極が起こる.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
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次回は, 生化学 「5 個体の恒常性 (ホメオスタシス) とその調節機構」 の模擬問題 (1) の解答と解説です.
30問あるのですが, ある読者の方から 「1回の問題数が多すぎて, 全然間に合わない」 とのコメントをいただきました. そこで, 10問ずつ3回に分けてお送りします. 次回以降も, 1回あたりおおよそ10問ずつ出題していきます.
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5 個体の恒常性 (ホメオスタシス) とその調節機構 (1) 問題
1 細胞間の情報伝達に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) ホルモンや神経伝達物質, cAMPなど, 細胞外で作用する物質は, ファーストメッセンジャーである.
(2) グルタミン酸, アセチルコリン, エンドルフィンなどは, 神経伝達物質である.
(3) リノール酸は, 神経伝達物質である.
(4) 交感神経末端から分泌される神経伝達物質は, アセチルコリンである.
(5) 副交感神経末端から分泌される神経伝達物質は, ノルアドレナリンである.
2 細胞間の情報伝達に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 運動神経に存在する神経伝導物質として, アセチルコリンがある.
b 神経終末と標的細胞が接合する部位を, シナプスと呼ぶ.
c ファーストメッセンジャーが細胞外液中に拡散し, 近隣の細胞に情報が伝達される形式を, オートクリンという.
d ファーストメッセンジャーが細胞外液中に拡散し, 分泌した細胞自身に情報が伝達される形式を, パラクリンという.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
3 神経細胞と神経伝達に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 神経組織は, 神経細胞 (シナプス) と神経膠細胞 (グリア細胞) から構成される.
(2) 神経細胞は, 1個の細胞体と樹状突起よりなっている.
(3) 軸索は他の神経細胞と接続し, 支持細胞や髄鞘とともに神経線維を形成する.
(4) 軸索の興奮は一方向性に伝導する.
(5) シナプスにおいて, 興奮は両方向に伝達される.
4 神経細胞と神経伝達に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 有髄神経線維では, 髄鞘が軸索突起を取り巻いている.
b 髄鞘は脂質を含み, 電気抵抗が低い.
c 運動神経は, 髄鞘をもたない無髄神経である.
d 有髄神経の伝導速度は, 無髄神経より速い.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
5 受容体による情報伝達に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 受容体は, 情報伝達物質の標的細胞に存在する.
b ペプチドホルモンなど, 水溶性情報伝達物質の受容体は, 細胞膜上に存在する.
c ステロイドホルモン, 甲状腺ホルモン, 脂溶性ビタミンなど, 脂溶性情報伝達物質の受容体は, 細胞膜上に存在する.
d グルカゴン受容体, アドレナリン受容体など, Gたんぱく質に結合している受容体は, チロシンキナーゼ活性をもつ.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
6 受容体による情報伝達に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a インスリン受容体はチロシンキナーゼ関連受容体であり, 細胞内のたんぱく質のチロシン残基をリン酸化する.
b インスリン受容体は, 細胞膜を7回貫通する受容体である.
c 細胞膜上のLDL受容体は, LDLのアポたんぱく質であるアポB-100を認識してLDLを取り込む.
d 細胞膜受容体は細胞膜表面に存在し, 細胞膜を貫通していない.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
7 受容体による情報伝達に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 細胞膜受容体には, Gたんぱく質共役型受容体, チロシンキナーゼ関連受容体の2種類がある.
b GDPが結合しているGたんぱく質共役型受容体は, 活性型である.
c リガンドが結合して活性型となったGたんぱく質共役型受容体は, GTPと結合する.
d エイコサノイドの受容体は細胞膜に存在し, Gたんぱく質に共役している.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
8 細胞の活動電位に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 細胞内と細胞外との間にはアルブミンの濃度差に起因する電位差が生じている.
(2) 細胞の内側は, 外側よりもマイナスに偏った電位が測定される.
(3) 筋収縮に際して, 筋小胞体から細胞質にH+の放出が起こる.
(4) 筋細胞が静止している時は, Ca2+濃度は細胞内が高い.
(5) 運動神経未端から放出されたノルアドレナリンにより活動電位が発生し,筋収縮が開始する.
9 細胞の活動電位に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 筋細胞が興奮すると, 筋細胞内液中のカルシウムイオン濃度が一時的に高まる.
b 筋細胞が静止している時は, カリウムイオン濃度は細胞外が高い.
c 筋細胞が興奮すると, 細胞内のカリウムイオン濃度が低下する.
d 筋細胞が興奮すると, 筋細胞内液中のクロールイオン濃度が上昇する.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
10 細胞の活動電位に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 筋細胞が静止している時は, ナトリウムイオン濃度は細胞外が高い.
b イオンチャネル内蔵型受容体にリガンドが結合すると, Na+, Ca2+, K+, Cl-チャネルが開口する.
c Na+, Ca2+, K+チャネルが開口してそれぞれのイオンが細胞内に流入すると, 過分極が起こる.
d Cl-チャネルが開口してCl-が細胞内に流入すると, 脱分極が起こる.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
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次回は, 生化学 「5 個体の恒常性 (ホメオスタシス) とその調節機構」 の模擬問題 (1) の解答と解説です.