
1968年のきょう12月10日。東京・府中市で世に言う「3億円事件」が発生した。
銀行から東芝府中工場に運搬中のボーナス2億9430万7500円が、雨の中、白バイに乗ったニセ警官によって、強奪された事件だ。
凶悪事件というより、発炎筒で、警備やドライバーの目をそらし、人を殺さず、傷つけなかった、その鮮やかな手口に世間をあっと言わせた。
世は学生運動が燃え盛り、政治への関心が強度に盛り上がっていた社会背景もあって、学生の運動資金になったのでは?との噂も出た。
3億円。今の感覚では数十億円の感覚か?
大学生の初任給が、当時4万から5万円。今では20万円前後なので5倍としても15億円が強奪されたから、世間は仰天した。そして、犯人は捕まらず、地球のどこかで、まだ、生きているとしたら、この40年間をどう思い返しているのだろうか?
月割りにすれば、「月給62万5000円」で暮らせる。その数字は、今では、サラリーマンの部長クラスだろうが、昭和40年、50年代では、べらぼうな高給取りだった。
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