ウェザーコック風見鶏(VOICE FROM KOBE)

風の向くまま、気の向くままに……

イタリアのクリスマス

2007-12-08 08:35:12 | 文化・学術
 日経BP社のTRENDYnet Life Creative Site、L-Cruiseのコーナー、World Trend Watchのコーナー12月5日付記事で、「イタリアのクリスマス」が紹介されている。
 タイトルにリンクを張っておいたので、興味のある方は記事自体をチェックしてみることをお勧めする。なお、記事は高玉あかね氏が投稿しているものである。

 記事では、イタリアのクリスマスは、日本のお正月と同じような感じであるとしている。
 つまり、家族との団欒を大切にする期間で、「イタリアでは暦上12月25日は祝日で、翌日のサント・ステファノの祝日(国民の祝日)と合わせて2連休となる。ナターレ(クリスマス)を挟んだこの数日間は家族で過ごす大切な時間だ」とのことである。
 記事は、写真を追っていくだけでも面白いので、記事を写真と一緒に引用しておく。

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 記事引用
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 クリスマスも近づき、街がざわついて来た。カトリックの総本山であるイタリアでは、クリスマスは日本人のお正月のような感じだ。では、大晦日はというと、恋人や友人たちと一緒に新年を迎えるためにカウントダウンに出かけてしまう。このように、日本と全く正反対なところが興味深い。

 毎年この時期(11月後半から1月6日のエピファニアと呼ばれるお祭りの頃まで続く)になると、イタリア各地ではクリスマスの準備で街が賑う。ショッピング・ストリートには華やかなイルミネーションが点燈され、美しく飾り付けられた大きなもみの木が凛と立つ。

クリスマス準備で賑うミラノの街
 
  (ミラノのクリスマスイルミネーション)

 
“クリスマスにプレゼントを贈る”という習慣はもちろんイタリアにもある。だがイタリアでは情熱的だ。この時期、ミラノの街は家族や親戚、親しい友人や日頃からお世話になった人たちに、感謝の気持ちを表すためのプレゼントを求める人でごった返す。イタリアの“クリスマス商戦”は、年々激しさを増すといってもいい。

 一年のうちで最も稼ぎ時のこのシーズンは、クリスマスプレゼントに相応しいあらゆるジャンルの商品広告が目に付く。普段日曜日がお休みの商店街もオープンし、各商店は競うようにクリスマスのウィンドーディスプレイに力を入れる。

 
  (インテリア&コンセプトストア「ドリアデ」)

 
  (男女で仲良くランジェリーを選ぶ光景)

 中でも12月7日のサンタ・アンブロージョ(ミラノ市の守護聖人)の祝日前後にミラノ市内で開催される市、「オーベイ・オーベイ」や「国際手工業見本市」、その他大小様々なイベントやマーケットはプレゼント探しの格好の場所となる。

 何をプレゼントするかは人それぞれだが、イタリアでは“大晦日の夜に「赤」を身につけて過ごすと幸せになる”という言い伝えから、赤い下着をクリスマスにプレゼントするイタリア人も多い。成熟した大人の恋人同士がランジェリーをプレゼントするという習慣は何だかとてもイタリアらしい。

イタリア人のクリスマスの過ごし方

 イタリアでは暦上12月25日は祝日で、翌日のサント・ステファノの祝日(国民の祝日)と合わせて2連休となる。ナターレ(クリスマス)を挟んだこの数日間は家族で過ごす大切な時間だ。サッカーの試合さえも(基本開催日は日曜となっている)、この連休に日曜日が重なる場合は、日程を移動するというくらい徹底している。このように“クリスマスは家族と一緒に”という国民意識の強さが窺える。

 さて日本の事情(なぜか日本ではクリスマス・イヴが重視されている)と異なり、イタリアのクリスマスの最大イベントは何と言っても25日の昼食会だ。この日は家族や親戚が一同に集まり、各家庭の自慢の料理をそれぞれが分担して持ち寄り(地方によっては伝統的なクリスマス定番メニューもある)、昼食を楽しむ。

 イタリア人の夫マルコと結婚して以来、毎年クリスマスの昼食会は彼の家族と一緒だ。彼の家の定番は、前菜のカリフラワーのポテトサラダ風、かぼちゃのラビオリとメインの色々な具を詰めた仔牛のロースト肉だ。この他盛り沢山の料理と何リットルものワインが用意される。そしてこの日は誰も時間を気にすることなく、長く果てしない饗宴が延々4時間、6時間と続くのである。

クリスマスの食卓に欠かせないパネットーネ



 クリスマス菓子といえばパネットーネがまず頭に浮かんでくる。やはりこの時期になるとここぞとばかり、ケーキ屋の店頭やスーパーなどに、パネットーネが所狭しに並ぶ。

 パネットーネはミラノが発祥の地で、その後イタリア全土に広がった。ミラノを代表する菓子メーカー、モッタ社の創業者であるジャンフランコ・モッタは、このパネットーネひとつでイタリアの菓子王と呼ばれるまでに至ったそうだ。

 ふんわりと柔らかいパン生地の中に様々なドライフルーツが練り込まれたパネットーネは、コロンとした丸屋根型で愛らしく、おまけにずいぶん長い間日持ちする。アスティ産スプマンテやモスカートなどの甘口デザートワインと相性もぴったりあう。隣国のフランスに住む友人がクリスマスになるとどうしても食べたくなるのがイタリアのパネットーネだというので、飛び切り美味しいパネットーネを今年彼女にプレゼントしたいと考えている。

 
(お菓子屋の店頭も心がウキウキする楽しいディスプレイ)
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 Written by Tatsuro Satoh on 8th Dec., 2007

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光の祝祭―ヨーロッパのクリスマス 光の祝祭―ヨーロッパのクリスマス
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日本基督教団出版局

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