護憲+グループ・ごまめのブログ

護憲+・現憲法を守るグループの一人して、今後の社会の状況を戦時を経験した一人として社会を見つめていきたいと思います。

ごまめ歯科技工士生活の回顧録・その1

2009年02月21日 16時27分38秒 | 歯科技工士のぼやき
ごまめ歯科技工士生活の回顧録・その1・その1

技工士関係のスレッドを復活させたが、他のスレッド問題が忙しく書く暇がなかった。
今日は半世紀以上この職業について、引退して感じたことを他の方の意見を無視して体験から,時間のある限り歯科技工士生活半世紀を順次書き留めることにする。
今日は其の第一回。

先ず、技工士と云う職業は少数だが昔から存在する。
戦後、アクリル樹脂が開発されるまでは、ゴム床といい、重合ではないが、高圧釜でゴム床を硬化させる装置が「じょうわかん」(当時お師匠さんの歯科医師が言っていた圧力釜の事で。酸素ボンベを小型にした様な形状で圧力計には120気圧まで書いてあったと記憶している)。で、安全装置も銅の薄い半円形の物で今から考えると誠に危険きわまりない装置で入れ歯を作っていのだ。

勤めていると云うか技術を教えてもらうには、当時は徒弟制度で、技術を修得するためには、給料などはなく、盆と正月に小遣いをもらうくらいだった。
その歯科医院に来院する一人の患者さんがアクリル樹脂製の入れ歯の樹脂の匂いがいやだから、幾らお金をつんでもよいから、ゴム床義歯を作ってくれとの依頼で、製作を手伝わされたが、今、100万円貰っても作るのは堪忍だと思うほど作業は大変だった。
裏を返せば、昔はかなり裕福な家庭でなければ、入れ歯などは作らなかったのではないだろうか。

と言うことは、アクリル樹脂の発明は歯科医療の入れ歯においては、一大革命で,義歯の製作の時間と手間が大幅に短縮し、国民皆保険と相まって、低所得者にも入れ歯を入れられる時代に成ったと私は感じている。

その、入れ歯の「じょうわかん」で思い出すのは子供の頃、(昭和一桁時代)両親のクリスチャン仲間の歯科医院で働いてた技工士さんが入れ歯の製作中「じょうわかん」の爆破で即死して大騒ぎになったのを記憶している。

と言うことは、その時代から技工士は存在していたと言う事で、歯科技工士学校の存在しない時代。徒弟制度の中で生まれた職業でかなり厳しかったのは間違いない。(私もそうして育った技工士)
ただ昭和23年7月30日(法律202号)歯科医師法が成立するまでは、歯科技工士でも、国家の決めた一定の条件さえ満たしておれば、検定で歯科医師の国家試験を受け、歯科医師の資格を得られた時代だったと記憶している。


年代は昭和28年頃だと記憶している。健康保険が国民会保険になると、補綴物を自分で作っている多くの歯科医師は、治療に追われ技工作業をする時間がなくなった。
それに従い歯科技工士という専門職を作るため歯科医師会が働きかけたか、国家から動き出したか定かでないが、歯科技工士の国家試験が俎上に挙がった。

技工士の国家試験問題で、週末に多くの歯科医師会の役員さんが集まって、論議をかわしていた。当時戦後復興していない時代なので集会する場所はなく、役員のDR宅に集まるのだから、話し声は嫌でも耳に入る。

しかし、当時は若く医療関係のことなぞ全く知らなかったが、思い出すのは、歯科技工法か歯科技工士法、所謂、歯科技工というものに対しての国家試験か歯科技工士という身分に対しての国家試験かの論争をしていたのは覚えている。
これは、地方の歯科医師会の組織の話だが、色々な意見を集めるための集会だったと今でも思っている。

それと、国家試験の為の講習会をどうするか,今。思うと、6か月か一年ほど毎週、府の小さな木造の歯科医師会館に講習に通ったが、片道20キロ程を夕方から自転車で通ったのを覚えている。
しんどいとも思わなかったのは、技工士が国家試験になれば生活が安定すると、希望があったからだろう。
其の時、地元の歯科医師会から頂いた終了証書で半世紀以上経つと証書の筒に入れて出していないのだがぼろぼろで年代を感じさせるが
          
この証書が国家試験受験資格証明になり、講習をさぼれば、終了証書はもらえず特例歯科技工士の国家試験は受けられなかった。

一つここで付け加えるが、歯科技工士免許証(ここをクリック)を見てもらうと分かるが、当時歯科技工士の国家試験は都道府県管理の国家試験で、後年,歯科技工法が歯科技工士法に改正された時に厚生労働省管轄に昇格されたのを覚えている。

現在の介護士さんも、国家試験制度を高く評価して介護士になられたと思うが、現実は重労働と低賃金、国は制度を創るが後は野となれ山となれで、現状を知らないものが制度を設定しても正常には機能しないことを顕著に表している処が、衛生士・技工士良くにた環境だと思う。

以下次回に続く。







最新の画像もっと見る