ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第139巻-1 冥王の密約

2009-06-12 00:48:32 | 第136巻~第140巻

■冥王の密約(第458話) 発表2000年10月

評価   ★★★★★

依頼人 不明

ターゲット ラスベガスの”ボス”

報酬 不明

今回弾丸発射数     14/ 通算弾丸発射数 2,515

今回殺害人数      15/ 通算殺害人数   4,757

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数   112

<ストーリー>
瀕死のゴルゴが被爆?地下核実験の震度が浅く、原子雲が地上に吹き出すフォールアウト事故に遭遇したゴルゴ。居合わせた老医師に救われたゴルゴは・・・

<この一言>
あんたの目的など俺には興味のない事だが・・・あんたは危険を冒して俺を救った・・・借りは返す・・・俺に、出来る事があれば、いつでも呼んでくれ・・・

<解説>
ラスベガスの”ボス”を仕留めるべく、本拠ビルに乗り込んだゴルゴ。ゴルゴと対峙したボスは、自らの命と引き替えにデス・スイッチを押す。ビル全体に仕掛けられた爆弾が炸裂、ゴルゴは瀕死の重傷を負う。ボスの手下に追われたゴルゴは、ネバタ核実験場に逃げ込み、敷地内の廃屋に身を隠す。核実験に晒されたこの廃屋の放射線を量測定に来た『ドクター・アーノルド・ノイマン』は、重傷を負ったゴルゴと遭遇する。

追っ手が廃屋に迫り来るその刹那、地上にピンク色のキノコ雲が現れる。地下核実験の深度が浅く、放射能が地上に吹き出すフォールアウト事故が勃発したのである。事態を把握したゴルゴは、ノイマンに対し自分に構わず逃げるよう忠告する。しかし、医者としての使命を全うすべく、ノイマンはゴルゴを地下室へ運び治療を行う。被爆の危険を顧みず、ゴルゴの命を救ったノイマンに対し、ゴルゴは『借りは返す・・・俺に出来る事があれば、いつでも呼んでくれ・・・』と感謝の意を伝える。翌朝、ノイマンが目を覚ますと、ゴルゴへの連絡方法を記したメモが残されているのみで、ゴルゴの姿はなくなっていた・・・。

アメリカ兵士が核兵器の人体実験に使われていたことを告発する『被爆復員兵士の会』のメンバーであるノイマンは、ネバタ核実験場で情報収集にあたっていたのである。『被爆復員兵士の会』で今回のフォールアウト事故を報告したノイマンは、決定的証拠としてこの事故を公にすることを決意する。しかし、原子力推進派は『被爆復員兵士の会』の動きを察し、メンバーの殺害を企てる。この情報を掴んだゴルゴは、原子力推進派の襲撃からノイマンを救うものの、ノイマンは放射線被曝により煩ったガンで命を落としてしまう・・・。

被爆の危険を顧みずにゴルゴの命を助けたドクター・ノイマンの献身が心を打つ。一方のゴルゴも、”借りは返す・・・”との約束通り、15年後に第134巻-2『パッチワークの蜜蜂たち』で、ノイマン夫人に対し義理を果たしている。『パッチワークの蜜蜂たち』では、最上級の敬語をノイマン夫人に使っていたゴルゴが印象的であるが、本作でドクター・ノイマンの献身ぶりが明らかになると、ゴルゴの心情・態度が理解できよう。ノイマンの正義と使命を貫く姿勢と、義理堅いゴルゴの生き様とが、静かな感動を引き起こす名作。

ゴルゴ13 (139) 巻掲載
ゴルゴ13 (152) 巻(最新刊)
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