槍と銃剣

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魔術師クロンステッド(草稿その3)

2009年12月23日 20時30分14秒 | 大北方戦争+軍事史
魔術師クロンステッド(草稿その2)

 祖国に戻ると、彼は1709年10月12日エリザベス・アルネルと結婚し、ストックホルムの砲兵隊に所属した。砲兵隊もまた、軍の再編を急いでいた。彼は1710年1月4日、少佐となり、そして独創的な砲兵将校として頭角を現すようになる。
 デンマーク軍がスコーネに上陸すると、彼はマグヌス・ステンボック軍の砲兵将校となって、1710年のヘルシングボリの戦いの勝利に大きく貢献した。彼はスウェーデンの野戦砲を巧みに使いこなすことが出来る数少ない砲兵将校であった。この戦いで彼の指揮下にあった砲兵中隊は、デンマーク近衛隊との激戦の最中、敵から15歩程度の距離にある沼地まで進出し、その沼地で敵の攻撃を防ぎつつ近距離砲撃を実施したと言われている。
 戦いの後、マグヌス・ステンボックは手紙の中で、クロンステッドを極めて優秀な士官である褒め称えている。そして彼はこの戦いの後、デンマーク軍に占領されていたヘルシングボリの攻囲戦においても功績をたてた。これらの一連の成功により彼は同年4月中佐に昇進した。

魔術師クロンステッド(草稿その4)

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