Feed Business Syndication

日が変わって昨日になりましたが，フィードビジネス・シンジケーション（FBS）という団体というのか集まりというのかが発足した，というニュースが各メディアで流れました．FBSには7社が参加しているのですが，なんとなんとその中にグルコース社が入っています！サイボウズやサン・マイクロシステムズなど，そうそうたるメンバーの中でひときわ輝いている（ようにぼくには見えます）「有限会社」の文字．本当にいいんでしょうか？末席に名を連ねさせていただくだけで光栄というものです．というわけで，調子に乗って集めてきた記事のリストは以下の通り．

・INTERNET Watch
・Enterprise Watch
・CNET Japan
・ASCII24
・日経BP
・日経プレスリリース

FBSは，フィードすなわちRSSやAtomといったメタデータを使ったビジネスを行う企業の集まりということで，いよいよRSSがビジネスの世界にやってきたことを示す一里塚になるのではないでしょうか．2002年ぐらいに「RSSってなんだろう？」と情報を集めはじめた頃のことを思うと，隔世の感があります．いや，リアリティがないという方が正しい表現です．いやはや．

これからFBSではカンファレンスを開いてRSSにまつわるビジネスの可能性を紹介するなどの活動が始まります．各参加者がライバルであり協力者でもある，そういった関係の中で議論ができるのは非常にエキサイティングなことです．ただその一方で，このご時世に業界団体というありかたは古いのではないか，という批判はあるかと思いますし，現にぼくもそう考えることがあります．新しもの好きが集まって囲い込んでしまう，という光景はよくあることですし．

しかししかし，これまでこのブログでずっと主張してきたように，RSSは「きまりごと」です．そのRSSの「きまりごとらしさ」は，何らかの組織的な活動によって守られなければならないとも思うのです．各参加者ごとに，ビジネスの土壌を壊したくないとか，広告を大規模に配信したいとか，それぞれの思惑はばらばらなのかもしれません（これは今後の議論で明らかになっていくでしょう）．それでも，「きまりごと」を守ることは大切だという認識は一致していて，その状態をできるだけ長い間維持していくための組織であるならば，FBSの意義は十分にあるのではないかと思います．

当然のことながら，RSSはビジネスのため「だけ」に，開発者のため「だけ」に，あるいは研究のため「だけ」に存在しているのではありません．ユーザーのみなさんの生活をよりよくしていくために，3つのバランスを探り当てることが重要なのではないでしょうか．そのために，ぼくはビジネスの担い手としての顔と開発者としての顔と研究者としての顔を使いわけながら，この組織をうまく使って（笑）理想の姿を追い求めていきたいと思います．活動の経過は随時ブログ等で紹介しますので，ご期待ください！