in Switzerland  酪農場の国にて

ただいま、復興支援中。
このブログは著者の恩師・知人・家族への近況報告です。

それでも時は過ぎゆき

2011年10月10日 | Haiti
昨夜、ハイチを去る日本の知人を囲んだ夕食も終わりかけた頃、電話がなった。看護士をしている友人から「あんたとこのハイチ人職員が銃で撃たれて病院に運ばれたが、出血多量でさっき亡くなった」とのこと。輸血用の血を確保するための問い合わせで、事を知ったのでそれ以上のことはわからないという。

平静を装って、同僚のSecurity Officerに連絡するとすでに警察署を訪れ情報収集をしていた。亡くなったのはPsychosocial UnitのスタッフL君だという。今日から始まるWorld Mental Health Dayに合わせて行う活動プログラムの最終調整で、休日出勤した帰りに事故に巻き込まれて亡くなった。詳細が分かるまでは他言しないようにと言われ、とりあえず自宅に戻る。

一夜あけて、詳細を知らされる。

L君が乗り合いバスの降車口付近に座っていたところ、乗客らの金銭を狙いに来た連中らがやってきた。その悪党らに対抗すべく興奮して発砲した乗客と、その悪党らで銃の打ち合いとなり、流れ弾に当たったという。他に負傷した15歳の少年と病院に運ばれたがベットが足りず、若い方のその少年がまず腹部に受けた弾丸の治療を受け、Lは後回しになって、そうこうしているうちに亡くなってしまった。享年25歳。

少年の方は何とか助かったらしい。

去年、うちのシェルターのスタッフDが亡くなった後にお世話になった同僚に尋ねてみると、企画してもらったグループ・カウンセリングにも参加していたL君。当日撮影した写真の下方中央に笑顔で写っている。

その1年後の悲劇。やるせない。


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