Gikuri

ギクリのブログ。たまに自意識過剰。

ナベ監督は「~じゃないですか」が口癖だと思う

2015-10-03 | 走る若人が好き
文化放送のラジオで、青山学院大の原監督と、早稲田大から
実業団の住友電工に移籍した渡辺監督との対談がありました。
文化放送で3大駅伝を放送するのでその展望がメインかなと
思いきや、実業団の指導者にも話が及びました。
原監督が「大学の指導者が一番知識と危機感を持って取り組んで
いる」と言えば渡辺監督は「選手任せ過ぎる」「どこを目指して
いるのか分からない」と発言、海外では選手がコーチにコーチング料を
払うが、ただ走り込ませるだけの日本の指導者は選手にお金を払って
もらえるような仕事をしているのか?と疑問を投げかけています。
うーん、考えさせられますねえ。

マラソンに意欲的な実業団、トラックの速い選手が多い実業団、
いろいろ特色がありますが、いい大卒選手を集めているのに
「駅伝でそこそこ上位に来さえすれば満足なのか?」ってくらい
選手を伸ばせない、指導者の質が微妙な実業団もなくはありません。
最近、実業団に籍を置くけど大学の監督に引き続き指導してもらう
有力選手もちらほらいますが、実は大学の指導者の方が熱心で
質がいいというのは本当のところもあるのかもしれません。

実業団の指導者の意識も気になりますが、私が気になるのは
「企業と選手は、自分のところの指導者が酷くてもいいのか?」
という点です。指導者を雇う側、選ぶ側の考えですね。
何のために雇うのか、何のために指導を受けるのか。
低迷する選手が多数の実業団なんて魅力がないはずなのに、
企業は改善しない、選手はスカウトに応じるんだとしたら、
企業や選手はその辺きちんと考えてるのかどうか。

もしかしたら、そんな実業団を抱える企業は「正月の駅伝に出場して
社名を宣伝してくれたらそれだけでいい」、そんな実業団に行く選手は
「とりあえず実業団に就職できればそれだけでいい」って感覚なのかも
しれませんが、どうせチームを持つのなら、どうせ走りに人生を賭ける
道に進むのなら、なあなあではなく明確な目標を立てて、その目標を
達成するために最適な指導者を自ら考えて選んでほしいなと思います
(選手の場合、特に複数の実業団から声の掛かる有力選手は)。
例えば「オリンピックや世界陸上のマラソンで活躍する」ことが目標
なら、企業は誰を雇えば、選手は誰の指導を受ければ達成できるか。
目標達成ができない指導者であれば、別の優れた指導者を探す。
どこの企業の目標達成にも貢献できない指導者は淘汰されます。
(同じ目標でも各指導者で達成へのアプローチ方法が異なりますので、
選手は指導者選択の際に達成のための能力があるかに加えてアプローチ
方法が自分に合っているかを判断する必要があります)

例えばマラソンでの開花を目指すべき適性の選手がマラソン選手を
全然育成できない実業団に進んでしまったり、怪我をしやすい選手が
昔ながらの走り込み一辺倒との噂の実業団を選んでしまったりすると
残念に思ったり、今後を不安に思ったりすることがあります。
報酬や引退後の身分保障を優先したのかもしれませんが…。
まあ好き勝手に生きてる私が偉そうに言える立場じゃないけど(苦笑)。

なお、箱根駅伝を走りたい高校生ランナーが関東の大学を選ぶ場合も
同じように自分を強く育ててくれる監督選びが第一か?というと、
駅伝がチーム競技であること、大学が教育機関であることから
まず以下をクリアするかを確認することになるでしょう。

・学連チームの制限が厳しくなっており、将来的に廃止される
 可能性も否定できないため、予選を通過できる戦力の大学を
 選ばないとリスクがある(最近上位校に強い選手が集中する傾向が
 あるけど、大学の力の入れようの格差に加えこれも原因かも)。
・家庭が経済的に苦しい場合、特待生や奨学金などの経済的支援を
 してくれる大学を選ばざるを得ない。
・学びたい学問分野や取りたい資格がある場合、それが可能な
 大学に絞らなければならない(体育の教師になりたければ
 教員養成系か体育系の学部がある大学に限定するなど)。

あと大学は基本的に寮生活なので、チームの雰囲気があまりに
合わないと厳しいかも(実業団なら既婚者は寮生活しませんが)。
もし上記の条件が同じ複数の大学で迷ったら、自分の目標達成に
最適な監督は誰なのか、よく考えて進路を選んでほしいです。
高校の監督が勧めた大学に行くことも多いと聞きますが、
安易に自分の母校や親交の深い監督の大学を勧めるのではなく
生徒のことを考えてアドバイスしてほしいですね。


さて、冒頭で原監督が出てきたということで話が変わりますが。
前回の箱根駅伝で優勝した青山学院大が、監督の意向でファン
サービスに積極的なのは有名な話でして、そうやって陸上ファンを
掴むのもいいんじゃないかなと私も思っています。選手が嫌々なら
可哀想だけど、たぶん苦手じゃない選手ばかりっぽいし(笑)。
今ちょっと心配に思ってるのは、一部の陸上ファンが積極的な
ファンサービスを当然と思い込み、いずれ(といっても早くても
来年度以降でしょうが)青山学院大が箱根の優勝を逃し別の大学が
優勝した時にその優勝大学にも同様に撮影会などの対応を求め、
断られて批判しだすことですかね…。ファンサービスに積極的な
大学があってもいいですが、「不人気でも構わないので競技にだけ
集中させて」という大学もあってもいいです…というか実業団は
ともかく大学生は学生の身分なので強制はできないです。
それぞれの大学の方針を理解して行動したいところです。

来週は出雲駅伝ですが、どこが優勝するでしょう?
留学生2人出せるなら山梨学院大かな?なんて思ったりもして
ますが、出雲駅伝の外国人選手制限規定よく知らない(笑)。
青山学院大は3冠狙いですが、区間が多い駅伝の方が層の厚さが
強みになるので、ある意味6区間だけの出雲駅伝が一番危ないかも。
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