親父は趣味と実益を兼ねて田んぼと畑、果樹を育てている。
病状が落ち着いてくると親父は運動をしたいと言い出す。自宅近くでは人目があるので、山へ連れて行けと言い出した。
気晴らしもかねて、山へドライブする。途中、車を降り運動がてら山道を歩いて畑まで歩くのが日課になった。
畑には大根と白菜、キャベツ、グリーンピース、空豆、たまねぎが植わっている。
親父が独断で育てているので誰も手を出そうとしない。誰が収穫するか??う・う・う・・・・収穫好きの血が騒ぐ・・・
大根は母が漬物にするので私が収穫したが、キャベツと白菜は塔が立ったり腐ったり・・・・・勿体無い!
玉ねぎの塔が立ち始めた。もう我慢できない。親父の散歩の間に収穫する事にした。
秋に親父と母が200本植えたらしい・・・・・・親父が散歩して畑に来る十数分でやらないといけない・・・・引き抜いて軒下に干せるよう数本ずつ束ねる。200本を収穫して実家に干すのに三日掛かった。
グリーンピースと空豆は実った順に数週間で収穫した。
後この畑はどうなるんだろう??
暖かくなってくると草の勢いも増す。体力に少し自信がついたのか親父が散歩の後、草引きをするようになった。
私が畑仕事をしているのを見ていた親父はある日、耕運機を持ち出してきた。家庭菜園用の小さいやつだ・・・・ガソリンを入れてチョークを引いてエンジンをかけた・・・・私に手本を見せる。
もともと興味がある私、やって見ようじゃないか!!
その日はキャベツと大根、白菜の植えてあった処を耕した。10数メートル2畝である。
翌日親父は畝を作って、去年生けて置いた里芋を植えた。畑の再生である。
今年の夏、私はピーマン2本(これは今でも収穫している)、プチトマト3本、ナス5本きゅうり3本、スイカ8本、坊ちゃんかぼちゃ6本植えて百姓デビューを果たした。
先日、親父と里芋3株収穫したがよい出来だった。
果樹は初夏にスモモ、びわ。その後ヤマモモ、イチジク(鳥と虫に食われ少しだけ)栗、みかん・・・と収穫している。
今、畑には大根、青梗菜、わけぎ、春菊、青菜、グリーンピース、里芋が育っている。草引きの手間は掛かるが、毎日楽しんで手入れしている。親父にも良いリハビリだと信じて・・・・・