現代文化の快楽

60年代に東大の文系・理系の大学院生がコラボして、他大学にも声を掛けて、横断的に作っていた現代文化研究会へのオマージュ

ノスタルジック理(19)   古事記(続)

2012年11月23日 | 随想録

(承前)

梅原のこの話の引用部分の前半は、偶々、その時の政界状況の卑しさ貧しさの一つの根源に触れると思ったので引用したのですが、その翌々日の解散表明以後、卑しさは何層倍か明らかになりました。

後半の滅びの美学は、鳩山氏には当てはまる面が。しかし今の民主党には鎮魂の思想は皆無。

もう一言書くと、鳩山氏の育ってきた世界ならば、この立候補取りやめは、強い抗議の表明になり、一定数の支持者、理解者、野田体制批判者が組織内外に生じる。

しかし、現実は大方の予想通り、「待ってました」だった。

民主党の現在の正体は階級政党だと思えば良いのでせうか?しかしそっちの老舗の共産党は、人事こそ独裁的だけれども、今の民主党よりは政治理念やロマンが有りそうなので、民主党は所詮セクトのレベルなので御座いませう。

そうそう真紀子さんが語っている: (現執行部のいわゆる純化路線について22日長岡で)

「小沢一郎元代表や鳩山由紀夫元首相がいなくなり、労働組合や松下政経塾出身が民主党のルーツなのか。多党化で価値観が多様化している中、(党の)間口を狭くしてしまう」と痛烈に批判 (22日午後7時 MSN産経ニュース) 

なお大学設置審については、熟知している者から見れば、真紀子さんの指摘は全く正しいもので御座います。


ノスタルジッック理(18) 古事記

2012年11月12日 | 随想録

梅原猛が言っている。

「時代の風潮に影響されやすい歴史学者のせいで(中略)皇国史観に抵抗した唯一の歴史家(中略)津田(左右吉)説を金科玉条の正論として、神話を教育から外してしまった。神話を持たない民は心性が貧しくなる」

「日本人には滅びの美学、つまり鎮魂の精神が(中略)今も強く残っている(中略)。阪神タイガースのファンの心性もそこにつながる(中略) 負けても負けてもファンが減らない」

(毎日夕刊11月12日『特集ワイド』)