なかどぅ道ぬとぅばらーま

2004年09月25日 | 日々の出来事
今日はとぅばらーま大会の前夜祭に行ってきた。
「とぅばらーま」とは石垣島を代表する民謡である。
詩にもメロディにも物悲しさがあふれていて、聴いていると胸を締め付けられるような切なさを覚える。
個人的には明日の本祭よりも、ウフアコウの大木の下で行われる
「なかどぅ道ぬとぅばらーま」の方が風情があって好きだ。
本祭と違って審査員がいないので、みんな伸び伸びと唄っているのがわかる。
同じ唄なのに、歌い手によって個性があるのがおもしろい。
少しくらい音程がずれても、それはご愛嬌なのである。

司会のおっちゃんが、「とぅばらーまは自分の気持ちを歌詞にして、自由にうたっていいんです」
とさかんにいっていたが、この言葉には共感を覚える。

本来、郷土芸能とか民族の伝統といわれるものは、自由奔放なものであったはずだ。
常にその根底に「生き物」としての躍動感があったからこそ、
次の世代へと自然に受け継がれていったのだと思う。
時代と共に形を変えていくのは必然だろう。
諸行無常がこの世の全ての定めなのだから。
たとえどんなに時代が移ろいゆこうとも、
大事な根っこさえ失わなければきっと大丈夫だと思うのだ。





参考までに「とぅばらーま」の歌詞を記しておこう。

仲道路(なかどぅみち)から 七けら通うけ(ツィンダサヤー ツィンダサー)
  仲筋(なかすじ)乙女子(かぬしゃ)どぅ 相談ぬならぬ(マクトゥニ ツィンダサヤー) ンゾーシヌ カヌシャマヨー

汝(うら)とぅ吾(ばぬ)とぅぬ 通うだる狭道(いばみち)ぬ(ツィンダサヤー ツィンダサー)
  今になりてぃ見りゃ 草(ふさ)まば 生(む)いかばし(マクトゥニ ツィンダサヤー) ンゾーシヌ トゥバラーマヨー

山ゆ見りば 八重山(やいま)思(うむ)いだし(ツィンダサヤー ツィンダサー) 
  海見りば 生(ま)り島思いだし(マクトゥニ ツィンダサヤー) ンゾーシヌ 我が島(すいま)ヨー





※写真は「なかどぅ道ぬとぅばらーま」出演者最高齢81歳のおじぃの熱唱。
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