碧のサカナ

嵐,V6を応援しています!
細々と書きたいことをつらつらと書いてます。
twitter@aosaka568

ビニールの城一般発売当日での出来事

2016-06-19 11:11:31 | V6


6月19日、この日は10時から森田剛くん主演舞台「ビニールの城」の一般発売だった。

FC先行で全滅し、続いておこなわれた電話先行抽選申し込みで全滅し、その間に行われたぴあの電話先着先行で奇跡的に電話がつながり1枚だけチケットがとれた。その後もどうしても初日に行きたくて、友達の力も借り様々な先行予約を試してみたが、全滅。そして、19日に最後の砦、一般発売を迎えた。


19日に一般発売と分かってからは、バイトは休みスケジュールをばっちり合わせてこの日を迎える準備をした。それまでの先行予約などは全て12時開始だったため、この日も当然そうだと思っていた。朝9時に目覚めた私は、あと3時間あると思い込み、いつものように変わった出来事はないかとツイッターを開いた。

朝ごはんを食べながら比較的ゆっくりとした朝を迎えていると、時刻は9時45分。事件は起こった。

「ビニールの城 一般」というキーワードで、ツイッターに検索をかけてみた。そこにはチケットがとれるかそわそわした書き込みが多く、私と同じように今日の日に意気込んでいる姿が見られた。ふと、ある書き込みが目に入った。


「今日の10時から一般発売なのですがご協力いただける方探してます」



え?10時?


急いで開いていたパソコンで検索した。
すでに通信速度制限が来ていたスマホでは頼りにならなかった。今までにないくらい早いタイピングののち、開いたホームページには確かに10時発売開始となっていた。オワッタ。わたしオワッタ。


わたしのこの日の計画としては、セブンイレブンの端末で申し込もうと思っていた。というのも、先日のヒメアノ〜ルの福岡先行試写は友人がセブンイレブン端末で当ててくれたからだ。セブンイレブン端末神!!友人神!!これがわたしの中にあった。

ちなみに1番近いセブンイレブンまでチャリで15分程度。しかし今の時刻は9時45分。そしてわたしは着替えてもいなければメイクもしていない。ボサボサの髪の毛にコンタクトだけを装着していた。



しかしここからのわたしは凄まじい動きを見せる。諦めるなんて選択肢はなかったわたしにとって、行かないという判断はなかった。そこらへんに脱ぎ捨てられていたTシャツと白のショートパンツ、グレーのロングカーディガンを羽織って、マスクを装着した。ちなみに、Tシャツはスーパーマンの絵が描かれたもので、マスクはサイズ間違いで買った男性用のやつ。目しか出てないくらい大きいマスク。どこからどうみても不審者。けどそんなの気にしてはいられない。適当に置かれたシュシュで髪の毛を1つにまとめ、クロックスを履いて家を出た。きっと5分もかかってない。


とにかくチャリをかっ飛ばした。
わたしの念が届いたのか奇跡的に信号には一度も引っかからず、セブンイレブンに到着した。時刻は9時56分。勝訴!!


急いでビニールの城を検索し、あとは10時になるのを待つだけという状態にした。待つこと数分、10時ぴったりになった瞬間にわたしは画面に映る案内の通りに指を動かした。初日しか眼中になかった私は、6日のS席1枚を押した。


ご希望のお席をお取りすることができませんでした



結果を先に言うと、わたくしこの画面をこの先50回以上見ることになる。



何度も同じ操作を繰り返し、5回ほど同じ条件で操作した結果、6回目にはS席のランプが消えていた。この際、A席でも良い。A席を選択した1秒後、またもやご希望のお席をお取りすることができませんでしたという画面。次にアクセスした時は、コクーン席しかなかった。この際、コクーン席でもなんでも良い。コクーン席を選ぶこと数十回。ついに、6日のチケット全てが消えた。もうこの頃にはわたしの端末を操作する手さばきは一瞬の無駄もないものになっており、ピッピッピピピピピという音だけが店内に響き渡っていた。店員には怪しい目で見られていたが、そんなものが強くてはジャニオタはやってられない。わたしは携帯を取り出した。

チケットぴあの電話先着にも電話をかけた。もちろん手は端末を動かしていた。初日がダメなら7日でも8日でも良い。もともと9日のチケットを先ほど話したぴあの電話先着先行予約で奇跡的に取れていたため、その付近の日程にかけた。


電話はもちろんつながるはずもなく、ほどなくして、なのか8日に限らず、全ての日程の端末での発売も予定枚数を終了していた。


それでも諦めきれず、とっくのとうに発売終了とされた初日を何度もピッピッと押してみた。


ご希望のお席をお取りすることができませんでした




まじか( ゚д゚)



いや、正直なめてた。行けると思ってた。いや、1公演だけでも入れるだけでとてつもなくありがたいことなのだけれども、正直もう1公演いけると思ってた。行けなかった。だめだった。


家に帰ってきた後も、片っ端から電話をかけまくり、何なら今もbunkamuraに電話をかけているが繋がる余地なし。がびーん。何度もいう。まじか。



はーどっと疲れた気分なのですが、いや、ほんと1公演だけでも入れるなんてなんて貴重なことなのだと改めて感じることができました。相当な倍率だったと思います。ありがたい。剛くん拝めるなんてありがたい。楽しみすぎて今から浮き足立ってます。

今回の出来事で学んだことは、あれだね。時間はちゃんと確認しとけよってこと(当たり前)わたしこんなに俊敏に動けるんだっていうことを認識致しました。実はセブンイレブンの近くにバイト先あるんだけど、あれだな、今まで30分前に家出てたけど、20分前でもいけるなってことだな(クズ)


あー!なんか今の気持ちを一言で表すとすんごいお腹減った!!!こういう日は美味しいものたらふく食べようぜ!!




森田剛のかっこいいについて語る

2016-06-18 21:43:27 | V6



いえーい!暑いね!!みんな元気ーーーー!?というのっけからどうした!?コイツのテンションで失礼いたします。スケジュールがぱんぱん過ぎて逆に全く焦りを感じなくなったわたくしめです。みなさんいかがお過ごしですか?

ヒメアノ〜ル公開から早3週間。
わたくし、先行上映を含め2回ほど見に行ってまいりました。わたしの住むところから一番近い映画館では公開されておらず、電車で片道1時間するところまで出なければならず、もう一回くらい見たいなあと思ってはいるのだけど、多分見に行けないと思う。なぜって、スケジュールぱんぱんだから。遠いとかむしろ関係なかった。時間だった。今気づいた。あほ。


そんなこんなで、森田剛のかっこいいエピソードを語りまーす!いえーい!!こんな暑い日はもっと熱くなろうぜいえーい!!(うざい)




事の発端は、約2週間前。
わたしが通う大学…というか、専攻している学科がすごく特殊なもので、授業もいわゆる普通に講義を受けてレポート書いて単位をもらえる、というものではない。あ、そういう授業もあるのはあるけど。レポート自体も特殊なものが多くて、じゃ、今回はこうゆうお題でレポート書いてきてねー。おわりー。ってな感じで、講義の終わりに思いつきで教授がお題を決めることもある。そんなレポート課題で起こった一コマの話をする。


その時のレポート課題のテーマというのが、「そのものをそのものとして使っていない事例」というものだった。すんごい簡単に例を出すと、空き缶をペン立てに使ってるよ☆とか、そういうやつ。そういう事例を自分の身近なとこで見つけてきて、面白おかしく語ってくれというレポートだった。そこでわたしが取り上げたのが、ジャニーズのうちわについてだった。ま、今回の話はそこには関係ないので省く。

わたしの部屋には数年前のすばるくんと大倉、そして亮ちゃんのうちわが100均で買ったアミアミ(語弊力)と壁の間に挟み込んで飾られていて、あとは嵐さんのミニうちわと、ハワイの時の5人集合のうちわがビニールに入れられて画鋲で貼り付けられている。そして、去年の森田剛くんと三宅健くんのうちわがV6エリアに置かれている。迷った。

レポート課題には、その事例の画像を添付して送ることというのが条件であって、うちわを選んだのはいいものの、誰か1人を選ぶなんてわたしにはできなかった。かといって、全て送りつけるなんてことも出来ず、先行上映で1番最近お会いして(一方的に見てただけ)その後ヒメアノ〜ルや各番宣を見て絶賛森田剛デレ期になっていたことを踏まえ、森田剛氏のうちわをセレクトした。


そして、そのレポートに対する返信が教授からきた。

面白いけど、森田剛かよ。



は???


今森田剛を愛する全人類を敵にしたよね?てか、人類みな剛くんのこと好きだとわたし思ってるから、全人類を敵にしたことになるよね?え?何言ってんの?森田剛かよ?森田剛しかいねえだろ!!!(散々嵐とエイトと健くんで迷ってたくせに)


いや、でも、冷静になってみると確かにこういう反応をされることってわりとある。友達にも「なんで森田剛くんなの?」とか言われることある。「はっ、みんな人生損してるから。あんなかっこいい人の魅力に気づかないなんて見る目ないから」と心の中で思いつつ、わたしだけが知ってればいいのさ、うふふとなんともいえない優越感に浸っていたりもする。でも、剛くんの魅力を100まで分かってもらえなくとも、もっと剛くんって、世間に素敵な人だという認識をもたれてもいい気がする。てか、いいんだよ。だってすんごい素敵な人だもん。

でも剛くんが素敵な人だなんて言葉にするより圧倒的に早いのが、見てもらうことだよなあと思う。その証拠に、V6のメンバーはみんな森田剛のこと「優しい」やら「天才」と評するし、V6担の剛くん担でない人も、剛くんかっこいい。ってみんな言う。つまり、わざわざこちらが剛くんの魅力を語らなくても、森田剛という人物に少しでも触れると、そのかっこよさが分かるのだ。だからみんな見ろ!とりあえず音楽番組とか、今なら映画も公開されてるぞ!!ほら、見に行くんだ!!



ここで剛くんを語る上で外せない人に三宅健さんという方がいる。言わずと知れた剛健。2人で1つ。なんてメルヘン。剛くん単体で見てもとてつもなくかっこいいエピソードがゴマンと出てくるし、何か1つ例を出すならば、舞台、「ブエノスアイレス午前零時」での囲み取材で、共演の瀧本美織ちゃんが「森田さんは普段も演じているときも優しさがにじみ出ていて、見ているだけで泣けてきちゃうぐらい、大きな愛と優しさを感じています」と言った時、痩せた体と痩けた頬と下ろした前髪の色気たっぷりのビジュアルで「やりづれえよ」と照れ笑いした剛くんってまじかっこいいよね?みんな映像みて!?この時のWS見ただけで森田剛沼にずぶずぶと入っていけるから。てか入っちゃうから。

まあ、そんなこんなで単体でも十分かっこいい森田剛さんですが、三宅健さんと合わさるととてつもない破壊力をこちらに提示してくるからもうずるい。

1番最近で言うと、健くんが出演していた滝沢歌舞伎でフライングの際のアクシデントで足を骨折した健くんに向けた言葉。

普段メンバーの舞台とか見に行かない、もしくは遅刻ぎみの森田さんが、健くんが骨折した2日後に舞台を観覧。しかも30分前には健くんの楽屋に来ていたというから驚き。このエピソードだけでも萌えるのに、後日わかった流れがもうとてつもなくかっこよくて、健くんが剛くん剛くんなるのってそりゃあそうだよね。健くん何も悪くない。かっこよすぎる剛くんがいけないのってなった。


健が骨折したって聞いたから早く見に行かなきゃと思って
と、早々と舞台を見に行った剛くん。この骨折を知ったのは、骨折をした日の深夜の携帯ニュースにて。誰も教えてくれなかったからと言ってるのもなんだか拗ねてるみたいで萌える。そして、携帯ニュースとか見てる剛くんに萌える。

観覧当日。実は1時間半前にはついていて、車の中で待機していた剛くん。照れ隠しもあるのかもしれないけど、準備とかいろいろある健くんに考慮して30分前になるまで時間潰したのかなって思うと泣ける。

楽屋に行った剛くんが放った言葉。

お前の踊りを見に来たんだから踊れよ


号泣。。。



いや、こんなん言われたら泣くでしょう。みんな泣くでしょう。やるしかないじゃん。踊るしかないじゃん。そら踊るわ。他の誰でもない森田剛の言う「踊れよ」の説得力。この人だからこその言葉。そしてそれを誰よりも分かっている健くんだからこそ伝わる言葉。泣けるね。剛健尊いしかTLなかったけど、そりゃそうだ。それにつきる。

だって、普通わたしだったら、第一声「大丈夫?」っていうもん。なんなら「無理すんなよ」
って言う。実際、健くんの体が何より大事だから無理だけはしないでって思ったもん。ツイッターに書いたもん。けど、森田剛は違った。剛くんにしか伝えられない言葉で、健くんをどんな言葉よりも奮起させた。もし剛が同じ状況になったら、あいつは足がちぎれても踊るそう健くんは思った。そう思わせる剛くんって。そしてそう思える健くんって。なんなの剛健。お互い直接は言わないし、にこ健に後日このときのこと書いてくれるかなあとか思ったけど、それもなくて。第三者から聞かされるこのエピソードの破壊力ってなんなの。ありがてえ。ありがたいしかないし、もうほんとなんなの。

他にもたくさんある。剛健エピソードならほんとたくさんある。名古屋剛健連泊延泊エピソードとか、こいつ俺のなんなの!?発言とか、なんかもう語れば語るほど、剛健って実在してるか怪しくなるから言わない。してる。剛健実在してる。



嗚呼、結局わたし何が言いたいんだっけとか今更思ってきた次第でございますが、とにかく森田剛ってとてつもなくかっこいい。多分身近にいたらリアルにモテる人。最初はちょっとその見た目からみんなに怖がられて「森田くんってなんか何考えてるか分かんないよねえ」とか言われてるんだけど、話すとすんごい優しい声してるとか、黒目がちな目を細くして高い声で笑うとか、徐々にばれてきて、そんでわたしがすんごい落ち込んでる時とかに他の人と違って全然優しい言葉はかけてくれないのに、「まあ、俺はそのままでいいと思うけど」とかすんごいそっけなく言うんだよ。けど、森田くんの言葉ってなんか確信付いてて、この人が言うんだからそうなんだろうなって思える人で、もうそんなこと思ってる時点でわたし落ちてる。完全落ちてる。ほら好きだ。

えっと、で、なんの話だっけ(本日二回目)
剛くんの言葉ってすごく緊張感があるよなあ。ひとつひとつ聞き逃しちゃだめな気がする。って話だっけ(なんか違う)でも、そういうことで、剛くんの言葉には嘘がない。なんでわかるかって言うと、義理でモノを言う人ではないから。先日発売した雑誌の中で、V6内の打ち合わせでのメンバーについて語っていて、岡田くんが剛くんのことをこう言っていました。剛くんは問題を流したりしない。引っかかっているときは「なんかなー」と言う。流したいときはそもそも発言しない。剛くんの「なんかなー」はV6内の基準にもなっているようで、話し合いが終わってもその一言でもう一度話を再開することがあるそう。どうしてこうも剛くんの言葉をみんな聞くのかというと、剛くんのもつ感性というのをチームV6(周りのスタッフ、ファン含め)が大きく信頼していて、どこか間違いないとすら思っているからだと思う。なんかもうここは語れるところではない気すらするのだけど、剛くんのその感性というのは、生まれ持ったりするものなのだろうけど、それを受け入れてもらえる環境って実はあまりなかったりすると思う。そして自分のもつ感性というのをある種信じていて守り続けるっていうのもすごく難しいと思う。

上記のレポートを提示した教授に以前言われたのが、時代の一歩先だと受け入れてもらえない。半歩先くらいがすごいなと思わせられるのだというもの。わたしはもっと時代が剛くんに追いついたらいいのにと思う。けど、やっぱりわたしたちファンとメンバーだけが剛くんのかっこよさに気付いてればいいかなあとも思うのです。だって、どこにいたって何をしてたって、どんなに多くの人に知ってもらおうが知ってもらわないであろうが、森田剛は森田剛だから。そこがかっこいいよね。誰とかどことか、関係なく森田剛でいれる強さと弱さの中にいるのがかっこいい。生きていて、長いものに巻かれる方が楽な時ってわりと多いし大人になればなるほど、もしかしたら剛くんのいる世界はわたしよりも余計に、そうする方が楽なのに、そうできなかった、してこなかった森田剛が、うちの超絶かっこいいエースの森田剛ですけどなにか!?って感じ。嗚呼、これ見返して恥ずかしいパターンのやつ。勢いで書いちゃったけど、大丈夫かな、大丈夫じゃないか。なんかもういいや。


とにかく言いたいことは、
公開終了する前に大スクリーンでヒメアノ〜ル見とけ!!!ってこと!!以上!!(壮絶な宣伝オチ)











映画 ヒメアノ〜ル

2016-06-15 23:44:02 | V6


本日、2回目のヒメアノ〜ルを見てきました。
1回目は、運良く先行上映に当選し、剛くん岳くん、吉田監督の舞台挨拶も見ることができました。本当は公開初日に書きたかったのですが、なにしろ初見から1週間たち、覚えていないところもあったので、2回目を鑑賞した今日のタイミングでかかせていただきます。



随分日にちが経ってしまいましたが、やっとこさ出来たのでアップしたいと思います。先に言っておきます。全くまとまっていません。それでも読んでくださる方はこの先どうぞ。






この先、ネタバレしますので、ご理解の程お願いいたします。











ムロさんと濱田岳くんのやりとりから始まる本編。この会話のときからムロさん演じる安藤さんがわたしは嫌いでした。嫌い、という表現が適切かどうかは置いておいて、なんというか、すごく奇妙で喋り方や間(ま)に嫌悪感を抱いた。この人、人の目を見ないんです。濱田岳くん演じる岡田の鼻あたりをじっとみて、瞬きもせずに半開きの死んだような目で喋り続ける。まくしたてるように。それとは対照的に本当にどこにでもいそうな濱田岳くん演じる岡田くん。本当に普通の男の人。だからより、安藤さんの独特な感じが引き立つ。わたしは森田よりも、安藤さんの方がすごく危うくてきっと軽い何かの衝撃で境界線なんて飛び越えてしまうのではないかなあという恐怖がずっとあった。



カフェで働くユカちゃんに恋した安藤さん。そのカフェに岡田くんも一緒に行った時、偶然再会した森田と岡田くん。

このシーンでタバコを吸う剛くん。
「あ、岡田くん」この高めの剛くんの声が、いつもは大好きなのに、正直すごく気味が悪かった。全く人なんて殺しそうにない優しい声。だけど、ラストまで見たとき、ここで数年ぶりに再会した岡田を見たとき、森田は何を思ったのだろうと想像した。一番会いたくなくて一番会いたかった人なのかもしれない。けど、会わなければ、きっとこんなことになることもなかった。岡田くんは一連の出来事に巻き込まれたように見えるけど、もしかしたら巻き込まれたのは森田くんでもあるのかもしれない。


ちょっと話は脱線しますが、わたし「リスクの神様」の剛くんにすごく違和感があって。優秀なトップの右腕的な立ち位置にいるのに、喋ると剛くんって声が高いから、見た目とのギャップっていうのかなあ、なんかセリフが軽く聞こえるなあって正直思ってた。普段のV6の森田剛のときは、そのギャップにいやー!!ぎゃー!!キャラメルボイスううううって萌えるとこなんですが、役としてみた時にあの役にはなんかすごくわたしは違和感があって。

けど、今回の役にはあの剛くんの声質が森田の奇妙さに合ってた気がした。タバコ吸ってる金髪の見た目ヤンキーの男が、喋ると声が少し高くて語尾なんかも優しい。見た目があれだからこそ優しく聞こえるのもあったかもしれないけど。なんかね、そのギャップっていうのが、すごく怖かった。この森田の異様さがその時点で少し垣間見た気がする。



公園でタバコ吸ってて、おじいさんに注意されるシーン。おじいさんが注意すると食い気味に「いや、もう吸ってないから」。この何気ない会話からも森田の人間性が見える。ここだけじゃなくて、岡田と飲んだときも、警官に家主の病院を聞かれたときも、分かりやすい嘘をつく。何も取り繕うとしない、真っ向から真っ直ぐに嘘をつく。
嘘をついているという自覚すらもなさそうに。さも当たり前かのような顔して言うもんだから、言われた方はあっけにとられて、受け入れるしかなくしてしまう。状況は違えどこういう人っていたりしますよね。ここまで大袈裟ではなくても、身近にいる気がする。そのなんていうのかな、狂気と平常の境界にいる感じが、すごくひっかかる。あーこの人変わってる。もっと言うならちょっと怖いなあと思わせるには十分で、吉田監督はこういう何気ないセリフもうまいなあと思いました。そして、あのシーンの剛くんもいいなあと思いました。何がっていうと難しいんだけど、すごくうまいよね←語弊力
このシーンが剛くんのクランクインだっていうから、森田剛天才かよって思ってしまう。





高校生のとき、いじめを受けていた森田。森田と共にいじめを受けていたワグサと一緒に卒業式の1週間前にいじめをしていたカワシマを殺す。2回目見たとき、ワグサが婚約者に過去の自分の過ちを話すシーンにまず鳥肌がたった。きっと1回目を見て、これからワグサが話すことを知っているから、だと思うのですが、自然と鳥肌がたってこれから始まる殺人の連続に眉をしかめた。

その過去をネタとして、ワグサにお金を定期的に要求する森田。すべてを知った婚約者は言いました。「一緒に森田を殺そう。」森田の家に向かう2人。扉を開けた瞬間、森田を殴ったワグサ。婚約者にロープを要求しますが、震えでなかなかロープが渡せない。そうこうするうちに、近くにあったもので、ワグサの首を指す森田。そして、婚約者さえも森田の標的になり、何度も鉄パイプで殴られる。

このシーンが一番ショッキングでした。剛くん自身も、申し訳なかったと話していましたね。何度も何度も鉄パイプで殴る姿はただただ苦しかった。


2人を殺すと、婚約者に灯油をかけ、近くにあった新聞紙を丸めて火をつける。自分の部屋であるにも関わらず、後先なんて考えずになんの迷いもなく当たり前かのように火をつける。後日のニュースで、上の階も含めて計5人の焼死体が見つかる。2人だけでなく、全く関係のない人まで殺したにも関わらず、何の驚きも興味もない森田。


確か、この2人を殺す前に、タイトルバックが出るはず。ここから、第2章。これがまたすごい怖いんですよね。シーンとしては森田が歩いて自分の部屋に入るシーンなんだけど、音がどんどん怖さを煽って、森田が部屋に入って扉を閉めた瞬間に音が一切なくなる。そして、予告でもよく流れていた、高校のときに岡田ってやついただろ。そいつを今から殺して山に埋めようと思うんだけど


その後も殺人を繰り返す森田。
書くのも憚れるようなシーンが続く。森田の殺人は全て無計画なんですよね。そのとき出会った人を殺すこともあれば、全く知らない人の部屋に入り、妻を殺し、帰ってきた夫を殺害することもある。無計画だからこそ、そのときそのときが本当に一生懸命で、(語弊はありますが)だからこそ普通と狂気の危うさを表現している。



どんどんユカに近づいていく森田。
ユカのバイト先にも直接ユカの居場所を聞くようになる。ユカのアパートにも行く。そのアパートの隣人すらも殺してしまう。そして、安藤さんまでも…。この、森田が安藤さんに発砲するシーンは、1回目に見た時に、ムロさん声出すの早すぎだろっと一瞬現実的につっこみそうになったのを覚えています。そしたら、剛くんも何かの雑誌で同じことを言っていたかな。でも、ムロさんからしたらすごい恐怖ですもんね。2回目見た時はあんまり思わなかったかな。


そしてついにユカと岡田くんが暮らす家にたどり着いた森田。帰ってきたユカを森田が襲う。ここはいろんな雑誌で言ってましたが、本当にリアルでした。森田に殴られて、鼻血を出してるショッキングな画でもどこか佐津川さんは色っぽさがあって、ツイッターにはよく書いてましたが、わたくしすごく佐津川さんに虜にされています。これはまた後ほど書くとして、ユカが危ないと悟り急いで帰ってきた岡田くん。ユカを背にして森田から守る。


森田くん、もうやめよ…

お前ら殺したらやめてやるよ

高校生の頃のことを怒ってるんだよね。

あーあの時お前いたっけ?

覚えてない……?





岡田くんの恐怖心をさらに仰ぐにはこの森田の言葉は十分すぎて。岡田くんは理由がほしかった。自分たちを殺そうとする理由が。その理由が明確にあれば、この一連の流れに理解ができる。けど、森田はそれすらもさせなかった。なぜ、襲われてるのか、なぜ殺そうとされてるのか、それすらも岡田には分からない状態で、ただただ殺されそうになるのを必死に避けるだけ。


もう少しで、刃物が岡田に刺さりそうになったとき、外からパトカーのサイレンの音が聞こえる。もみ合った末に、窓ガラスをぶち破って、外へと投げ出された2人の体。駆けつける警官。きっともう、歩くどころか立ち上がることもできない体なのに、岡田を人質にとって逃げようとする森田。もう、ユカちゃんを殺すこととかきっとどうでもよくなっている。お前ら殺したら止めてやるよって言っていたにも関わらず、逃げようとする森田。


偶然近くに止まっていた車を見つけ、乗っていた運転手を刺し殺す。車を奪って逃げようとして、走ってきた警官をひく。そして、刺し殺した運転手をも、車でひきながら逃走する。あまりにも残酷で、とくに運転手を車でひく時の音とか、もうとんでもなかった。怖いとかそういうのを超えて、もう、とんでもなかった。


森田くん、昔はそんな人じゃなかったでしょ…

うるせえっつってんだろ!

後部座席の岡田を刺して黙らせる。前を向いた先に、老人と白い犬。
咄嗟に切ったハンドル。老人と犬を避けながら、車は壁にぶつかり、フロントガラスは粉々。


あれえ、岡田くんきてたんだ。あ、そうだ借りてたゲーム返さなきゃ。あれ、どこに行ったんだろう。おかあさーん麦茶2つ持ってきてぇー


警官に車から引き落とされる森田。事故の衝撃で、頭からは血が流れ、右足は見るも無残な姿。

岡田くん、また遊びに来てよ…

うん…


森田の笑顔が、あまりにも幼くて、胸が苦しかった。高校生の頃の森田が笑っていた。純粋で、希望に溢れていて、高校生になって初めてできた友達を歓迎する、そんな笑顔だった。



高校生の頃の回想シーン
白い犬。森田の実家で、岡田と2人で並んでテレビゲームをする姿。ふと、コップの中が空になっていることに気づく。


おかあさーん、麦茶もってきてぇー


End.







剛くんが、公開前から言っていた最後のセリフ。これが言いたいと思ったから、この映画に出たいと思ったというシーン。ああ、剛くんらしいなあと思った。そして、うまかった。急にあのときの記憶が蘇ったように、今まで荒げていた声がすぅーっと優しくなり、岡田くんに語りかける姿は、高校生のときの森田にしか見えなかった。そして、岡田の犯してしまった罪の重さに気づかされた。森田がしてきたことを仕方ないと言い切ってしまうことはできないけれど、あの短いシーンだけで、なんとも言えない気持ちになった。森田はサイコキラーではないと思った。

この映画を人に説明するときに、グロいとかサイコキラーだとかいう単語は違うんじゃないかなあと思った。だから、ただ見て欲しいと伝えるようにしてる。うまく言葉にできないから。ただ、このラストはすごくわたしは好きだったし、剛くんみたいなこと言うけど、このラストシーンだけで、ああここまで我慢して見てよかったなあという気分になった。このシーンがあったから、映画が終わって立ち上がることができた。

けど、このシーンが、救いになったとは思えない。逆に森田のことを思うとすごく苦しくて、切なくて、やっぱり苦しかった。やりきれない気持ちになった。あまりにも切ない。だけど、大好きなラストシーンには違いなかった。



最後に特記したいこと。


まずは吉田監督の映画をわたしは初めて見ました。舞台挨拶での印象は明るくて面白い人。剛くんが出てきた瞬間、黄色い声が沸き起こり、岳くんが出てきた瞬間「かわいー」となった会場に、「俺のファンはどの辺かなあ〜」ときょろきょろしていたのをみて面白い人だなあと思いました。すごく興味を持ちました。「さんかく」は気になっていた映画だから、今度見てみようと思ってます。

佐津川さん
初見で見た時から、佐津川さんいいなあとずっと思っていて、最初から最後まで可愛くて、うん、ずっと可愛いでいてくれて、それが救いでもあったなあ。ほんと可愛かったなあ。あざといんだけど、ああー可愛いわあと思わされるから、ユカちゃんの勝ち!!って思った。ユカちゃんかわいい。大好き。佐津川さんは演技派の方で、体当たりなシーンも多い中、本当に綺麗でした。


そして最後に森田剛くん。
アカデミー賞の授賞式にいる姿を想像してしまいます。そのくらい、この映画も、剛くんの演技も良かった。特別に書くことが見当たらないくらいよかった。もう何がとかじゃない。言葉にすると薄っぺらくなる感じがして、なんだか書けないなあという気になるのだけど、ぜひこの森田剛という1人の表現者を多くの人に知ってもらいたい。誇りと自信を持って、森田剛を見てくださいと言えます。