昨日来気分が乗らなかったのですが,気を取り直して一作組みました。
怒濤の食玩プラモ攻勢(爆)です・・・。
ノースロップF5EタイガーII。
スイス空軍第8飛行隊所属機。
私の好きな軽戦闘機です。
F4EJにしてもF15Jにしても,米本国で使用したF4EとかF15Cよりも輸入用はスペックを落としていると言われています。
まるでF1のフェラーリエンジンを,ザウバーに供給する際にリミッターかけているのと同様の手口です。
そんなアメリカが,同盟国への輸出用に開発したのが,このF5シリーズです。
センチュリーシリーズのようにマッハ2級の速度を誇るわけでもなく,高出力と大馬力にものを言わせるわけでもなし。
電子装備に金をかけているわけでもなし・・・。
言うなれば扱いやすくシンプルな構造にすることで,生産コストを極力抑えて,輸出する。もともと複雑で難解な戦闘機の構造と操作性ですが,それを簡単なものにすることによって,F5シリーズは多くの国で使われました。
確かに,スペック上は最新鋭のF22とかSu37といった最新鋭機には遜色があります。
しかし,コストを極力抑えてシンプルな構造と操作性を目指した結果,機体は細くスマートで洗練されたものとなり,その結果抜群の旋回性能と格闘性能を持つようになったのです。
単に安いだけではなく,F5シリーズは20世紀の傑作戦闘機の列に加えても良いと思います・・・。
米空軍では公式に採用されなかったF5Eですが,何とアグレッサー(仮想敵部隊)として,尾翼に赤い星を付けて採用となりました。
これはMig21に性能的に近似しているからだそうですが,翼面積の小さいMig21は突っ込み速度は速いものの旋回性能はF5Eの方が勝っていると思うのですが・・・。
で,今回のスイス空軍について。
スイスは周知のように永世中立国です。
誰もが羨むような平和の象徴のような国ですが,その平和は国民皆兵という厳しい徴兵制によって維持されていることは意外に知られていません(このあたりは,日本もスイスのように永世中立国になればよい,と短絡的に思っている人たちにはぜひ知ってもらいたい事実です)。
つまりスイス人たちは,普段自分の正業に就いていて,兵役の期間は従軍するというパートタイム軍人なのだそうです。
空軍のパイロットがパートタイムとは信じられない話ですが,事実です。
そんなことでは,操縦技量は多寡がしれたもの・・・となるわけですが,欧州でもスイス空軍の精強さはよく知られています。
それは,やはり山がちで平地が少ない地形によるものでしょう。
山岳地帯を縫うように飛ぶ高度な技術が必要とされ,さらには狭隘な飛行場への着陸も同様です。
その為には,旋回性能に優れ軽量でコンパクトなF5Eのような軽戦闘機はうってつけだったということです・・・。
現在の主力はF18Cホーネットに移行しているようですが,曲技チームバトルイユ・スイスの主力機はF5Eです。
そのあたりもいずれ語ることが出来ると良いのですが・・・。
キットは御覧の通り,所詮は食玩といった域を出ません。
一見精細な筋彫りは浅かったり深すぎたり,墨入れペンを弾きます・・・。
どうにか墨を入れて,エアインテーク横の識別灯に赤と緑を入れ,機首のピトー管を細く削りましたが,あまり効果はなかったようです・・・。・
やはり小さいと,逆にごまかしは効きませんね・・・。
F5Eの後継機として開発されたのは,F20タイガーシャークですが,僅か数機生産(うち1機は墜落)されただけで,生産中止となってしまいました。
私はハセガワから出ていた1/72を死蔵しています。
1機は,新谷かおる著「エリア88」の風間真専用機で,尾翼にユニコーンのパーソナルエンブレムが描かれたものです・・・。
今となっては,日の目を見ることも無いでしょう・・・。所詮は食玩か・・・。筋彫りが甘い・・・。
墨入れは最低限に抑えた・・・。
サイドビュー。細く格好良い・・・。翼端にサイドワインダーくらい欲しかった・・・。
先週のF106と比較。とにかく小さい。
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