ロイター板の日記 -CCV-

若人のみんな、俺を踏み台にしろ。
3流私大文系卒、40歳過ぎ商社勤務の窓際営業マンの雑記。

老後の生き方って… 

2020年06月02日 | 読書

どうも。最近は本です。

 

「終わった人」内館牧子 著 読了。 

読みたかった本なんですけどなかなか読み進められなくて途中で止まってたっていう感じだったがコロナで

時間できて一気に読み進めたら、1日で読み終えてしまった。今絶賛読書祭り。

個人的には刺さらなかった感じで、結構売れた本だし映画化もされたようだけど、なるほど。という感じでした。

小説なので、まぁ内容は触らず。

 

で、読んでてシンクロしたのが、

ちょうど自分もコロナの影響で家にいることが多くて。ゴールデンウィークも予定してた旅行も全部なくなってて。

家で過ごす時間が長くなって非常に退屈で苦痛であったんですが。

いや、老後ってやばいなと。

定年後の生活って結構きついなと思うのでした。

実際家にいてもやることないんですよねー。

 

ということで変に焦りを感じ、思わずコーナンでプランターやら土やらを購入。

ベランダで野菜育ててみます。まずはバジルと唐辛子と大葉です。

レッツ園芸、これから園芸にはまることができるかなぁ。

 

しかし趣味がある人はうらやましい。趣味を極めている人達の一例。

 

 

うらやましい・・・・かな??

 


「バッタを倒しにアフリカへ」 前野ウルド浩太郎 著

2020年05月31日 | 読書

最近の世界的な問題にもなっているサバクトビバッタによる蝗害のニュースを調べいたところ、

日本にサバクトビバッタの専門の研究者がいるということで興味を持ち本を買ってみました。

 

感想は、すごくおもしろかったです。

昔のテキストサイトの日記よろしく、子気味の良い読みやすい文章と、自虐ネタで大いに笑わせてくれる。

 

内容は、先が見えないポスドク(≒高学歴ワーキングプア)の著者が、

愛するバッタの研究を続けるため、論文を書き業績を上げて、研究者としての正式雇用を得ようと向かったのが、”モーリタニア”。

未知なる異国でフィールードワークでサバクトビバッタの研究に奮闘する一青年のアフリカ滞在記(日記?)である。

 

もちろんサバクトビバッタを研究することは、蝗害という人類の脅威に対して予防的手段の発見に繋がる重要なもので、著者の志は高いものだ。

が、ところどころで溢れ出るバッタへの異常なまでの愛とあこがれは、ちょっと常人には受け入れがたい(笑)

でもでも、読んでいるこちらはには、行動力先行で七転八倒しながら夢を追う著者の姿は応援せずにはいられなくなる。

はるかなるモーリタニアで言葉も満足に通じず、異文化とのギャップに打ちひしがれながら、自虐とユーモアを交えつつ受け入れている。

どんな状況でも常にユーモア忘れないところが魅力的です。

 

一方で、時折みせる研究者としてのアプローチにも非常に興味深い面も多かった。

デスクワーク中心の研究では掴めない、自然に身を置くことで自然界ならではの”生”の昆虫の生態観察を行う優位性であったり、

ほかの研究者がやらない長期のフィールドワークを行うことでほかの研究者とは一線を画す研究を行うことを意図している。

どんな仕事にも通ずる、現場をを知ることの重要性だったり、他社との差別化を図り独自のブランド力を磨くことにも繋がるだろう。

(事実、著者の前野博士はビジネス情報誌「プレジデント」で連載を持ったそうだ)

また、フィールドワークならではの逆算的に論文テーマを決めていく研究の仕方や、研究テーマからどのような実施実験を行うかなど

自分なりのアイデアを加えて独自の研究ステップをされている。

こういうところ行動力だけでない、彼の研究者としてのストロングポイントだろう。

 

本書で本当におもしろいのは実験中におこるさまざまなトラブルで思うように研究が進まないところなのであるが。。。

このあたりはぜひ読んでいただきたい。

 

個人的には途中に研究テーマにしたゴミダマ(虫)の実験と、いつも一緒に行動を共にするドライバーのティジャニさんとのやりとりは微笑ましく読み返したくなる。

 

人にお勧めしたい本であった。

何より前野博士がこの研究に情熱を傾けているということが、彼自身を何より魅力にしているのかなと。

 

少し脱線するが、

この本の前に読んだ「熔ける」の大王製紙井川元社長の文章からは仕事に対しての情熱を感じることはできなかったし、井川氏を魅力的な人とは思えなかった。

仕事に対する責任感と、情熱というのは別物なのだろう。

情熱をもって何かに取り組むというのは、周りの人が応援したくなるような影響を与えるのだろう。

情熱って大事。

 

と、感想は以上です。

別記事にして、もう少しサバクトビバッタと前野先生の言葉を書こうと思います。

 

さて、ポスドクの社会問題について、少し古いがわかりやすい解説動画があったのでこちらを添えて今日の更新を終わりにします。

博士号を取るってお金かかると思うんです。せっかく育てた人材が生かされない国にしてはいかんよね。

 


「熔ける」井川 意高 著

2020年05月05日 | 読書

「熔ける」 井川意高 読了

2011年大王製紙の創業家3代目の社長がカジノ使用目的で子会社から106億円もの不正借り入れを行て逮捕されたいわゆる「大王製紙事件」、
その本人による自伝的な著書。

近々のコロナ騒ぎの中でパチンコ屋に並ぶ人々を見て、なぜそこまでギャンブルしたくなるのかを知りたくギャンブルで身を崩した人の本を読んでみようと考えたことからこの本を手に取った。
結果として、この本を通じて自分が思うような一般的なギャンブル依存症の思考回路を理解することはできなかったが、
この本を読み、逆にこんな人でもギャンブルにハマるとブレーキが効かなくなるものかと驚かされた。

以下が、簡単な内容と感想です。

●本書の良い点
文章は簡潔にそれでいて克明に書かれており、内容も文章も非常に読みやすく、特に時期や金額など、すごくきちんとまとめれられている。

●本書の微妙な点
副題を「懺悔録」としているわりに、人物評価にかかわる箇所には”ふくみ”のある記載が多く、また週刊誌などへの反論も目立つのでどうにも中途半端な印象を受けた。
構成上仕方ないが、章ごとでビジネス書、暴露本、海外カジノの解説、犯罪者の手記といったように内容がコロコロ変わるため、自分のように特定の目的をもって読んだ人間からすると、どのジャンルのボリュームとしても中途半端かと思った。
自分な不利な点も書かれていないので、事実ではあるが偏っていると思われる。

●内容
前半は著者の王子製紙創業家に生まれ大王製紙社長に至るまでの回想的な内容と、大王製紙の経営者としての実績がまとめられている。
読むまで知らなかったのだが、著者自身がただの創業家3代目の放蕩息子ではなく、東大法学部にストレート合格した頭脳を持ち、経営者としてきちんと仕事をされていた(本書にある限り)ということが良くわかった。

そして、一方で経営者でありながらもギャンブルにハマっていく様子が克明に語られており、なぜ海外のカジノにはまったか。
ジャンケットと呼ばれる仲介業者の存在と、その解説や、また種銭がショートした際に、ジャンケットと海外でどう資金を手配したかなどかなり具体的に語られている。

種銭作りのため、質屋で元金の3000万円に対して半分以上の手数料を取られても「最終的に取り返せばいいのだ」と自分に言い聞かせる情熱的で破滅的なギャンブラーの姿は、前半に書かれた理知的で厳しい経営者からはとても想像できない豹変っぷりであり、その対比が非常に興味深い。
この点が大なり小なりギャンブル依存症の考え方なのだろう。

後半は、子会社からのの資金借り入れの細かな内容から、特別背任で地震が逮捕され、取り調べを受けられたことが細かく書かれている。
後半部も当時の時代背景などの解説も含めてわかりやすい手記となっている。
ギャンブル依存症であるほかに、アルコール中毒であったことの指摘を受けられたことをさらりと述べられており、ご自身の生活にもだいぶ問題があったのではないかと思われる。

●印象に残ったエピソード
大正製薬と永谷園の社長と結婚式のテーブルでいっしょになり、多業種におけるテレビCMの話からヒント得て、広告宣伝の費用対効果に気づき広告宣伝の戦略を徹底的に考え直した、というところは個人的に勉強にった。

●読み終えて
前半の経営者としての章では仕事への情熱を感じなかったのは書き方に拠るところだけだろうか。
ほかの役員や、ブレーンと呼べるような人との仕事の取り組みの描写も無かったし、孤独だったんじゃないかと勘ぐってしまう。
やはりギャンブルが仕事のストレスの捌け口になっていたことだろう。

なお、この事件による創業家と、大王製紙の経営陣の対立は未だにクリアになっていないようで、色々尾を引いている。
今後もウォッチしていきたい。

図書館ていいね

2006年02月23日 | 読書
どうも。
ついぞ昔の話ですが、小学校6年生の時に図書委員会の委員長をやりました。
多数決というシステムは、いじられキャラの天敵だと思います。
全校集会のたびに朝礼台に上らせれ、うわずった声で図書委員会の報告やらお知らせをしてました。
ホントすみません。

ま、今にも至る僕のアガり症についてはどうでもよいのですが。

本読みました。全部図書館で借りてます。
今度引っ越してきた区は図書館の設備やシステムが整備されており、使いやすい。
ありがたい。

「青春の門」 第一部 筑豊篇 五木寛之
読みやすく上・下あっという間に読んでしまった。
偉大な父親を越えよう越えようとする主人公の心意気・強さが読んでて痛快。
性への目覚め、性への悩みは微笑ましくもあったり、懐かしくもあったりしたが、なにより時代のギャップが激しく感じられる。。
現代って不純だなぁ。。
続きが気になる。

「十七歳で考えたこと」 三田誠広
著者の別の本で、早稲田大学の講義録を読んで面白かったの借りてみた。
題名の通り著者が十七歳の頃に考えたことが書かれているが、他にも著者なりのキリストや釈迦、ドストエフスキーやパスカルの考察などわかりやすく紹介されていて面白い。
また、現在の僕の状況に活かせる、良いアドバイスをもらうことができた。
内容的にもっと若いうちに読んでおきたかったな。
時折、振り返って読みたいので買おうかな。。

「スラムダンク勝利学」 辻秀一
僕が尊敬してる人が推薦してた本なので読んでみた。
えてしてこういう本というのは無茶な理屈ばかり並べられているだが・・。
この本はイイ!!
自分のメンタルトレーニングにもなるし、チームスポーツをやっている人なら尚更読んでおくべきだと思う。
この本ももっと若いうちに読んでおきたかった。
これは買い。

「失敗の本質」 戸部良一 他
大学の時の先生も推薦してて、今回またとあるトコで紹介してたので借りてみた。
大東亜戦争の諸作戦の失敗を組織面からケーススタディする本。
内容を逐一把握してサクサクと読み進めるのは僕には困難でした。
とりあえず目を通した程度ですが。。
なるほど、コレものすごく勉強になりそうだ。
たぶん現代の会社にも置きかえて考えても良い、活用できる内容だ。
これも買おう。

なにやら買う本ばっかになってしまった。
でも良い本と出会ったと思うよ、マジで。

以上

「二つの祖国」 山崎豊子

2006年02月17日 | 読書
3巻を(上・中・下巻)1年近くに渡って読み続けて、やっと読了。
読み途中で数ヶ月の空きを作ったり、裁判のやりとりについては斜め読みとなったりとずいぶん乱暴な読みっぷりになってしまった。

山崎豊子作品では「不毛地帯」(全4巻)を読んだが、そちらは2、3週間で読んでしまった記憶がある。
それに比べ、二つの祖国は話がやたらに重い。。
敗戦・日系人差別・原爆・東京裁判。
読んでて、憤りを感じることばかりだ。
それにくわえて登場人物にもムカつく奴が多くて困るし、東京裁判にかかると政治的な背景が複雑で読むのが苦痛だったかな。
しかし、不毛地帯より思うことはたくさんあった。

・東京裁判について
この本を読み東京裁判についての詳細を知った。
国際法がこれほどまで無視され、戦勝国側の思惑だらけの裁判になっていることに驚かされる。
また、被告人たちの罪の擦り付け合いは日本人として恥ずかしく思う一方、東条の潔い答弁、態度には心打たれた。
この件に関しては自分でももっと深く調べてみようと思う。

・原爆について
原爆投下や、被爆症状についてはある程度の知識は持っていた。
その後の進駐軍の被爆者への対応の仕方や、活動については知らなかった。
被爆者をデータ収集のためのサンプルとしか考えていないような対応は、原爆投下自体より罪深い行為ではないだろうかと思えた。

・日系人差別
戦中・戦後の日系人の立場ということについては考えたこともなかった。
しかし、その差別については小説で書かれているだけでも陰惨なものであったが、きっと事実はもっとひどいものだったに違いない。
出生という個人では変えようのない事実から、日本・アメリカの両国民から疎まれ、蔑まれ、裏切られる。
自分達にまったく非がないのに不当に扱われることに、もし自分だったら耐え切れただろうか?読んでいてやるせない気分になった。。

もっとたくさん細かく書きたいがBlogなのでここまで。
最後に作者・山崎豊子さんの取材と研究はすごいなぁと取材一覧・参考文献一覧を見て感心した。

「ながい坂」 山本周五郎 

2006年02月16日 | 読書
他人が薦めていた本で気になっていたの図書館で借りた。
上下巻この2日間で一気に読みきってしまった。
かなり没頭できる作品で、個人的には逆に時間を忘れて読んでしまったのが痛い。。
引き込ませるだけ、十分な面白さだったと思う。
歴史小説でありながら、部分的には推理小説だったりもする。
ただ、読み手の自分が伏線と思っていた部分とか、重要と思ったキャラがその後展開でまったく無視されて話が完結しまい、軽いショックを受けた。これは俺だけだろうか?

さて、かんたんながらも内容をえぐって感想。
「仕事」ついて、向かい合って考えるシーンがたびたびあった。
現在無職の自分にとって、読むタイミングとしてぴったりであったと思う。
自分にとっての一生を賭ける仕事、考えなくては。

あとは、
・過去の情報をきちんと掌握し情報化しておくことで、今起こる出来事への対処法としていること。
・自分一人の判断では不足と考えたら、必ず相談するということ。
この2点は主人公の良い点でもあり、自分にも取り入れていきたい点でもあった。

他にもいろいろ考えさせられたがネタばれにもつながるんで。。

最後に、この本を読むと齢はとりたくねぇ、と思うぞ。