再会の街で
cast >> Adam Sandler, Don Cheadle, Jada Pinkett-Smith, Liv Tyler, Saffron Burrows, Donald Sutherland, Mike Binder, Robert Klein, Melinda Dillon, John de Lancie, Rae Allen ...
writer / director >> Mike Binder（124min）
soundtrack >>
【reign over】… ～を支配（統治）する
“9.11”テロで妻子を失い心に深い傷を負い殻に閉じこもってしまった男と、彼の大学時代のルームメイトで仕事にも家庭にも恵まれた生活を送っているようにみえる男 ーーー。同時多発テロを直接描くのではなく、そこからもたらされた “喪失” をじっくりみつめ、二人の男の交流を通して、心を癒していく姿を描いたヒューマン・ドラマ。脚本・監督・出演は、マイク・バインダー（ "The Upside Of Anger" ← 脚本・監督・出演 "Minority Report" ← 出演のみ）。
ニューヨークのマンハッタン ーーー。歯科医のアラン（ドン・チードル filmography ）はある日、大学時代のルームメイトだったチャーリー（アダム・サンドラー "The Longest Yard" ← 製作総指揮・出演 "50 First Dates" ）を街で見かけ声をかけるが、彼は気づかずにそのまま去ってしまう。その後、再びチャーリーを見かけたアランは彼をつかまえて久しぶりに言葉を交わすが、驚いたことに彼はアランのことを覚えていない。チャーリーは “9.11” テロで最愛の妻と娘たちを亡くして以来、すっかり心を閉ざしてしまっていたのだ・・・。そんなチャーリーのことが気がかりで、なんとかして彼を助けたいと奔走するアラン。彼自身は歯科医として成功し家族にも恵まれ、幸せな人生を送っているかのようにみえたが、実は公私共に問題を抱え、苦悩していたのだ。そんな二人は、次第に一緒に過ごす時間が増えていき、少しずつ “心の距離” を縮めていくのだが・・・・・。
アランの妻ジャニーンをジェイダ・ピンケット = スミス（ filmography ）、アランと同じビルで開業している精神科医のアンジェラをリヴ・タイラー（ "ARMAGEDDON" "Stealing Beauty" ）、「公」でアランを窮地に追い込むドナ・リマーをサフロン・バロウズ（ "Deep Blue Sea" ）、シュガーマンをマイク・バインダー、レインズ判事をドナルド・サザーランド（ filmography ）、チャーリーの妻の父をロバート・クライン（ "Two Weeks Noteice" ）、母をメリンダ・ディロン（ "Close Encounters Of The Third Kind" ）。
映画の優れた手法のひとつは、結末をすべて観せずに “想像” させること。でも本作に関しては、もう少し明るい兆しが確信できるまで観せてほしかったなぁ、と思ってしまった。でもそう感じたのは、自分自身がまだ心の奥底で母を亡くした喪失感に “支配” されているからだ・・・と、改めて気付かされました。作品中、ザ・フーの "Love, Reign O'er Me（愛の支配）" が何度か流れます。チャーリーのヘッドフォンから洩れ聴こえる音楽も、意味のある立派なＢＧＭになっています。
