ヴィンちゃんといっしょに出かけよう

近所に散歩、ローカル線の旅、温泉旅行。出かける時にはサクサクで大人気のヴィンちゃんといっしょ。そんな僕の独り言の記録。

いすみ鉄道シリーズ エピソード4 その3と4

2008-11-20 21:42:05 | いすみ鉄道

3.田舎のじい様との出会い

 おとG師匠は途中の駅で下車し、tass師匠は大多喜で折り返し、大原行きの列車に乗り替えた。さて、ここからはしばらく一人旅、4時までの軍役を終え、うまくいけばジャンヌさんたちに会えるだろう。初めて、大多喜に来た時には、何故?と思ったメキシコ通りを通り、集合場所の海洋センターに到着した。いるいる。すでに自前の鎧武者がいる。緊張と期待に鳥肌が立つ思いである。ところがよく見ると、真田はいるは、伊達はいるはで一体ここはどこだ?との思いもあったが、まあ、おまつりだ。良いではないか。

 受付を済ませ体育館を覗くと、床に衣装が並べられている。奥に立派な兜があるが、あれが本田忠勝の衣装だろうか?のぼりはたを眺めながら感慨にふけっていると、「久我原さんですか?」と声をかけてきた人物がいる。田舎のじい様だ。ジャンヌさんから私が参加をすると聞いていたようで、受付に頼んで待ち構えていたようだ。そのうえ、もう一人若武者を紹介してくれた。ジャンヌの方の弟君である。再び孤独の行列かと思っていたのだが、ここでもお仲間に会うことができた。楽しい一日になりそうだ。

 さて、配役の抽選だ。係りの人が「本田忠勝やりたい人!」という呼びかけに、希望者が行列を作る。田舎のじい様に私も本田忠勝に挑戦したらどうかと言われたが、私は新参者だ。今回は遠慮しよう、雑兵でもかまわない。本田忠勝役が決まり、その他の配役も続々と決まっていく。さあ、楽しみの着付けである。予想したとはいえ、かなり窮屈で、下な話で恐縮だが、トイレはいささか面倒だ。着付けが終わると昼食だ。ちゅっ、昼食ってまだ11時前なのに、、、、戦の行軍は厳しいものである。ちなみに私の役は旗持だ。

 本田忠勝役の方、つまり殿様に拝謁する機会があったので、お話を拝聴すると、日光から参加したという。東照宮のお膝下から遠路はるばるやってきた甲斐があったことだろう。すると、その他の兵の役の人が「御前、失礼します。」と通ろうとすると、「うむ、苦しゅうない。」とのセリフ。すっかりみんな役になりきっている。

登城する軍勢

早くもお疲れ気味

 

4.いざ、登城、そして出陣

 

 配役も決まり、着付けも終了。弁当を食べ終えて、いよいよ登城の時間だ。隊列を組んで大多喜城へと向かう。私は旗持ちで、渡された旗は大きいが意外に軽い。後ろの鉄砲隊の鉄砲の方が重くて大変そうだ。で、この鉄砲隊には気になる2人が、、、なぜか背の高い黒人の兵士と白人の兵士が。白人兵は申し訳ないが、いま一つ似合っていないものの、黒人兵は意外と似合っている。織田信長が黒人を隊列に加えたという史実があるので、私の眼には割と自然に感じられた。

 隊列を組んで出発し、大多喜城へ向かう坂道はすでにギャラリーがカメラを向け、待ち構えている。本当に出陣に送り出してもらっているようで、気分は高まる一方だ。しかし鎧を着けての坂道はちとつらい、前を行く兵士の背中にはすでに疲れが見えている。まだまだ、今日は長いぞ。

 天守閣に到着すると、ここで記念撮影だ。天守閣前の階段に並ぶと旗やら、槍やら、鉄砲やらで、どこそこの誰の顔が隠れた、あそこにスペースが空いているで、なかなか構図が決まらない。「どうせ、顔なんかわからないから早く撮っちまえ。」との不平が飛び出したが、なんとか撮影終了。ここで、休憩となり、観光客は殿様に群がり一緒に写真を撮っているが、われわれその他の兵隊にはお声はかからない。殿様は人気があってえ~のう。

 休憩も終わり、戦奉行の掛け声でいざ出陣。

「皆のもの出陣じゃ。我につづけ、えいえいおお。」

と、出陣の掛け声をかけるが、この戦奉行、まだ若武者で恥ずかしいのか声がちいさく、「げんきねえぞお。」とやじられていたが、ちとかわいそうだった。ここから、殿様は騎馬となるが、やっぱり殿はええのう、という思いがわきあがり、来年は殿に挑戦するかと、下剋上をねらう旗持ちであった。

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 城をくだり、城下の小学校に到着。ここで、なぜかメキシコ大使があいさつ。私はなぜかは知っているが、多くの観光客はなぜ、大多喜にメキシコ大使が?と思うだろう。メキシコと大多喜には深いつながりがある。399年前にメキシコの使節団が房総沖で遭難した時、御宿の漁民に助けられ、大多喜で歓待を受けたという歴史がある。このときのことをメキシコ人は今でも感謝し、その後399年にわたる日本とメキシコの友好関係のきっかけになった出来事だとのことだ。399?そう、来年は日墨友好400周年であり、お城祭りもさらに盛大に行われるという。私の血はますます沸騰するばかりである。ちなみに、私は歴史物好きだが、さらにはラテン好きでもある。私の好きなものが合体し、頭から煙が出そうな思いがした。忍者が忠勝公の出陣を阻止しようとする小芝居が入り、いよいよ殿の掛け声で出陣だ。殿はさすがに、日光から参じたつわもので堂々とした出撃命令を下された。大勢の観衆に拍手で送られ、端役ではあるが、実に気分の良いものだ。

 

殿!!

 


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