フィッシャーテクニックのブロックキット

知育玩具・技術教育教材として優れたフィッシャーテクニックのブロックキット、キットの組立方法・新製品情報などを紹介します。

JIDAデザインミュージアムセレクション 巡回展

2011年03月30日 | ブロック
3月30日 JIDAデザインミュージアムセレクションの東京での展示会は中止になりましたが巡回展として下記にて行われています。今回フィッシャーテクニックの「エコ学習キット」が選定され展示されております。

会場:JIDAデザインミュージアム1号館
   長野県長野市信州新町大字新町37-1 ミュゼ蔵2F
   TEL:026-262-2500
期間:3月29日~9月9日
時間:午前10時から午後6時まで
休館:毎週月曜日・祝休日の翌日(臨時休館・特別開館などあり)

本日「日本インダストリアルデザイン協会」様から展示状況の写真をいただきましたので掲載いたします。デザインに興味のある方は優良デザインの工業製品が数多く展示されていますのでぜひご高覧ください。
  


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STEM教育とフィッシャーテクニック

2011年03月30日 | 学習キット
わが国では近年子供たちの理科離れが深刻になり官民一体となっていろいろな施策が行われていますが実情はアメリカにおいても同じようです。
そのために中高生を対象にしたSTEM (Science・Technology・Engineering・Mathmatics)教育の重要性が叫ばれております。その対策のひとつにProject Lead the Way(PLTW)というNPO法人による企業・大学との連携によるSTEM教育があり、3300校の中学高校が参加し35万人以上の中高生が受講して大きな成果を挙げつつあるようです。その内容は日本と異なりコンピューター技術を大胆に取り入れその習得を通して科学・技術への識見と実践的能力を高めている点です。その内容の一端を紹介すると
Science分野では高校生を対象にバイオメディカルを中心にした医学の基礎教育であり、Technology分野は中学生を対象にしたFischertechnikやVexRoboticsの部材を使ってのオリジナルマシンやオリジナルロボットの製作であり、Engineering分野ではAutodesk Inventer使っての3DCAD学習やEdgecamを使ってのCAM教育であり、Mathmatics分野は数学ソフトMathmaticaを使いこなす学習などです。いずれも大学での教育を前提にそのために必要な高度で高性能なアプリケーションソフトを使いこなす能力を付与しながら中高生の科学技術への興味を高めている点です。いかにも実学を重視するアメリカらしい取り組みです。

そのSTEM教育の技術分野でフィッシャーテクニックが採用されていますがこれはフィッシャーテクニックのブロックがオリジナルマシンの製作に適していることとその動きを制御するソフトウエアが完備されているためです。昨年からのテーマは2色または3色のガラス玉を如何に早く正確に分別する機械を作るかをいう「マーブルソーター」の製作でした。課題解決のためにグループで知恵を出し合ってマシンを考案し製作してプログラムを作り上げるという丁度わが国の高専ロボコン大会の中学生版のような手法です。
Youtubeに掲載されているPLTWのマーブルソーターの動きはこちらからご覧いただけます。You tubeを見ても発想の豊かさと考案の多様性がよくわかります。Robot作りに採用されているVexRobotもそうですがあくまでも部材であってその部材とソフトウエアを使って課題解決のマシンなりロボットなりを作り上げていくということを重視しているわけでソリュージョン型技術教育といえます。
わが国でも中学校でこのような観点からフィッシャーテクニックのブロックを素材としてご利用いただければありがたいのですが。



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円形構造物の作り方

2011年03月26日 | ブロック
円形物は平型はりおよび弓形はりを使って作成します。弓形はりには60度(円周角)と30度の2種類があります。60度は6個連結すれば直径230mmの円弧になり、30度は12個連結すれば直径460mmの円弧ができます。また弓形はり3個を連結すると直径115mmの円弧ができます。
 

これ以上大きな円形構造物を作るには角度ブロック7.5度や15度と角型はり60mmとのセットで製作します。7.5度を使用すれば360÷7.5=48角形のほぼ円状になります。15度であれば24角形になるわけです。写真は24角形ですがほぼ円形になっています。


円形構造物は回転体になりますから中心部と円周部ははりをスポークとして使用しスムーズに回転するようにします。

この円形構造物を体験できるキットが「観覧車組立キット」です。3種類の遊園地遊具を組み立てる中で円形構造物の補強方法なども自然と学習できます。
  


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構造物の補強方法(筋交いの使い方)

2011年03月26日 | ブロック
3月23日 先般からジェットコースターを組み立てていますがフィッシャーでは構造物の補強をどのようにしているかを簡単に説明します。構造物は角型のはり(長さは120、60、30、15の4種)をつなぎ合わせて組み立てますがそのままでは強度がないので筋交いをいれて丈夫にします。筋交いは直行用とたすきがけに使う斜め用に分かれていますがこれは正方形の底辺と斜辺の関係で底辺の√2が斜辺になりますから直行用に対応して斜め用の筋交いが用意されています。ブロックは15mmが基本形ですからスパン幅が30mm、45mm、60mm、75mm、120mmに対応して斜め筋交いは42.4mm、63.6mm、84.8mm、106mm、169.6mmになります。90mmに対応した127.2mmはありません。主として塔屋の場合は75mmまでしか使うことはありません。2m位の高さまではスパン75mmで充分です。
写真の左端のように長さ120mmのはりを4本組立てスパン幅を最小の15mmとして筋交いで補強するとき使用する部材は
角型はり120mm  4本    直行筋交い30mm  8本   斜め筋交い42.4mm  8本
リベット4mm   32個
になります。これは最大限使用した場合ですがその用途に応じて減らすこともできます。
 

この構造物を体験できる最高のキットが「スーパークレーン組立キット」です。3種類のクレーンを組み立てることで力のモーメントから始まって構造物の安定・不安定、ラーメン構造やトラス構造の反力・応力に至るまで体験的学習できますので正に遊んで学べる「構造力学学習おもちゃ」です。しかも組み立てたクレーンはリアリティがあり迫力がありますので充分にご満足いただけます。
 
 

また「機械と構造」にも橋梁やクレーンを組立ながらトラス構造を中心に丈夫な構造とは何かが学習できるようになっています。
 



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可動橋を作る

2011年03月26日 | ブロック
3月22日 先日昔のHobbyマニュアルの1-3に掲載されていた吊り上げ橋を作ってみました。2枚の写真から組立あげるのはやはり簡単ではありませんでした。構造物の代表としていろいろな可動橋が掲載され力学的説明も加えられています。残念ながらドイツ語ですので少ししか分かりませんので読解不能ですが。組み立てた可動橋は重しを押すことで簡単に上がります。
 
因みにホビーセットのマニュアル(ドイツ語版)は今日でもこちらからダウンロード可能です。


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ブロックキットのアニメーション動画

2011年03月26日 | ブロック
3月15日 フィッシャーテクニック社のホームページで使っているアニメーション動画のデーターをいただいたので弊社のホームページにも使用しようと思っていますがここでまず公開しておきます。一つだけならいいですが沢山並べるとかえって目がチカチカして逆効果になりそうです。商品パッケージと並べてみました。PR-07機械と構造の遊星歯車・トランスミッション。
     

次はPR-06空気圧作動キットⅡのショベルカーとBA-08ユニバーサルキットのポストスケール・回転ブランコ
     
    

最後がBA-15道路清掃車とBA-14消防自動車です。
  
   



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小学生向けロボットキット Roboライト

2011年03月26日 | 学習キット
3月14日 昨年に発売された小学生向けのロボットキット(コンピューター制御キット)を本年は発売しようと思います。小学生にとっては少し難しいのでないかと思われたので昨年発売時には輸入しませんでした。専用とコントローラー(インターフェイス)と専用のソフトウエアRoboproライトを開発されているので内容を吟味し出来ればソフトを日本語化してから発売しようと考えております。従って発売時期については今の時点では申し上げることが出来ませんが出来るだけ早い時点で発売できるように頑張りたいと思っています。
 
 



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エコ学習キットがインダストリデザイン協会から優秀デザイン商品に

2011年03月26日 | ブロック
3月1日 フィッシャーの「エコ学習キット」が日本インダスストリアルデザイン協会からJIDAデザインミュージアムセレクションの候補商品に推薦されました。推薦文には「子供の創造力を引き出す積木やブロックなどの発想に「科学とは何か」を能動的に学ぶことを盛り込んだ、ドイツフィッシャーテクニック社の優れた教育玩具シリーズ。このキットでは水力・風力・太陽光に第供される自然エネルギーで駆動する装置を作りながら「エコロジー」の科学技術について学習できる。ドイツらしいキットの造作とデザイン性が秀逸。」と記載いただいております。

   
  

展示会は3月17日から東京の芝浦工業大学 芝浦キャンパスで開催される予定でしたが今回の東北大震災により自粛中止となりました



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新型インターフェイス TXコントローラー

2011年03月25日 | 学習キット
<はじめに>
2009年に新発売された新型インターフェイス「TXコントローラー」を使ったロボットキットが2種類発売されました。
2009年発売のRobo TX Training Labと2010年発売のRobo TX Explorerです。
 

いずれのキットも新製品のTX コントローラーおよびエンコーダー付パワーモーターを使用しています。TXコントローラーにはパルスカウンターが付いていますので従来のようなパルスギアでカウントするのと異なり正確なパルス計算が可能でしかも左右のモーターを完全に同調(シンクロ)させられるので直進や直角曲がりが正確になります。
 


新しくモーター設定ブロックができて2つのモーターを同調させて動かすプログラムも簡単に作れます。モーターM1、M2を速度8で1500パルス回転させて停止させるサブプログラムは次のようになります。右はプロパティです。
 

今度のインターフェイスの特色は

●大きさが9cm×9cm×1.5cmのコンパクトサイズでしかも直接ブロック接続可能。
●パルスカウンターが付いているのでエンコーダー付モーターが使用できる。
●入力8個全てがユニバーサル入力でアナログ・デジタル両方に対応。
●メモリーはRAMが8MB,Flashが2MBで相当数のプログラムをダウンロードできる。
●ディスプレイ上でプログラムの選択・実行・停止などが簡単に行える。ただディスプレイ画面が小さいのでかなり見づらい。
●増設は8台まで可能。また拡張端子はI2CとRS485が付いており拡張性が高い。
●通信はBluetooth対応
●将来に向けカメラ接続端子付(カメラは未発売)
価格は税込31500円です。



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フィッシャーテクニックの遊園地遊具組立キット

2011年03月25日 | ブロック
<はじめに>
■遊戯具キットの歴史
フィッシャーテクニックのキットの発売の歴史を見ると約10年に一度の割合で遊園地遊具キットが発売されてきています。
1982年には2種類のキット「Riesenschaukel(回転ブランコ)」と「Schiffschaukel(バイキングブランコ)」が発売され
 

1992年にはブロック数925個を含む「Adventure Park」が発売されましたがこれは遊園地遊具4種類が組立られるキットでした。このキットの組立マニュアルはこちらからダウンロードができますのでこれを見ながら何点か組み立ててみたいと思います。


 



また2002年には現行の「Fun Park」が発売され3種類の遊具が組立可能。そして2007年にパッケージが新しくなりました。
 


そして2010年秋に新しく遊園地キット「Super Fun Park」が発売されました。内容的にはモデルが3種でやや小さくなり小型モーターで駆動できるようになっています。アニメーション動画がありますので掲載しておきます。弊社では従来キットの在庫がかなりありますのでスーパーファンパークは輸入していません。
 
super fan park models


遊園地遊具は単独のキットではなくてもユニバーサルキットの中に簡単なモデルが多く出てきます。誰もが知っているしなじみのある道具ですから組み立てていても楽しくなるからでしょう。


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おもちゃ展(H22.8.13-15)

2011年03月25日 | ブロック
8月13日 大阪デザインセンター主催の「おもちゃ展」にフィッシャーのブロックキットを出展しました。大阪南港のATCで開催されましたが夏休みということもあって多くのご家族連れにお越しいただき大変盛況に終わりました。弊社の展示品ではミニキット・クラシックキットを自由に組み立てられるように配置して幼稚園児から小学校低学年のお子様、多数の方に組立を楽しんでもらいました。
 
 

とりわけクラシックキットはブロックの収納ケースも付いているので取出しから後片付けまで皆さんきっちりと行ってくださいました。



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1970年代日本に紹介された当時のフィッシャーテクニック

2011年03月25日 | ブロック
<はじめに>
フィッシャーテクニックのブロックキットはドイツの発明王(カメラのフラッシュライトに始まりアンカーボルトに数多くの特許を持ちその保有特許数は1080個以上でエジソンの特許数を凌駕)といわれるアルター・フォン・フィッシャー氏が開発し1965年に発売したブロックです。


このブロックキットは1970年にフランス国際玩具ショーで大賞を受賞しています。アンカーボルトの強固な構造を取り入れて製作されているのでピンは簡単には外れないのと全6面が接続可能なので立体構造物を作るのに適している世界最強のブロックです。
 
 
■日本への輸入
正式に何年に輸入され始めたかは分かりませんが恐らく昭和45年か46年(1970~1971年)ではないかと思われます。写真は73年・74年のカタログです。
 

■当時の商品構成
カタログを見ると幼児用セット(1550円~4000円)・基本セット(2700円~10500円)・拡大セット(2700円~9000円)・ホビーセット(9400円~32700円)がありそれ以外にオプションとしてモーターギアセット・電子部品セットがありました。価格を見てもそれなりに高額な商品です。部品そのものは現在発売されているものとほとんど変わりませんがグレー色と赤色が当時を知る方にとっては懐かしいのではないでしょうか。(当時の大卒初任給は5~6万円位)
ft catalog 1973


■鉄腕アトムのキャラクター
もうひとつ驚くことは当時のカタログには鉄腕アトムやお茶の水博士のキャラクターが堂々と掲載されていることです。聞くところによると手塚治虫先生がフィッシャーテクニックを高く評価され科学学習に大変役立つ玩具だからということで無償でその使用を認められたと聞いております。


■当時の販売ルート
当時の輸入代理店であった「STジョンソン商会」様から聞いた話では関西地区では大丸・阪急・高島屋・そごう百貨店各店の玩具売り場とキディランドで販売されていたそうです。関東地区でも同じく百貨店玩具売り場を中心に販売されていたようです。

■なぜ販売が数年で終わってしまったのか?
今日でもそうですがブロックといえば知育玩具というイメージが強いために小学生向けの知育玩具としてターゲットを幼児小学生に置いたために実際に買ってみるとその組み立て方が大変難解であることと組み立てるのに大きな力が要るのでかなり親の協力がないと完成しないし子供一人で楽しむには難しすぎたことや価格的にもかなり高額であったっことなどが販売の伸びなかった原因ではないかと思われます。当時のマニュアルをみても組立図は写真の拡大図が多用されていますがこれだけを判断材料にして組み立てるにはかなり難しかっただろうと思われます。ドイツではホビーキットを中心に15歳以上を対象に販売していたことが多くのファンを作り上げたのとは対称的に日本では幼児・小学生を対称にしたことがフィッシャーテクニックのよさを訴求しえなかった原因になったものと思われます。実際数年後には残念ながら日本の市場から姿を消してしまいました。その後もフィッシャーの愛好家や玩具企業が数社少し輸入されたことがあるようですがフィッシャーの営業担当のワールハース氏に聞いても自分が入社する95年以前の話で資料が残っていないと言っておりました。

■大人のレゴ
ヨーロッパではフィッシャーテクニックは幼児から大人まで幅広い方々に愛用される玩具になりましたがその技術的なレベルの高さから「大人のレゴ」といわれ多くの大人の愛好者が現在もフィッシャーテクニックを楽しんでおられます。

■「ホビーセット」のマニュアル
「ホビーセット」のマニュアルこそフィッシャーテクニックの真骨頂と言える内容です。当時多くの学者や技術者の知恵を借りて編纂したといわれるこのマニュアルは当時の最先端技術を取り入れて、ブロックの創作可能性を無限に追求したような内容になっていてその説明は大学の構造力学や電気工学の教科書のようです。このマニュアルが日本語化されたのかどうかはわかりませんがもし日本語化されて販売されていたらメカトロニクスの教科書としても高く評価されたのではなかったでしょうか。このホビーセットを使ってドイツでは多くの中高生がフィッシャーテクニックにのめりこみその後優秀な技術者科学者にお育っていったといわれています。因みにホビーセットのマニュアル(ドイツ語版)は今日でもこちらからダウンロード可能です。40年前のマニュアルとは思えないほどレベルの高いテキストです。



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