日々の感想文

何かしら見たものに対する、私の主観に基づく意見が書いてあります。

ネットワークの分断

2005-03-31 23:27:40 | 社会全般
能登線廃止で別れ惜しむ かつて観光ブームも (共同通信) - goo ニュース

現代は車社会である。故に、鉄道が衰退していくのは仕方ないのかもしれない。
だが、安易な鉄道廃止は地域の一層の衰退を促進するだけである。

鉄道の駅は、地域の中核である。
鉄道はいかなる地図にも載っている。その地域の核となる場所、入り口となる場所の目安となる。
地図などの道案内も、駅を基点とすることが多い。

車は便利な移動手段だ。だが、移動中の車内は閉じられた空間だ。
閉じた空間がポイントからポイントに移動するだけで、線の接続とは言いがたい。
それに、車社会では、繁栄の場所は一極集中化しやすい。
集客力の強い、郊外の大規模ショッピングセンターばかりに人が集まり、
中小の店は存続が厳しくなる。

それに対して、駅は人が集まるネットワークセンターである。地域の繁栄のコアとなりうる場所である。強力な集客力があるため、集客力の弱い中小の店でも十分にやっていける。ところで、バス停はどうだろう?ネットワークセンターとしては貧弱だ。地域繁栄のコアとしては弱い。鉄道駅に勝る、地域の中心体は無いのである。

鉄道を廃止することは簡単だ。だが、鉄道を廃止すると、中核を失うことになる。
点と点になってしまったものは、線にすることは現実的に不可能だ。
再び整備することは大きな投資が必要である。

大規模な中央の資本にばかり富が流れ、地元からは金が流れ出ていく一方となりかねない。

組織の責任、トップの責任

2005-03-31 00:06:40 | 社会全般
三菱自が最終報告 13億円返還求め旧経営陣提訴へ (朝日新聞) - goo ニュース

経営者は経営に対して責任を有する。ゆえに責任を取らねばならない。
これは当然である。日本の企業はリスクに対するリターン(報酬)が少ない気がするが、
だからと言って責務が軽減されるわけではない。

ところで、訴える側(三菱自動車)は、組織としての責任はきちんと取っているのか?
トップの責務は当然として、それを実行したのは組織である。
責任者が責任をとっても、組織が変わらなければ結局問題は根本が放置のままであろう。

組織は目に見えないものである。いくら組織図があっても、実態は人間のリレーションである。
そのリレーションが変わらない限り、暗黙知的に受け継がれている問題を有した仕事の進め方が改まらない限り、
この問題は再発する。
(三菱の場合現に再発しているが)。

目に見えないものだから、対策も当然難しい。人に依存するものだから変革も粘り強さを要する。
目に見えるもの(旧経営者の告発)を行えば、世間的には対策をしていると繕える。

三菱が企業として復活を本気で考えているか、それは外からはわからない。
信じるしかないわけだが、どうしても疑いの目で見てしまう。

鉄は国家なり

2005-03-30 23:45:55 | 社会全般
株式の持ち合い強化検討 鉄鋼大手3社が提携拡充 (共同通信) - goo ニュース

新日鉄、住金、神鋼が株持ち合い強化へ TOB対策視野 (朝日新聞) - goo ニュース

これは日本の高炉メーカーが2つの系統に集約されていく流れという事でしょう。
新日鉄のトップは否定はしていても、それは相手に配慮して、であろう。
この時期だからTOBという話が出ているが、それはあまり重要な事柄ではないと考えられる。

2つのうちのもう一つとは何か、それはJFEである。
JFEと新日鉄グループに集約されるということだ。

グループ化を進める理由は、新日鉄の意向が強いと考えられる。
その意向とは、日本の鉄鋼メーカーの首位に返り咲く、ということである。
そんな理由で?と思うかもしれない。だが、重要な理由である。

新日鉄は、官営八幡製鉄所の流れを汲む、日本の鉄鋼業の大本流である。
それに対して、JFEは川崎製鉄と日本鋼管が合併して誕生した。
元となった会社は、それぞれ民間企業からの発生である。

合併前は新日鉄の足元にも及ばなかった両者が、
合併とリストラクチャリング(再構築、の意味です)により、新日鉄の上に出た。
業績も中国需要もあって好調。ボーナスは日本の製造業の顔であるトヨタに並んだ。

鉄は国家である。日本の製鉄業のトップ企業は、間違いなく日本を代表する企業である。
日本の製鉄の本流である新日鉄が、再度日本の顔になろうとしているのであろう。

得なのか損なのか

2005-03-30 00:10:58 | 社会全般
不具合知りながら公表せず 三菱ふそう社長会見 (共同通信) - goo ニュース

改革者として派遣されたものは、その企業の体質に染まってはならない。
そう感じさせるニュースだ。

ダイムラーから派遣されたポート社長は、改革者として送られて来てないのかもしれない。
そうとも思わせる。

どちらが正しいかはわからないが、社会に不安を与える状況からは一刻も早く脱するべきだろう。

ところで、このポート社長の派遣元であるダイムラー。この買収は本当に得だったのか?
ダイムラーが弱い東南アジアマーケットの商用車市場+小型トラック確保のための買収なのだろう。
三菱自動車から損失補填の株を入手し、保有率85%という、三菱の影響を排除したダイムラーの子会社化にも成功した。

しかし、同時に負債&負のイメージも多い。
FUSOの名前はアジアで通っているが、同時にこの欠陥隠し騒動もアジアで通っている。
下手に名前だけBenzを名乗ろうものなら、Benzイメージにも影響を与えかねない。

それに、東南アジアの販売は大体三菱商事と組んで行っている。
大きな利益を持っていくのは商社のほうだ。
独自販売網を築くのであれば、まだまだ投資が必要である。

また、アジア有数の市場である、日本のイメージは地に落ちている。
イメージ回復には相当のてこ入れが必要である。要は相当金が必要ということ。
投資に見合った回収をするのはまだまだ先である。


長い目で見ても、これはダイムラーにとっては高い買い物だったのでは?
ちなみに、どこかで「Benzはマネーゲームにいそしんでいる間にBMWに品質、販売面ともに追い上げられている」と読んだ。
本業は疎かにすることなかれ、か。

これは将来への布石だろうか。

2005-03-29 23:35:17 | コンピュータ関連
マイクロソフト、FOMA と au でも Hotmail 利用可能に

確かに、携帯から使えたらそれなりに便利だろう。
登録してあるアドレス帳だったり、Signatureにある電話番号に直接電話をかけることができたり、
携帯からもHotmailで送受信できたり、と何かと用途はありそうだ。
長ったらしいメールも携帯にではなくHotmailに送ってもらってもOKだろう。

現在の私のアドレス情報などの使い方を考えてみると、
電話帳は携帯なり自分のPC内のMailソフト、年賀状ソフト、Outlookなりに蓄えている。
長いメールはText化してPDAに入れて持ち運ぶ。
現状では、このような機能を使いこなすことはなさそうだ。


では、この機能の目的は何だろう?


それは、ユビキタスと番号ポータビリティへの対応布石であろう。
アドレス帳などは、自分のPC内の複数のソフトに存在している。
人によっては複数のPCに分散保持しているだろう。
この機能で、携帯本体にアドレスを保持せずとも構わなくなり、
Mailソフトと携帯で1つのアドレス帳化が果たせる。

そして、番号ポータビリティ。
番号は保持できても携帯のメールアドレスは変わってしまう。
その解決案として、アドレスが変わらないHotmailへの集約の提案だろう。


さて、今のうちからこのような仕組みに慣れておいたほうがよいのかどうか。
とりあえずは、興味本位で使ってみようと思う。

分散型タワー構想とかはなし?

2005-03-28 22:57:09 | 社会全般
「第2東京タワー」建設候補地、墨田・台東地区が有力 (読売新聞) - goo ニュース

デジタル放送対応のタワーは相当高層化しないといけないらしい。

そこそこの規模のタワーを複数建てる方向ではだめなのだろうか?
建設費が相当高くなりそうなタワーを建てるよりも、そこそこの建設費で複数建てたほうが、直感的には安くなるように思える。
ただ、建設業界に素人な意見なので、実際に複数建てるほうが安いかは不明だが。

無論、電波干渉による、位相の打ち消しあいやうねりとかの問題はありそうなのはわかる。
制御すべきものが複数あるより、1つで管理されているほうがシンプルなのもわかる。

だが、分散型によるコストダウンの試みは他の産業では多く起きている。
大規模投資が必要なTV配信施設にも、取り入れてみる価値はあると思う。
特に、このようなチャンスは半世紀に一回有るか無いかの機会なわけだから。


また、全て電波のシャワーで賄わなくても良いと思う。
各家庭まで伸びてる線(電話線、電気線、etc・・・)を活用して放送しても良いのでは?
あ、でもこれってどちらかというと「ネットとテレビの融合」か(笑)。

新たな地名を見ると

2005-03-28 22:28:32 | 社会全般
平成の合併、600自治体誕生へ 市町村数は約1820 (朝日新聞) - goo ニュース

地方自治体の「リストラクチャリング」もだいぶ進んだようである。

しかし、その「副産物」も多いようだ。
その副産物とは、よくわからない地名である。

合併の形を見てみると、規模対等型と規模に差が有る型、少数型と多数型に分かれる。

合併が破談するのは、規模対等少数型と、規模差有多数型が多いように思う。
前者は主導権争いで、後者は規模の大きい市の力が弱者を結成させ、結果2つのグループが出来る形だ。

ところで、変な地名が多いのもこの形であると思われる。
微妙なバランスであるが故、最ももめる事柄=地名で、既存の地名を捨て、しがらみの少ないヘンテコな地名だったり、平仮名地名を選ぶと考えられる。


合併誘導は国のトップダウンだが、個々の合併はボトムアップ。流れを導く役が必要だった。
本当は、都道府県がミドルマネジメントを発揮すべきだったろう。
地名は過去からの財産である。そして観光資源という意味では、世の中に通る名前は財産でもある。

個人的には、岐阜県北部の合併が見事であると思う。
県外へも知れた地名の市が次々と誕生している。それも、規模差有多数型、でだ。
私は岐阜の合併事情は知らないが、ミドルマネジメントなしにこれが実現できたのであれば、
それはそれで各自治体が見事であると思う。


エンターテイメントの可能性

2005-03-27 21:46:07 | Weblog
小川、ハッスル軍キャプテン退任へ (日刊スポーツ) - goo ニュース

新たな展開で楽しませてもらってます、ハッスル。
日本のプロレスの中で、唯一エンターテイメント宣言をしているだけのことは有る。

私はWWEが好きで、日本公演も欠かさず見に行く。やはりエンターテイメントの完成度は高い。
ハッスルはまだ発展途上だ。日本の興行主によるプロレスショー、が日本に根付くまでまだまだかかりそうだ。
WWF-WCW戦争の最中のECWの様に、プロレス、総合格闘技の次に、見る側が求める選択肢の一つになってほしい。

ところで、WWEはその名の通り、どんどん市場が「World」になりつつある。
ハッスルは日本語(?)。日本各地でのハッスル興行(みちのくプロレスが行ったケッパレのようなものも含む)を今後行ってほしい。興行的に成り立つのは都心近辺での開催が限度かもしれんけど。

テレビの人間はどちらなのか

2005-03-27 20:07:22 | 社会全般
鉄拳、紙芝居ネタに“ホリエモン” (大阪日刊スポーツ) - goo ニュース

何かと話題の中心にいるホリエモン。でも彼って本業はTVに出ることでは無いはず。
それなのに、TVの話題を完全に掻っ攫っている。

フジテレビにしろ、ニッポン放送にしろ、カウンター足り得る手段は出していない。TVの中では、日枝社長や亀淵社長は完敗だろう。
自分の領地で好き勝手やられている。そんな状況だ。
まあ、ホリエモンがそうなる上での、その足ががりに多分に手を貸していたうちの一社は、間違いなくフジテレビなわけだが。
平成教育委員会。視聴率取れそうだから使ってみたんでしょう。

ところでSBI、助けてくれそうだから組んだんでしょう。
でもそのスタンスだと、また足元すくわれますよ、フジテレビさん。

留年、と一言で片付けるわけにもいかんだろうに

2005-03-27 13:18:59 | 社会全般
三菱ふそう、ウソ“卒業”できず…隠ぺい再発 (読売新聞) - goo ニュース

うその卒業ができない、ということは留年か退学ということになる。
退学は企業の解体を意味するものだとするならば、現状は留年相当ということになる。

留年、と一言で片付けても、一番まずいのはリスクが高い車が走り続けること。そして、それにより被害を蒙る人が出る可能性が高いということ。

自動車は一般工業製品だ。そのため、べらぼーな高さは設定できない。安全性の追求と、コストダウンを高度に両立せねばならない。
メーカー側でユーザーの使い勝手、酷使度を想定し、その中でのぎりぎりの設計になる。
だから、どうしても想定外の酷使などにより、後々リコールが発生する(作業者のミス作業によるリコール、なんてのもあるが)。

リコールはある意味仕方のないこと。最も過酷に使われる一般工業製品の宿命。
だが、リコールには金がかかる。偉い人も、自分の担当の時に多額の損失は出したくない筈だ。
だから、次の担当者の時まで先送る。誤魔化す。

リコール=担当者の評価へのマイナス、という企業文化がある限り、この「留年」状態はいつまでも続くだろう。
リコール=お客様や社会に対する損失の未然防止、と位置づけ、発見は担当者の評価向上につなげない限り、
根本的な解決は期待できない。