北鎌倉

先日の横浜旅行で、悲しいことが一つだけありました。
それは、ある喫茶店が無くなっていたことです。
その喫茶店というのは、長谷寺の前にあった「邪宗門」です。
2005年11月に訪れた時には、まだ営業されていました。
今回も楽しみにしていたのですが、とても残念でした。

「邪宗門」というのは、岡本正さんの「北鎌倉」（1975年頃）という歌に出てくる実在の喫茶店でありました。
歌から30年経った、2005年にはまだ営業されていたので、とても感動したのを覚えております。

「北鎌倉」　昭和50年

作詞・作曲　岡本　正
唄　　　　　岡本　正

北鎌倉で降りて　歩いてみませんか
もう落ち葉が肩先に
まつわりつきますよ
今日はぼくひとりで
君のかたみのこの町
歩いているんです

長谷観音の前にある　小さな喫茶店
あの頃君が書いた　邪宗門の日記
いつかあなたとふたり
私の住むこの町で
一緒に暮らしましょ

桜貝を拾ってる　由比ヶ浜の君
そんなにはしゃいじゃ　からだに毒さ
帰りはバスで帰ろうか
それとも段葛を
歩いてもどろうか

極楽寺坂の　切通しに
人ごみをさけて今　君の家に向かう
約束どおり今年も　君の愛したこの町
歩いているんです

北鎌倉で降りて　歩いてみませんか

北鎌倉で降りて　歩いてみませんか

今回は、この歌のように北鎌倉で降りて、段葛を歩いて鎌倉駅まで行ったし、極楽寺坂の切通しを歩いて長谷観音まで行きました。
でも、そこにはもう小さな喫茶店「邪宗門」はありませんでした。
由比ヶ浜には行きませんでしたが、ほぼ歌詞をたどって歩いてみました。


2005年初めて訪れた時の喫茶店「邪宗門」

今年訪れた時の喫茶店「邪宗門」跡地

歌でしか知らなかった世界でしたが、青春の思い出をひとつ失ったような、友人を失ったような喪失感を覚えます。
50にもなると、得るよりものよりも、失うものの方が増えてきます。
悲しいことですね。