この時期になると、野生の「きのこ」中でも特に、”ナラブサ”と言って
子供の頃に、父が、毎年、山に入り採って来てくれ、
うどんの汁で食べた味が忘れられない。
名称の”ナラブサ”とはその土地で使う名称らしく、
遠くの土地に行くと”〇〇もどき”とか、
”〇〇もたせ”とも呼んでいるいる。
私は、父がいつも”ナラブサ”と言っていたので、
今でも”ナラブサ”で覚えていて、
私の中には”ナラブサ”以外にありえない。
当時は、それ程美味しいと思わなかったが、
父が亡くなってからは、どういう訳か、この時期、無性に食べたくなって仕方がない。
長男(T)二男(H)にも食べさせようと無理を強いているようである。
そのためか、きのこの時期になると、
頃合を見て農産物直売所に足を向け買い求める機会が多くなる。
http://www.takayama-kankoutaishi.com/restaurant/
私は、この”ナラブサ”で夕食を囲んだ遠い幼い頃の父や母の面影を偲んでいるに違いない。
写真は、その農産物直売所の少し手前にある三国街道「長刀(なぎなた)坂」の碑。
この先の「三国峠」から越後(新潟県)に通ずるこ街道は、佐渡の金山奉行と新潟の米や海の産物が通った街道である。