三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

カトリック赤羽教会

2011年06月23日 | 東京のカトリック教会
カトリック赤羽教会(教会堂名:被昇天の聖母)
創立:1949年 ◇ 住所:東京都北区赤羽2-1-12

京浜東北線の赤羽駅で降りる。徒歩数分で、ゴシック様式の尖塔を戴く赤羽教会が見えてきた。ここは、コンベンツアル聖フランシスコ会の担当教会である。「コンベンツアル聖フランシスコ修道会は、アッシジの聖フランシスコがイタリアのアッシジで創立した修道会です。フランシスコは小さき兄弟会を創立しましたが、それは後に三つの修道会に分割されました。コンベンツアル聖フランシスコ修道会はそのうちの一つです」(コンベンツアル聖フランシスコ修道会サイト)。

「1930年4月24日、聖マキシミリアノ・コルベ神父は二人の修道士ともに長崎に上陸しました。これが日本におけるコンベンツアル聖フランシスコ修道会日本管区の始まりです」。コルベ神父については多言を要しないだろう。アウシュヴィッツで一囚人の身代わりとなり、「人、その友のために死す。これより大いなる愛はなし」を実践した聖人として名高い。「二人の修道士」のうち、一人は「蟻の街」救済に尽力したゼノ“神父”である(蟻の街については、潮見教会の記事参照)。

長崎の聖母の騎士修道院で、コルベ神父とともに生活したポーランド人修道士たちは、敗戦直後の東京に進出した。赤羽教会の献堂秘話を、セルギウス修道士の回想録が伝えている。工事費が高い建築会社との「契約を解除して、自分たちで建てることにしました。つまり、直営工事です」。職人を集めたところ、「左官屋さんの技術が良かったので、すばらしい教会が完成しました」。その美しい聖堂は、今もコルベ神父の慈愛に満ちたような空間が広がっている。


現聖堂献堂:1951年


聖堂外観

◆主な参考文献など:
「越えて来た道 コルベ神父とともに」 セルギウス・ペシェク著(聖母の騎士社・1996年)
「風の使者・ゼノ神父」 石飛仁著(講談社・1982年)
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