三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

カトリック葛西教会

2011年04月21日 | 東京のカトリック教会
カトリック葛西教会(教会堂名:聖アウグスチノ)
創立:1969年 ◇ 住所:東京都江戸川区中葛西1-10-15

営団東西線の葛西駅で降りる。湾岸エリア特有の(?)青い空が広がっている。江戸川区の公式サイトによると、葛西地域は「昭和40年代頃から、地下鉄東西線や、都営新宿線など、交通機関の発達にともなって人口が増加し、近年は高層マンションが立ち並ぶ、都心のベッドタウン」となり、「区内で最も人口が多く、転入・転出の出入りが激しい地域」であるという。有名な都立葛西臨海公園も近い。東京湾に海苔の養殖場が並んでいた時代の面影はない。

葛西教会に到着。周辺は、山の手風でも下町的でもない閑静な住宅街だ。マンションやアパートも多い。かつて、この教会は都営新宿線の船堀駅に近い松江にあった。戦後、聖アウグスチノ修道会の宣教師が「松江教会」を建てたが、信徒数の増加によって同じ江戸川区内の現在地へ移転、新たに「葛西教会」と名も改めた。13世紀にイタリアで創立された聖アウグスチノ会の日本管区本部は長崎県にあるが、この葛西教会には修道院が併設されている。

聖アウグスチノ会が初来日したのは、江戸幕府がキリシタン禁制を発する以前の1602年。アウグスチノ(アウグスティヌス:354-430年)については多言を要しないだろう。ローマ時代最大の神学者で、「告白」などの著者としても名高い。もちろん、この葛西教会の守護聖人となっている。「わたしは自分の誤謬の声で、自分の外に引きずり出され、わたしの傲慢の重みによって、深い淵に沈められていた」(「告白(上)」より)。私も聖アウグスチノに倣って回心しよう。


現聖堂献堂:1985年

◆主な参考文献など:
・「告白(上)」 聖アウグスティヌス著・服部英次郎訳(岩波文庫・1976年)
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