三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

聖パトリック教会(日本聖公会)

2014年08月18日 | 聖公会の教会
日本聖公会 聖パトリック教会
(住所:東京都立川市羽衣町3-15-24)

8月10日(日)、立川の聖パトリック教会(日本聖公会)で聖霊降臨後第9主日の聖餐式に参列した。まず、その沿革をおさらいしよう。「戦後の日本と米国の関係改善を望む人たちの間から起こった、『和解、一致と平和』を目指す歩みの中で、日米両国の聖職と信徒相互により基地の町・立川に、1957年12月1日に産声をあげました。現会堂は1996年に新しく建築され、外からすべてバリアフリーの明るい礼拝堂とホール、そして斬新なステンドグラスがあります」(『東京教区90年のあゆみ』より)。

JR南武線の西国立駅で下車。聖パトリック教会は閑静な住宅街にある。聖堂玄関の横に吊るされた古い鐘の銘を見ると、「聖ヨハネ修士会東久留米修道院 1959」と刻まれていた(下写真2)。モダンな聖堂内は洗礼盤、会衆席のニーラー(跪き台)、十字架の道行、ロザリオの聖母像などがあり、“古き良きカトリック”の雰囲気が同居している。午前10時30分、聖餐式の開始を告げる鐘が鳴り、司祭とサーバー(侍者)が厳かに入堂。福音朗読は、イエスが湖の上を歩かれた場面(マタイ14・22-23)。

菅原裕治司祭は、「弟子たちはガリラヤ湖で、恐れと不安に苛まされていました。イエス様を信じていながら、私たちは他の安全なものに頼ろうとする。そこに人間の愚かさがあります。だからこそ、私たちにはイエス様、そして聖書があるのです。本日の福音はそのことを示しています」と話された。この日の会衆は約20人(台風11号接近の影響で少なめ?)。聖パトリック教会創立時は、立川基地から米国空軍の関係者も参列していたのだろう。往年の「基地の町」の面影を見ることは難しくなってきた。


聖堂内観(1996年竣工)


聖パトリック教会聖堂に吊るされている古い鐘
(銘は「聖ヨハネ修士会東久留米修道院 1959」)

◆聖餐式で歌われた聖歌:
ミサ曲譜(キリエ、大栄光の歌、サンクトゥス、アニュス・デイ)、入堂聖歌:247「キリストの心から」、続唱聖歌:363「ガリラヤの風かおる丘で」、奉献聖歌:509「あなたは岸辺で」、陪餐聖歌:533「主を愛そう こころこめて」、退堂聖歌:550「主の言葉に堅く立つ」。(番号は「日本聖公会聖歌集」による)

◆主な参考文献など:
・「東京教区90年のあゆみ」 2013フェスティバル実行委員会編(日本聖公会東京教区・2013年)
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