
今日は簡単な英文法まめ知識。 人気blogランキングへ
下の文を見てみて下さい。
To please Mrs. Gibson is not easy. (ギブソン夫人を喜ばせるのは簡単じゃない)
この文にどこかおかしなところ、直したいところはありますか?
どこにも直すところが無いように見えますよね?でも、同じ質問をアメリカの大学で英語の先生にするとたいてい一か所直されます。どこかわかりますか?
To please が Pleasing に直されます。訂正文は Pleasing Mrs. Gibson is not easy.
ここで、学校でしっかりと英文法を習った日本人なら、直す必要なんて無いはずだ、と気付くでしょう。To + 動詞は「不定詞」、名詞的用法では「~すること」という意味になり、To please「喜ばせること」という意味になります。だから主語になるはずです。
でも、知識あるアメリカ人にしてみると、不定詞を主語に置くのはおかしい感じがするのだそうです。
実際にわたしが Writing のクラスで、担当の先生から不定詞の主語を直されて驚き、時間が経ってから、大学院の研究の一環として、自分の学んでいたカリフォルニアの大学の英語学科の先生ほぼ全員にアンケートを作って「不定詞の主語」について尋ねたところ、8割の先生が直すと言っていました。(ただしESL専門に教えている先生では減って6割)英語科主任の言語学の教授に理由を尋ねると、"A gerund is more preferable in the subject position(動名詞のほうが主語にするにはふさわしいから)" と言っていました。
不定詞を主語に使うのは文法的には決して間違いではないけれど、実際には使われないので、不自然に感じる、ということのようです。
日本の学校できちんと英文法を習っても、実際にその通りに使われているとは限らない、という事を知りました。
実際に使われているかどうかを基準にした文法をdescriptive grammar (記述文法)といい、わたしはこれをきっかけに興味を持ちました。
次回は、アメリカ人の先生がイギリス英語をどう扱うか、ついてです。
それではまた。
2009年春、このブログの管理人が同僚と共に英文法の教科書を出版いたしました。Living Grammar: コミュニケーションのためのベーシックグラマー
成美堂出版 詳細はこちらへ→内容紹介
下の文を見てみて下さい。
To please Mrs. Gibson is not easy. (ギブソン夫人を喜ばせるのは簡単じゃない)
この文にどこかおかしなところ、直したいところはありますか?
どこにも直すところが無いように見えますよね?でも、同じ質問をアメリカの大学で英語の先生にするとたいてい一か所直されます。どこかわかりますか?
To please が Pleasing に直されます。訂正文は Pleasing Mrs. Gibson is not easy.
ここで、学校でしっかりと英文法を習った日本人なら、直す必要なんて無いはずだ、と気付くでしょう。To + 動詞は「不定詞」、名詞的用法では「~すること」という意味になり、To please「喜ばせること」という意味になります。だから主語になるはずです。
でも、知識あるアメリカ人にしてみると、不定詞を主語に置くのはおかしい感じがするのだそうです。
実際にわたしが Writing のクラスで、担当の先生から不定詞の主語を直されて驚き、時間が経ってから、大学院の研究の一環として、自分の学んでいたカリフォルニアの大学の英語学科の先生ほぼ全員にアンケートを作って「不定詞の主語」について尋ねたところ、8割の先生が直すと言っていました。(ただしESL専門に教えている先生では減って6割)英語科主任の言語学の教授に理由を尋ねると、"A gerund is more preferable in the subject position(動名詞のほうが主語にするにはふさわしいから)" と言っていました。
不定詞を主語に使うのは文法的には決して間違いではないけれど、実際には使われないので、不自然に感じる、ということのようです。
日本の学校できちんと英文法を習っても、実際にその通りに使われているとは限らない、という事を知りました。
実際に使われているかどうかを基準にした文法をdescriptive grammar (記述文法)といい、わたしはこれをきっかけに興味を持ちました。
次回は、アメリカ人の先生がイギリス英語をどう扱うか、ついてです。
それではまた。

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でも、desperadosさんは楽しい授業をやっているような気がします。(ブログから想像して)
学校で習う英語と実際に使われている英語って確かに違いますよね~。
厄介だけれど、そこが言葉のおもしろいところでもありますね!
でも教えるときって、困っちゃいますね。。
これは教える難しさの一つですよね。まあ基本的には生徒
のレベルをみてどこまで説明するか判断する、ということ
でしょうか。
実際の英文法と学校で教えている英語とは違うのではないかという問題意識を持っているので、この記事に強い共感をおぼえました。
非常勤ですが、私も英語教員のはしくれですので、お仲間ですね。どうぞよろしくお願いします。
日向清人
ブログを拝見しましたが、とてもていねいに書かれていて
誠実な人柄が表れているような気がします。これから時々
読ませていただこうと思います。それから、こちらのブログ
を宣伝していただいてどうもありがとうございます!これか
らもどうぞよろしくお願い致します。