エコ・ニュージーランド Eco New Zealand

ニュージーランド発。エコライフ、環境保護、山、森、動物、アウトドア、山歩き、猫についてのブログ。

ねむりねこよりみなさんへ

エコ・ニュージーランドへようこそ!! その時の気分で、過去の旅行の話になったり、庭、環境保全、トレッキング等々、話が飛んでいます。ジャンル別にお読みになりたい方は、左のカテゴリーからどうぞ!! また、本文中のトレッキング(トランピング)関連の用語の説明は、同じくカテゴリー欄から「ニュージーランドのトランピング用語集」をご参照ください (^o^)

北島キャンピングカーの旅 9日目 トンガリロ・アルパイン・クロッシング

2009年11月13日 | 北島旅行
今朝は曇り空で少々肌寒い。昨日の予報によると、お昼前に晴れるとのことだったので予定を決行。手早く朝食を済ませ、マンガテポポ道路の行き止まりから始まる、トンガリロ・アルパイン・クロッシングの登山口へと向かう



 看板を見ると、トラック(トレッキングコースのこと)の名称を変更した跡がある。以前は、単にThe Tongariro Crossingと呼ばれており、いまだにこの名前を良く耳にする。高山地帯を縦走する全長約18kmのこのコースは、登山道が良く整備されているため技術的に難しくはないのだが、当然のことながら気象条件によっては危険が伴う。そして、数年前に悪天候の中を歩いていた、高山経験のない海外からのハイカーが亡くなるという痛ましい事故が起き、登山者に安全への注意を喚起するために、名称にAlpine(高山)という言葉を補った、という話をこの看板を見た時に思い出した。

 さてさて、曇って肌寒い中を歩き始める。景色はあまり見渡せないが、ひたすらせっせと歩く。上空は雲が少しづつ切れてきて、青空が時々顔をのぞかせる。30分ほどで、マンガテポポ小屋が見えてきた。



 この小屋は、同じ地域にある3~4日の周回コース、トンガリロ・ノーザン・サーキットの登山者が利用する。近くまで来たので休憩がてら見物することに。オフシーズンというのに、何人か泊まり客がいるようで、荷物や食料が置いてある。



 最初の見どころ、ソーダ・スプリングスに向けて歩く。南島の、氷河で削られたり、地殻の隆起で造られた、山・湖・森の風景を見慣れているねむりねこ達にとって、火山特有の黒い土、「鬼押し出し」のような溶岩の跡、岩石の形など、どれ一つをとっても新鮮な驚きにあふれており、踏みしめる一歩ごとに、普段住み慣れた場所とは別の世界にいることを感じる 遠くにナウルホエ山も見える。



 その名から、炭酸水みたいな温泉がシュワ~ッと湧き出ている泉を期待したのだけど、何の変哲もない川がちょろちょろ流れているだけで、そんな泉なんかどこにもありゃしない。そこへドイツ人の3人組がやってきて、「看板に書いてあったから来てみたんだけど、これって何か特別な景色なの?」と首をひねってた。わざわざ足を運ぶことなかったね、と話しながら来た道を戻る。まぁ、こんなこともあるさ…… (後で調べたら、この川が周囲の植物に貴重な水分を供給しているんだって。なるほどね)

 そこからは上り階段が延々と続く。登っても、登っても、なくならない階段を、途中何度か立ち止まりながらせっせと登り続ける。冬に入ってから、ピラティス教室に通う以外は、運動をしていなかったつけがバッチリ回ってきたようで、すぐに呼吸が苦しくなる 「夏が来る前に運動をしなくちゃ、だわ」などと思いながらひたすら登っていると、マンガテポポ・サドルに到着した。左手にトンガリロ山(1967m)、右手にナウルホエ山(2287m)を眺め渡す絶景 あ~頑張って登ってよかったぁ 

 ここから、ナウルホエ山頂まで往復3時間と標識に出ている。まだこの時期、クイーンズタウン周辺のアスパイアリング国立公園やフィヨルドランド国立公園の峰々は、深い雪を抱いて雪崩の危険があるのに、ナウルホエ山は積雪はあるものの雪崩が起きそうな場所は見当たらず、日照で雪が緩んだら、アイゼンやピッケルなしでも行けそうな感じだ。その美しいコニーデ型を間近で眺めていると、



「うううっ、あの頂上に立ってみたい……」

という衝動が起きたが、一応今回は、アルパイン・クロッシングの最高標高地点に立つのが目的なので、次の機会に取っておくことにした

 それからは平坦な登山道になり、広大な雪原に到達する。



日が差して柔らかくなって雪は、足首程度の深さで、歩くのは苦にならないが、時々ズボッとくぼみに落ちて靴がドロドロになる。「あっ、ヤラレタ!」とか言いながら、あっちだ、こっちだと、くぼみのなさそうなところを選んで歩いていると、何だか「黒ひげ危機一髪」のゲームをやっているような感覚になり、可笑しくなってしまった。がだんだん強くなって暑くなり、着ているものを一枚、また一枚と脱ぎ、ついにはTシャツ一枚になる。

 雪原の次は岩場の登り。それまで穏やかだった風が、一転して強くなったので、脱いだ衣類をまた着る。時間的にもそろそろお弁当を食べたかったので、風の来ない大きな岩陰を求めて登り続ける。雪原をわたってくる風はとても冷たく、登りだというのに体がだんだん冷えてきて、ウィンドブレーカーを着て手袋をはめ、帽子の上からフリースとウィンドブレーカーのフードを二重にかぶる。

 いい感じの岩場を見つけ、その陰に隠れるようにしてお昼ごはんにする。昨晩のうちに残りご飯で握っておいた、ツナをワサビで和えたものを具にしたおむすびをほお張る。海苔がなくって塩をしただけなのに、山で食べるおむすびって、どうしてこんなにおいしいんだろう…… 

 イギリス人風の先客がいて「風を避けて理想的な場所だね」などと話す。洋の東西を問わないけど、山を歩くときは、こうしてできるだけ他の登山客と会話を交わすのが賢い。山は人を開放的にして、見知らぬ人同士でも会話が弾み、思いがけない楽しい思いをすることがあるし、お互いの安全確認にもなる。もし、だれかが行方不明になって遭難救助隊が出動した場合、同じ日に山にいた人の証言は有力だ。「その人ならあのあたりで会って、この先どこそこに向かうって言ってた」という一言で、捜索の時間が短縮され、場合によっては遭難者の生存率にも大きく関わる。 

 冷たい風に煽られながら、岩場を登り続け、このコース最高地点のある尾根、レッドクレータの頂上に到達(1886m)。わあっ 火山特有の地形に、ナウルホエ山を後方に臨み、平原を見渡す壮絶な眺め!! 

レッドクレーター自体が活火山なので、少しイオウのにおいが漂い、地面から所々煙が上がっている。



足下には色鮮やかなブルーレイクやエメラルドレイクがあるのだけど、ブルーレイクは完全に凍っていて真っ白け、



エメラルドレイクは半分雪に覆われていた。



しばし感激に浸り、記念撮影。





 適当な斜面に腰をおろして休憩していると…… おおおっ、おシリがぬくぬくと暖かいではないか さっきまで寒風に晒されていた身には、何とありがたいことか。「ここはシリぬく峠だね」と言ったら、猫かぶりが笑い転げる。

 休憩後は、来た道をひたすら戻る。コース自体は、シリぬく峠の反対側を下ってケテハイが終着点なのだけど、そうすると始発点のマンガテポポまでバスで戻らなくてはならず、それは面倒なので、もと来た道をスタコラ戻ることにしたのだった。帰り道は下りということもあって、結構速く歩けた。





 に戻り、冷たい飲み物とアイスクリームを口にして、再びエネルギーが湧いてくる。 今晩は、そこから車で2時間ほど南に行ったタイハペという小さな町のホリデーパークに滞在。ホリデーパークのマネージャーのお兄ちゃんはフレンドリーな人、川べりの静かでいいところだ。

 タイハペは自称「ニュージーランドの長靴の中心地」で、毎年長靴飛ばし競争をするとか。街中には巨大な長靴のオブジェがあるのが微笑ましい。



 明日はどこへ向かおうかな……
 

北島キャンピングカー旅行から戻りました

2009年10月02日 | 北島旅行
 光陰矢のごとし、という言葉通りに、長いと思っていた15日間の休暇はあっという間に過ぎ去り、今はクイーンズタウンの自宅でこれを書いている。残りの道中の出来事は、これからまたじっくりと投稿するとしようかな。明日から仕事に復帰、そして来週の金曜日には引っ越しをするので、アップにはちょいと時間がかかりそうだけれど、楽しみにされている方々は、どうか気を長~くお待ちいただければm(_ _)mと思う。

 ああ、仕事に戻らなきゃいけないなんて…… 
いつのことやらまだ分からない、次の休暇がひたすら待ち遠しいねむりねこであった。


北島キャンピングカーの旅 8日目 トンガリロ国立公園にて

2009年10月02日 | 北島旅行
早いもので休暇が始まって折り返し地点を過ぎた。自然・アウトドアがテーマの旅なので、お天気が優れないと楽しむことが難しい。4日目のロトルアに移動してからというものの、毎日が梅雨空のような模様でも低く、景勝地に行っても景観が全く望めないことばかり。

 いい加減に晴れてほしい、と思っていたのだが、今朝はで降雨の気配なし。これは良かったと、トンガリロ国立公園方面に向かうことにした。トンガリロ国立公園は1894年にニュージーランドで初の国立公園に指定され、世界的に見てもアメリカのイエローストーン国立公園に次いで2番目に古い。北島で人気のトレッキングコース「トンガリロ・アルパイン・クロッシング」があるところとしても知られている。


 朝食を済ませて出発しまずは買い物。今日の昼食と夕食、明日の朝食と昼食分を買う。冷蔵庫が小さいので、冷蔵が必要なものの買いすぎないように注意しながら献立を決める。全国チェーンのスーパー「ニューワールド」で品定めをしていたら、北島北部名物のマケトゥ・パイ(Maketu Pie)を見つけた。

 ニュージーランド(と英国圏の国々)でパイは手軽な食事で、日本で言うとかけそばのような感覚だろうか。売っている店やメーカーによって味は当たり外れがかなり大きい。普通、市販のパイといえば、挽肉や牛肉の煮たのが中に入っているものが多いが、海に近い町マケトゥで作られているパイは、なんとマッスル(ムール貝)入りのものがあった

「珍しいから食べてみたい! でも外しちゃったらどうしよう……」

という複雑な思いから、「マッスル入り(Mussel)」と無難な「牛ひき肉とチーズ入り(Beef Mince and Cheese)」を一つづつ買うことに。味がどんなものかはお昼の楽しみに。


 トンガリロ国立公園、ファカパパ村にある、DoC(Department of Conservation, 環境保全省)のファカパパ・ビジターセンターへ。夏の忙しい時期には、一日の訪問者が6000人に達することもあるという、利用者数が断トツ最多のDoCビジターセンターだ。ここで天気予報や登山道の状況を調べる。今日の天気はこれから晴天に向かい、明日の天気は曇りのち晴れ。よぉしきた、これは決行するっきゃない!! 今日は足慣らしに周囲の日帰りウォークを2つばかり、明日はトンガリロ・アルパイン・クロッシングを歩こうかな。

 活火山のトンガリロ(Tongariro, 1967m)、ナウルホエ(Ngauruhoe, 2291m)、ルアペフ(Ruapehu, 2797m)の三山がある国立公園なので、火山に関する展示や、マオリに関する展示が充実していてとっても興味深い。

 マオリ語の地名は、ハワイの地名に似ているが、それもそのはず、ハワイのチャモロもマオリも、同じポリネシア文化圏に属するので言葉が似通っているのだ。数年前、日本のテレビ番組で、KONISHIKIがニュージーランドを訪れてマオリの人々と話した時、言葉がとてもよく似ているのに驚いていた。晴れ間が出るのを待ちながら、ビジターセンターを隅から隅まで見て・読んで時間を過ごす。



 DoCのビジターセンターはどこも、展示が素晴らしく充実していて見ごたえがあり、環境保全へのアツいメッセージを感じる。

 
 キャンピングカーに戻り、少し早目の昼食。さっき買ったパイ二個を、キッチンのグリルで温めなおして、猫かぶりがマッスルパイを、ねむりねこは牛ひき肉パイをそれぞれ食べる。一口食べるなり、二人とも「おいしい」と目を輝かす。パイ皮が薄くサクッとしてて中の具はたっぷり。マッスルパイは、マッスルのチャウダーをパイにしたような感じで、大振りのマッスルが2~3個も入ってて、ホワイトソースやタマネギとよくからんでいる。牛ひき肉パイは、挽肉がたっぷりで、チーズがとろ~りと溶けている。これで1個3ドル程度なのだから、もう言うことなし クイーンズタウンでも手に入んないかなぁ(←無理です)


 思いのほかおいしかったパイで腹ごしらえをした後は、往復2時間のタラナキ・フォールズ・トラック(Taranaki Falls Track)を歩く。スタート地点が既に標高1000m以上なので周囲に背の高い木々はなく(ニュージーランドは緯度が高いので標高1000mぐらいが森林限界)、タソックなどが生える低い茂みを縫うようにトラックは続く。ところどころ、火山の跡地特有のゴツゴツした岩が転がっている。



 上空は徐々に雲が切れ、遠くにナウルホエ山が美しいコニーデ型を青空に晒した。南島で見られる、地殻の隆起で造られその表面を氷河が削った複雑な起伏のある山々と異なり、あくまでなだらかで左右対称の稜線。頂上付近に残雪のあるナウルホエは溜め息が出るほど美しい



 トラックのハイライト、タラナキ滝に到着。落差がけっこうあり、水量も豊富、流れ落ちる姿も美しい滝だ。岩伝いに滝の裏側に行けそうだったが、メニエール病の後遺症で平衡感覚が衰えているねむりねこは止めておくことにした。それにしても、整備の行き届いた登山道を1時間程度歩いただけで、こんなに美しい風景に出合えるなんて。高度な登山技術や並外れた体力がなくても、手軽に本格的な自然の造形美を楽しめる環境が整っているのが、ニュージーランドの実に素晴らしいところ。もちろん、技術や体力の優れた人達は、頑張った「ご褒美」とでもいうべき体験だってできちゃう。

 次に歩いたところは、シリカ・ラピッズ・ウォーク(Silica Rapids Walk)というトラック(コース)で、往復2時間の清々しいネイチャー・ウォーク。



 ハイライトは、象牙色をしたケイ土(Silica)の川底に勢いよく流れる清流(Rapids)。水量が多いと色が白っぽくなるため、川を眺める場所によって微妙に色が異なる。明るい色の川底は、周囲の土や石とは明らかに色が異なり、ちょっと不思議な印象を与える。



 時間が経つにつれお天気が回復し、北島最高峰のルアペフ山までがくっきりと見えるようになったので、ドライブを兼ねてルアペフにあるスキー場のひとつファカパパスキー場まで行ってみることにした。道路は、ゲレンデの駐車場まで舗装されており、路上に雪もなかったのででも楽に登れた。




 素晴らしい景色を背景に、キャンピングカーの記念撮影をした。「馬子にも衣装」と言うが、どこにでもある車が、雪化粧した山と青空のお蔭で輝いて見える。内部はこんな感じ。





 運転席の上部、後部エリアの上部、そして後部エリアの長椅子の下は収納スペースとなっていて、慣れると結構使い勝手がいい。後部エリアは、日中はリビング、夜は向かい合わせの長椅子の間に、テーブルと、折りたたみ式の板(日中は長椅子の下に収納されている)を渡して、そのうえに灰色のクッションを並べるとベッドに早変わり。二人で並んで寝て充分ゆとりがある。


 今晩泊るところは、DoCが管理するキャンプ場(Conservation Campsite)。施設が完備された私営のホリデーパークとは大きく異なり、設備は汲み取り式トイレと水だけ、というきわめて簡素なキャンプ場だが、裏を返せば、余計な人造物が何一つない自然環境の中で一夜を過ごす贅沢を味わえる貴重な場所である。料金は一人一泊7ドルと格安。達以外には3台しかキャンパーがいなくて、閑散としているのもまたよろしい。



 今晩は初めてキャンピングカーでの料理。車内に煮炊きのニオイが残るのはちょっと勘弁してほしかったので、ご飯、みそ汁、アボカドの刺身、冷やしトマト、アスパラガス、オイルサーディンというヘルシーメニューになった。

 オイルサーディンなんて、日本じゃ見向きもしなかったけど、背の青い魚が手に入らない(たぶん、英国系ニュージーランド人の味覚に合わないから)この国に暮らすようになってからぐっと食する機会が増えた。特に、イワシの身をタテ半分に割り、ショウガ醤油にたっぷり絡めてアツアツご飯に乗っけたイワシ丼の旨さと言ったら!! 今回の旅は、不覚にもおろし金を忘れたので、イワシどんぶりは実現できなかったけど、気にしない、気にしない。おままごとのようなガスコンロだったけど、ご飯はおいしく炊けて、アボカドの熟れ具合も良く、アスパラの瑞々しさは言うまでもなし、デザートにはマンゴー・アイスクリーム付きの大満足のアウトドア・ディナーとなった。


 外は風がものすごく強いが、夜空には満天の…… あした天気になぁれ

北島キャンピングカーの旅 7日目 タウポにて

2009年09月29日 | 北島旅行

ホリデーパーク内、共同施設があるあたりの風景>

 早いもので、今日で2週間旅行の折り返し地点に到達。朝から悪天候を予想していたが、雨は止んでおり、厚いの向こうから薄日が差している。ここ2日間、梅雨のようにしとしと降りで窓が開けられず、の中がかなりしけっていたので、これはチャンスと、キッチンで朝食を摂る間、窓やドアを開け放って換気した。朝の天気予報でも、今日は晴れ間もあるが、基本的には相変わらずパッとしないらしいので、ここに連泊して、が小止みになる頃を見計らってちょろりと出掛けよう、ということにした。

 そんなわけで、午前中はを読んだり、でブログに載せる旅行記をつけたり、のんびりと過ごした。このホリデーパークにはワイヤレスのインターネット回線がないので、サイトにアップできるのはまだ先のことになりそう。窓の外を見ていると、たり、たりを繰り返しており、これなら出掛けられなくはなさそうなので、お昼を食べた後、タウポの町に向けて出発した

 タウポ湖岸を昨日来た時とは反対側から回ってみよう、ということになり、地図を片手に走ったら、途中から湖が見えなくなってしまい、行けども行けどもタウポの町は見えて来ず、「おかしいなぁ」と思い始めたころに全然知らない地名が標識に 

 やられた 地図上では大通りを道なりに走れば目的地に着くはずだったので、どこで間違えたか全くわからなかった。来た道を戻っても、そのまま大周りをして行っても、距離的にはそう変わりはなさそうだったので、そのまま走り続けたのが輪をかけて悪かった。途中でまた方向が不確かになり、地図を確認したが、その時まで参考にしていた旅行者用のドライブ地図には詳しい地名が出ていない。それで、AA(日本のJAFのような組織)が発行する詳密な道路地図を見たら、すべての謎が解けた……

 その旅行者用地図は見やすさ優先の実に大まかなものだったらしい。AA地図によると、道なりではなく、途中で右折しなければならない地点があることが一目瞭然。しかも、間違いに気がついた時点で引き返していた方が、そのまま走り続けるよりもずっと近道であることも。目的地の近くまで行くには、そこからさらに100キロ以上も走らなくてはならず、さすがの楽天家・ねむりねこ夫婦もガックリきてしまった。

 今から行こうとしている場所は時間になると門を閉ざしてしまうため、もし、間に合わなかったらこれまでのドライブは全くの徒労に終わってしまう。おまけに、間違った道は、牧場地の間を縫う山道で、景観は優れているとはいえない。ニュージーランドに暮らして12年弱、慣れているようでもこんな凡ミスをやらかしちゃうとは…… トホホ

 それから目的地に着くまで、無口になってひたすらを走らせた。その甲斐あって、時間に間に合って、よかった、よかった 



 訪れたのは、火山活動が盛んで月面のクレーターのように見えることから、「月のクレーター(Craters of the Moon)」と名付けられた場所。





 地熱が高いので、地面のあちこちからもうもうと白煙が上がっており、灰色の泥沼が、ボコッボコッと不気味な音を立てて湧いていたりしている。そして、この先危険の看板も。



 クレーター、というよりむしろ箱根の大涌谷とか別府温泉郷といった方が相応しいかもね。





急ぎ足で見学コースを回り、何とか閉門時間の前に戻って来られた…… ほうっ。


 その晩は昨夜の晩の残り物をさっと暖めて夕食を済ませ、至福の温泉タイム。熱めのお湯は気持ちいいが、気を良くして浸かっているとのぼせそうになるので、出たり入ったりしながら調節。ポカポカと温泉で温まったぬくもりが消えないうちに就寝。

 明日は午後から晴れるそうだから、別の場所に移動しようかな…… むにゃむにゃ

北島キャンピングカーの旅 6日目 タウポにて

2009年09月29日 | 北島旅行
 雨に祟られた、昨日の方がまだましだった 今日はに加えて寒いじゃないの しかし、それでも旅を続けるねむりねこ達であった。

 ロトルアから南下してタウポに行くことを決め、まずはロトルア郊外のケロシン川。灯油(ケロシン)川とはチョッと恐ろしいが、川にはどこからか源泉が流れ込み、少し深くなった淵で露天風呂を楽しめるという。国道から未舗装道路に入り、駐車場らしきところから川に下って行った。

 付近一帯は地熱が高いようで、湯煙がそこら中から立ち昇っている 雨が降っていて、寒かったので入ろうという気は起きなかったなかったが、手を入れたらちょっとぬるめだけど良い湯加減。地元の人に人気の、隠れた温泉スポットというのはとってもうなずける。



 
 さらに南下して、タウポ名物のフカ滝の駐車場に降り立った時、冬のような寒さにブルブルッ そのまま回れ右をして車に戻って暖かい服装に着替えた。やっぱりこんな時もキャンピングカーはいいなぁ さっとカーテンを閉めればそこは個室、ゆったりと着替えられる。

 メリノウールのアウトドア用保暖肌着を重ね着した上にフリースのジャケットを着込み、ウールの手袋をはめて再び外へ。落差は大きくないが、川幅が広いので迫力満点。



あいにくの空模様で遠くの景色は全くダメだが、水の色は美しかった。フカ川のジェットボートが滝壺の近くまで来たのでパシャリ。ジェットボートに乗っている人達は、あの滝を間近で見られるんだなぁ。




 タウポにはお昼ごろ到着。ビジターセンターで情報収集をして、町のレストランで昼食。雨脚は一向に衰えず、これだけ着込んでもまだうすら寒い。この辺で見たいところや歩きたいところはいくつかあるけど、このお天気では楽しめそうにないのではしょりにはしょって、アラティアティア・ダムの放水を見に行くことにした。放水時間の2時まで車の中で読書して待機。時間ぎりぎりに橋の上に行き、ドワーッと怒涛のように流れ出る水は大迫力 しかし、雨風がひどくて、長いこと見ている気にはなれず、そしてまた残念だけど、写真を撮るどころじゃあなかった


 スーパーで買い物をし、温泉付きのホリデーパークにチェックイン(ていうか、いくつかある中から、付きのところを、の独断で選んだのよね)。町の中心部からは40~50分離れたところにあるためか、利用者が少なくていいではないの~。を一人占めできる可能性大 うっしっし

 夕ご飯はカレーライスと初物のアスパラガス。どこのスーパーに行っても和食材を売っているので、こんな旅先でも家と同じような食事ができるのは嬉しい ニュージーランド人の老夫婦とキッチンで一緒になり、少し世間話をする。離れて住んでいる家族の誕生祝いに駆けつけるところだとか。おじいちゃんの方は、かつてマツダのディーラで働いていて、自分の車もマツダ、とマツダびいきで微笑ましかった。

 キッチンを眺めていて、食にまつわる考え方の違いに遭遇する。大多数は(オーストラリア人とかニュージーランド人など)、せっかくの休暇でのんびりしたいから食事は時間をかけず簡単に済ませるようで、鍋一つでことが足りてしまうか、オーブンに冷凍のパイやピザを放り込んでおしまい、というパターンが多い。達はその反対で、休暇で時間がたっぷりあるからこそ、他愛もないおしゃべりをしながらゆっくりと料理・食事を楽しみたいと思う方かな……
 
 カレーを食べた後は、お待ちかねの温泉へ。これは大風呂の方。ニュージーランドでは、温泉でも水着を着て入ります。



 寒さで縮こまった筋肉が、ゆっくりとほぐれて極楽気分。こちらは小さめのミネラル風呂。


 
 温度が結構高いので、半身浴と織り交ぜながら浸かったけど、それでもいい加減のぼせそうになった。湯ざめをしないように、暖かくしなくっちゃ。

 天気予報によると、明日は前線が2つほど、北島を通過するとか。うぅむむむ。

北島キャンピングカーの旅 5日目 ロトルアにて

2009年09月29日 | 北島旅行
 ああ、もうっ 今日まではお天気がいいって聞いてたのに、今朝はバンの屋根をが叩く音で目が覚めた。そうだった。ニュージーランドの天気は変わりやすく、予報は当たりにくいんだったっけ……

 海で四方を大きく囲まれたこの国は典型的な海洋性気候。北は赤道からサイクロンが、南は南極から寒波が、海をわたってダイレクトでやってくる。気圧配置図をみると、小さな島国の上は等圧線がびっしり込み合ってて、前線だの気圧の谷が、都会の交差点のようにひっきりなしに通過し、何とまあ忙しいこと

 一方で隣国オーストラリア大陸の東海岸のすっきりと安定した気圧配置と比べると、「お隣とのこの差は、一体何なのよ!」と言いたくなることもしばしば。日本も同様に海に囲まれているけど、気候的には近くにあるユーラシア大陸の影響を受けているから、変化の激しい海洋性というよりは安定した大陸性で、その天気予報は、ニュージーランドに暮らし慣れたねむりねこの目から見ると、まるで「神業」のようによく当たる。

 ニュージーランド旅行を計画している人には、時間的に余裕があって、行動内容も変更が可能な「風まかせふらり旅」がお勧め。そう、ちょうどこの国のお天気のように。ギッチギチに行程を組んで、しかも変更ができないようでは、ガッカリすることやイライラすることも多く、せっかくの旅行がストレスまみれで台無しになりかねないもの

 こんな日は、「これはどうしても外せない!」というところにスポットを当て、後はのんびりするのが流。で、小雨のぱらつく中、レッドウッズ・ファカレワレワ・フォレスト(Redwoods Whakarewarewa Forest)に行った。レッドウッドはアメリカのカリフォルニア原産、電柱のようにまっすぐと育った成木は高さ60メートルになる大木で、植林された森ならではの、散策/マウンテンバイク/乗馬のためのトラックがある。人的・外的な影響に弱い固有種の森では、このような多目的トラックの設置・運営は難しい。


 
 ロトルアで有名な、ブルー湖とグリーン湖に隣接している森なので、お天気が良ければ、湖沿いに何時間か歩きたいところなんだけど、この雨模様では景色が見えないし、肝心の湖の色も灰色に濁って見えるだけなので断念し、小雨のぱらつく中、下草のないすっきりとした森を30分ほど歩くことに。



 スタート地点で、子供たちのマウンテンバイク集団に遭遇。雨にも負けず、カッパ姿でキャッキャ言いながら楽しげにバイクをこぐ姿が微笑ましかった


 その後、ロトルアの町に戻り、駐車場でお昼。キッチンでカップヌードル用のお湯を沸かし、小さなグリルでパンをあぶって、いただきま~す。こんな時、キャンパーバンって本当に便利だなぁ。長期旅行だと、外食費も積み重なるとバカにならないから、おカネをかけず、簡単に食事ができる環境はありがたい


 午後はロトルアの博物館を見学。



 ニュージーランドの博物館は、特別展示を除けばタダかそれに近い料金なのに、ここはロトルア市民以外は12ドルもするのでちょっとビックリしたけど、入ってしばらくしてその謎が解けた。博物館内の小さな劇場で地元の火山活動に関する短い映画を上映しており、それが、火山が噴火する場面になると、実物の噴火そのものに、座席がガタガタ揺れるというカラクリがあったのだ 映画館自体はレトロな内装なので、こんなハイテク仕掛けがあるとはまったく予想もしなかった。

 下の写真は、その昔、今の博物館の場所に建設された温泉療養リゾートの展示。ニュージーランド国内外から結構な人気だったらしいけど、温泉の中の硫黄分が配管を腐食し維持・修繕費に莫大な費用がかかったりして、残念ながらビジネス的には成功しなかったという。

 


 夕方は、ホリデーパークにある、温泉プールでのんびりと入浴。湯加減はぬるめなので、長く浸かっていてものぼせることがなく、身体が芯からポカポカと温まった。夕食は昨晩の残りの炒め物に目玉焼きを乗っけて、手間知らずの美味しい食事

 明日からは天気が悪いそうだが、どうしようかな…… 

北島キャンピングカーの旅 4日目 ロトルアにて

2009年09月29日 | 北島旅行
 ゆうべ夜更かしをしたので、少々ゆっくりのスタート。寝ている間に何度か通り雨があったようで、今朝は曇り空で少しじめじめしているが、この後天候は回復の傾向だそうだ。初めて車に給油し、一路ロトルアへ

 途中、いくつかの小さな湖を通過する。まずは、ロトエフ湖。「ロト」とは、ニュージーランド先住民族マオリの言葉で「湖」の意味。



そしてロトマ湖。




 道路脇の森や茂み、何度見ても南島のそれとは異なり、大木のような大きな、大きなシダ類がことさら目を引く



 これも南では見られない、ジャカランダの花が咲いており、見事な大木を見つけたのでパシャリ。




 ロトルアが近付くにつれて、空気がイオウ臭を帯びてきて、なんだか草津とか別府に来たような気になる。お昼頃、ロトルアの町に到着。ビジター・インフォメーション・センターで市街地やトレッキングマップをもらい、昼食を済ませた後、ぶらぶらと湖畔に向かって歩く。



 どこにも温泉が見えていないのに、町を歩いているといきなりイオウ臭が鼻を突くことがよくあり、草津温泉郷にいるみたいで、火山活動の活発さを思い知る。

 ロトルアの町は、先住民族のマオリの人々が多く住み、いたるところでマオリ文化の影響が見られる。言葉や習慣など、日本文化とも共通点がいろいろあり、ねむりねこのある知り合いで「おれ達の祖先は日本人と一緒だと思う」と真顔で言うマオリの人もあり、たいへん興味深く思う。

 湖畔で一息ついて、町の外れにあるクイラウ・パークへ。ここは温泉がボコボコ湧き出している公園で、無料の足湯もあるという。公園に入ると、あちらこちらに湯けむりが上がっている。



 足湯場は隣り合わせに二か所、屋根つきの方が少々温度が低いので、まずはこちらから。ジーンズの裾をまくって足を浸けると、ほおおっ、いい湯加減じゃないの 足先から全身がくまなく温まるのを感じて、隣の足湯に移動。こちらの方が少々熱いけど気持ちいい。もっと入っていたかったけど、顔に汗が滲んできたので出ることに。



 その後、公園内の温泉を見物する。迫力あるのは、煮えくりかえった泥の温泉。ボコッ、ボコボコッと灰色の泥が沸いてて、イオウの臭いの凄まじいこと 



その他、もうもうと湯気を立てていたり、炭酸水のようにポコポコと底から泡が湧きあがっていたり、岩の間から煙がシュウシュウ立ち昇っていたり。



 ありとあらゆる温泉や地熱活動を見るごとに「おおっ、スゴイ、スゴイ!」と大はしゃぎの。「うん、スゴイね。地球は生きてるんだぞって感じだね!」と猫かぶり。

 噂には聞いてたけど、ニュージーランドにこんな日本チックなものがあるなんてね。盛り上がる一方の、遂には「老後はここで暮らして毎日温泉三昧しようよ!!」とまで言い出す始末。「おれは、そこまでは……」と消え入りそうな声で猫かぶり。


 ホリデーパークにチェックイン。スバに入って、さあ夕食の準備。今晩は、ゆうべのステーキ肉の残りを利用した、にんにくの芽の炒め物。ねむりねこ夫婦は二人とも料理が好き。一緒にできる事がいくつかあるというのは、夫婦が仲良くできるポイントなのかな、と思う。これで、どっちか片っぽが作るばっかりだったら、きっと相手に要らぬ一言、二言を言っちゃうのかもね……

 食後は、翌日の計画を練る。は明日までで、その後2~3日が続くらしいので、明日も思いっきり外遊びを楽しむ日にしたい。  

北島キャンピングカーの旅 3日目 ファカタネにて

2009年09月22日 | 北島旅行
長期予報によると、今日は雨模様のはずが、今朝は雲間から青空がのぞいている。朝食を済ませて、海岸までお散歩。歩いて10分ほどで海岸に到着。潮が満ちているようで、砂浜の幅が狭い。水平線のところどころに島影がぽっこり浮かんでいたり、海岸の遠くに山の稜線が見えているのが、風情があってとても素敵だ。オークランドに住む都会人に人気のビーチリゾートというのはうなずける。



 散歩から帰ると、昨日の夕方に洗濯した衣類が乾いていたので、ささっと取り込んでいざ出発準備。キャンピングカーのいいところは、次の場所に移動するたびに荷物整理をいちいちしなくて済むこと。寝台を片づけて居間のセッティングをし、衣類や身の回り品は、車の上部にある二か所の棚に、ひょい、ひょいと乗っければハイおしまい。冷たい飲み物がほしくなったら、いつでも冷蔵庫から取り出せるし、スーパーでの買い物は、即、棚や冷蔵庫に片付けられてとっても便利。閑散期の14日間契約で、このスグレモノ車が一日あたり$32.00(NZ$1.00=60円で約1920円)で借りられ、ホリデーパークのパワーサイトも一泊当たり$30程度と、安く快適にキャンプ旅行ができるあたり、さっすがニュージーランドなのだ。


 今日は、マンガヌイ山に登った。昨日のテ・アロハ山に比べると、格段に登りやすくて眺めも良い。整備された登山道からは、麓の牧場や海岸線がすっと見渡せ、45分ほどで頂上に出てしまう。



 この辺一帯は平野部で他にこれといった山がないので、この程度の山(丘?)でも充分に素晴らしい眺望を堪能できる。



 「なんて美しい眺めなんだろう……」と思うのは、日ごろの生活で山と湖しか見ていないせいだけではないだろう。地元っ子が「ザ・マウンテン(お山)」と呼ぶこの山は人々にとても近い山で、平日の日中なのにハイカーやランナーの姿が途切れず行き交っていた。


 次の目的地、ファカタネに向かう途中、テ・プケに寄り道した。ここは、キーウィフルーツ生産の中心地として知られる町で、巨大キーウィフルーツ・オブジェで有名な観光農場もある。このキーウィフルーツは、内部に入ることもできて、眺めも結構良かった。



 蛇足になるけど…… この果物、日本じゃただ単に「キーウィ」と呼ばれているが、ニュージーランドで「キーウィ」と言えばそれは飛べない鳥の国鳥キーウィか、ニュージーランド人の愛称のことで、果物はキーウィフルーツとフルネームで呼ぶのが習わしだ。


 ファカタネはファカタネ川沿いにある、水辺の景色がきれいな町で、付近には海岸もあるが、瀟洒なマウント・マンガヌイに比べると、ちょっとひなびた感じがほっとさせる。町の中心部から車で15分の、アワケリというところに、温泉のあるホリデーパークがあると聞き、ここで一夜を過ごすことにした。火山活動の盛んな北島は、温泉が至る所にあるのが本当にうれしい。う~ん、北に移住しちゃおうかなぁ。ここのプールは温泉を引いていて、水温は36~38℃とバチャバチャやったり歩いたりするのに最高。臭いはほとんどなく、色も透明なので、長いこと浸かっていても快適、長湯してものぼせない湯加減もよい。



 プールの後にシャワーを浴びたら、なんと、シャワーのお湯まで温泉だった!! 石鹸やシャンプーも普通に泡立ったのでさっぱりとした。夕食は猫かぶりのリクエストでガーリックステーキとサラダ。ここのキッチンも独占状態で二人でのびのびと料理。分厚いリブロースのステーキが、湯あがりの空きっ腹にまたたく間に収まってしまった。

 この場所も森に近いためか、モアポーク(固有種のフクロウ)の声が聞こえ、夜空には極細の上弦の月に星が瞬いている。明日はどんな一日になるのかな。

北島キャンピングカーの旅 2日目 マウント・マンガヌイにて

2009年09月22日 | 北島旅行
(写真:初お目見えのシルバーファーン!)


 キャンピングカーでの初夜は、驚くほどよく眠れた。その前の晩はオークランド市内のビジネスホテル泊で、車の音や、近隣の宿泊客の話し声などが気になり、しょっちゅう目が覚めたのだが、ホリデーパークはとても静かで、近所の森に住んでいると思われる固有種のフクロウ、モアポークの「ホゥホゥ」という声が時折聞こえて心地の良い眠りだった。




 今朝は快晴、昨日とは雲泥の差の素晴らしい青空が頭上に広がっていた。予定通りテ・アロハ山を登ることにして、朝8時半頃から登り始めた。展望台までの登山道は緩やかな登り。



これなら標準登頂時間の2時間半より早く山頂に着くかもね、なんて話していたら、山道はどんどん険しさを増していき、結局ぎりぎりいっぱいの2時間半かかってしまった。



 空が澄んでいれば、北島のルアペフ山やトンガリロ山などの山々や、水平線にはホワイト島などが見渡せるはずだったのだが、残念ながら遠くの方は春霞がかかっていて良く見えなかった。それでも360℃の大展望は、頑張って登ったごほうびに値する。頂上は風がとても冷たかったので、写真を数枚撮って下山を始めた。



 
 山の麓にある温泉は大衆浴場形式ではなく、予約制の個室風呂なので、予約した午後1時に間に合うよう急ぎ足で降りたら1時間半で麓に到着。いざ、温泉へ……



 木製の浴槽にたっぷりとお湯が張ってあるのが嬉しい。温泉に体を沈めるとふわぁっと柔らかい感触が全身を包み込み、ざああっと湯が浴槽の外に流れ落ちる。少しぬるめだったので熱い湯を足して調節。トレッキングで疲れた足腰の筋肉が、じんわりとほぐれていくのを感じる。うぅ~ん、極楽、極楽!!あっという間の30分だった。


 遅い昼食を済ませ、マウント・マンガヌイへ。ビーチ沿いの小洒落た街並みで、隣国・オーストラリアのゴールドコーストを彷彿させる、高層コンドミニアムにはちと笑ってしまった。美しい海岸線と、地元っ子が「ザ・マウンテン(お山)」と呼ぶマンガヌイ山の織り成す、美しい景色に、高層コンドミニアムはちぐはぐな感じがする。



 海岸からほど近い、ホリデーパークにチェックイン。今日の夕食は、地元のスーパーで買ったお魚とサラダに、ご飯とみそ汁。キャンピングカーのキッチンは狭いし、車内に食べ物のニオイが残るとイヤなので、料理はいつも共同キッチンを利用。ご飯のなべ炊きは、このウェブサイトで紹介されている方法だと、失敗せずにおいしくできるのでいつも参考にしている。おいしい残りご飯は、おにぎりにして明日のお弁当に。オフシーズンのため、ホリデーパーク内はガラガラで、共同施設はほぼ独占状態なのが嬉しい。

 明日は、海岸沿いを散歩して、マンガヌイ山に登ろうっかなぁ。

北島キャンピングカーの旅 ファカタネ

2009年09月21日 | 北島旅行
 昨日、テ・アロハ登山も楽しかったし、その後の温泉も最高に良かった。詳しくは後日レポートすることに。

 昨晩はマウント・マンガヌイのホリデーパークに宿泊。今朝は、マウント・マンガヌイに登り、頂上から美しい海岸線を眺めた。そして、ファカタネの近くのアワケリのホリデーパーク(オートキャンプ場のようなところ)に滞在。ここにも温泉を利用したプールがあって、手がシワシワになるまで泳いで、浸かった。驚いたのは、シャワーやキッチンのお湯までが温泉だったこと!!イオウ臭がひどくないからいいんだけど。

 これで二人1泊$30(NZ$1.00=60で約1800円)とは激安!! 施設は古いけど、この安さで温泉入り放題なので、ねむりねこ夫婦の超お勧め。

 パソコンの充電が切れそうなので、今回はここまで。また次回までStay tuned!!