数学 TOY BOX ~数学から数楽へ~

数学の世界の入り口になれば幸いです。

第四次元の小説であります。

2011-10-05 01:03:18 | 数楽小説
今日は小説、第四次元の小説を紹介させて頂きます。

題名:第四次元の小説 幻想数学短編集
著者:エドワード・ペイジ・ミッチェル
   ロバート・A・ハインライン
   A・J・ドイッチェ
   H・ニアリング・Jr.
   ブルース・エリオット
   ラッセル・マロニー
   アーサー・ポージス
翻訳:三浦朱門
解説:森毅

数学は机上の空論…? もしも数学が現実に溢れ出てきたら…?
正に「数学小説」と言うべきの短編7編が収められた小説集です。

とはいえ、難しい数式や理論は出てきません。
出てくる話はとても理解しやすいものですし、導入も取っ付き易いですw
それぞれの話には数学者も勿論出てきますが、数学嫌いも出てきます。
どちらも両極端くらいの好き嫌い度で、だからこそ話にメリハリが出ています。
書かれた時期は少し古く戦前なのですが、面白さは色褪せない…数学は時を越えるのですよ!(((

現実世界で無限の速度を出すには?
現実世界にクラインの壷が実在したら?
6頭のチンパンジーが100万年タイプライターをたたき続けたら…?
数学的なifストーリーはどんな結末を呼び起こすのか…?

全編を通して思ったのは、数学は机上の空論であってほしい。
現実は数学を内包出来るキャパシティは持ち合わせていない、という事でした。
「頑固な論理」が、一番ゾッとしましたね…理論上可能、は理論上に収まっていてほしい…(((
「歪んだ家」の超立方体は、映画『CUBE 2』を連想しました。
でも個人的には一番好きなのは「悪魔とサイモン・フラッグ」です。
なるほど類は友を呼ぶ。数学好きに壁はない。面白いw と感じました。いや 是非読んで頂きたい話ばかりですw

ちなみに自分が持っているのは新版で、旧版とは収録されている作品が少し違います。
なお、「メビウスという名の地下鉄」は映画化されています…! 見たい…!

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