日本の「食」の在り方

益々、グローバル化する日本の食卓を通じ、未来の日本の食の在り方を模索していきたいと思います。

ニュー・ジパング~長崎県・肉類編2(銘柄豚肉について)~

2012-07-01 17:20:19 | ご当地の銘柄肉

*ニュー・ジパングとは、日本の食文化の温故知新から、現在、未来の日本の食の在り方を
模索することを目的として書いているブログのサブテーマです。



芳寿豚(ほうじゅとん)・・・ネーミングからして、健康で美味しそうな印象をうける長崎県の
芳寿牧場のSPF豚(特定病原菌不在豚)で、レアでも食べれる(らしい?)ことから、
興味を抱きました。


芳寿豚の品質、肉質のこだわりは、その与える飼料原料にあります。
子豚育成用・肉豚肥育用の飼料にはコプラフレークを飼料原料として使用して、
豚肉の脂質を改善し、また肥育飼料には動物質原料を用いず、植物原料だけを
使用しているので、脂身のくせやしつこさもなく、豚肉特有の臭みがない豚肉に
仕上がっています。


コプラフレークとは、ココヤシの胚乳を乾燥させたもので、
中鎖脂肪酸を多く含んだ
コプラフレークを与えた豚は、まろやかで口どけ良い脂質になります。

また、皮下脂肪として沈着しにくい中鎖脂肪酸を多く含む豚肉になるので、
とてもヘルシーです。


芳寿豚は保水性が高いので、うまみを逃がさず調理が出来、肉質がやわらかく
きめ細やかでジューシー、豚肉独特の臭みがなく、脂肪があっさりしていると
いう特徴があります。


一見、芳寿豚はトンカツやポークステーキなどの調理法に向いた豚肉のように
思えますが、レアで食べれる(らしい?)ことが気になるので、その芳寿豚を
レアで出している横浜市大倉山のWine Bar「Blanc」を詳しく見てみる
ことにしました。 

 

「レアで食べられる極上豚! ブランド豚の芳寿豚」 ・・・芳寿豚のたたきに、
芳寿豚の厚切りスモーク、 芳寿豚の厚切り和風生ハムなど、オリジナリティ溢れるメニュー。


特に、芳寿豚をブロックのまま、5日間、昆布と塩につけこんで作った和風生ハムの味わいに
興味があります。


Blancさんの料理は、その内容やスタイルから、ボジョレーなどの軽めの赤やアルザスの
リースリング、ロワールのミュスカデ等が合いそうです。


レア状態が気になる方は、よく冷やした白ワインと一緒に食べるといいと思います。
余談ですが、白ワインには殺菌効果がありますので、夏に飲むアルコール飲料としては
オススメです。


創作料理&Wine Bar 「Blanc」さんのHPにも、芳寿豚について詳しい記述がありますので、
是非、御覧下さい。


長崎県の郷土料理といえば、卓袱料理、その中でも「豚の角煮東坡煮(とうばに)」
(写真 参照)
は今や人気のお惣菜として、定着しています。


卓袱料理とは、長崎市発祥の中国料理や西洋料理(特に和蘭料理)を日本風に
アレンジした料理を大皿に盛り付けて、円卓で頂くスタイルの料理です。


「豚の角煮」は、豚の三枚肉を葱やしょうがの香味野菜に、醤油、みりんで味付けて
よく煮込んで作られます。本場の「豚の角煮」を食べてみたい方は、卓袱料理で
有名な老舗料亭「坂本屋」のWebサイトで購入することができますので、ぜひ。


さて、長崎県のブランド豚はけっこう多く、その中でも長崎県のJAブランド
健王豚」については触れておくべきでしょう。


健王豚は、JAながさき県央管内で飼育されたハイコープ豚(系統造成豚)を素豚に
飼料の統一化による斉一性の高い「健康にすくすくと育てた豚肉の王様」を
スローガンに、ブランド化されました。


健王豚は、付加価値をつけようと地元産のお茶や麦を飼料に入れたり、
玄米を加えたりして、保水性が高く、柔らかい肉質をもつ臭味の少ない健康な豚肉を
目指して肥育された豚肉です。


その他、雲仙山麓のきれいな水と美しい環境のもとで育てられた
雲仙うまか豚 紅葉」は、(ランドレース×大ヨークシャー)×デュロックの品種で、
天然有効アミノ酸を添加した飼料を与えられて
飼育された肉色の美しい豚肉です。


株式会社にくせんの雲仙特選豚 「極」はバークシャー種と黒系デカルブ種を
交配してできた高品質の豚で、肉本来の味わいや旨味を求めて独自に
開発されました。
雲仙山麓の湧水と大麦を配合した飼料で飼育されており、きめ細やかな肉質、
とろけるような美味しさが特徴です。


雲仙特選豚 「極」は生産-流通体制が整備されており、安全なだけでなく、
消費者が安心して食べることができる長崎県産のブランド豚のひとつです。


五島牧場で飼育される五島豚も、注目すべき長崎県の銘柄豚です。
五島牧場が目指す養豚のキーワードは、満腹・陽だまり・快適豚舎」。
ストレスを受けやすい豚を豊かな自然環境の中で、愛情を込めて
伸び伸びと育てることが、抗生物質などの薬の投与をなくし、
本当に美味しい豚肉づくりにつながるという生産ポリシーです。


無添加手づくりのハム、ソーセージ(余談ですが、バターも無添加)を
作っていることからも、五島牧場の”自然がつくる味”へのこだわりが伺われます。
尚、これらの商品は五島牧場のWebサイトで購入できます。お中元にもいいですね。


今年も健康で美味しい豚肉メニュー+白ワインで夏バテ防止するぞ!