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「理想的な淡水水槽」 5.2.2. ヒーターの能力
デュプラメソッド「理想的な淡水水槽」
5.2.2. ヒーターの能力
つい最近までは、水槽用のヒーターには15℃までの加熱を可能にするため水量1ℓにつき1ワットの能力が推奨されていた。しかし最近では、この推奨される能力を少なくしてもよいだろうという意見が増えている。これは現在我々が、必要以上に水温が上昇するという問題に悩まされているからだ。照明や水槽周辺機器の性能が上がったため、換気不足などによる水温上昇という問題を抱える水槽を多く見かけるようになった。
一方ヒーターの熱容量については、1978年の本書初版内での記述を少し高く修正しなければならない。近年ヨーロッパや日本・アメリカなどでは省エネルギーの観点から生活環境が変化してきている。つまり室温を以前よりも下げざるを得なくなり、それによって水槽のヒーターに求められる熱容量を少々高く設定しなければならなくなったのだ。
また冬季休暇による留守中は、室温がさらに低下する(特に夜間)ことが考えられるため、補助ヒーターの設置が必要となる。
冬季の水温低下に対応するために熱容量を大きくとったらどうかと考える人がいるかもしれないが、これは誤りである。熱容量を小さくとることで水温の変化に連続性が生まれ、それによって水槽内の生物に良好な環境を与えることができるのである。 次に示す表は水槽容量別のDuplaヒーティングシステムの詳細かつ正確な対応表である。
水槽容量別Duplaヒーティングシステム対応表
注
Duplaflex(デュプラフレックス)とは異なりDuplaflex Sは底床に埋めず、
ろ過槽や水槽内部に入れて使用するケーブルヒーター。
もちろん生体・人体への安全を考慮し、24Vに減圧されている。
S50=50W、S100=100W。Duplaflexについては5.ヒーティングの項参照。
1980年代には既に完成していたDuplaヒーティングシステム。
マイクロプロセッサー制御の正確かつ多機能なサーモスタット(Dupla T-control MP)、
24Vに減圧された非常に安全なケーブルヒーター、減圧器などでシステムは構成されていた。
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