デュプラメソッド「理想的な淡水水槽」
5. ヒーティング
「理想的な水槽」を構築するための10のチェックポイントの中で最も重要なのは、最適な水温を保つことである(2.2.1 「床底土と水に熱帯の暖かさを」参照)。
低電圧(24V)のケーブルヒーターで底床を暖めることにより、水槽全体と水草に驚くべき効果をもたらす。この理想的な加熱方法は、理想的な淡水水槽を維持するための多くの必要条件を同時に満たすことができる。これらの条件を下に示す。
1. 自然界と同様に、水の温度と底床の温度は等しくなければならない。一般的な棒状のヒーターで加熱を行うと、水槽内の水だけが暖められる。つまり根の部分だけが低温にさらされるという水草にとって好ましくない環境が作り出されてしまう。
2. 自然下において河川や湖沼で起こる水流は、雨と伏流水によって支配されている。自然に習い、ケーブルヒーターによって底床の水に対流を起こすことで水草の根に栄養分が行き渡り、さらに底床に滞留する老廃物などの分解・除去が促進される。
3. ケーブルヒーターの使用により底床内の浄化作用が円滑に機能する。また底床の劣化を遅らせることができる。その際鉄分を含んだ底床肥料(DuplaRoots)を使用し、水草の故郷である熱帯地方の底床を再現することが重要である。
4. ケーブルヒーターは、万一の断線などのトラブル時にもアクアリアナーと水槽内の生物に対して絶対に安全な低ボルト仕様でなければならない。
理想的な水槽のためのヒーティング。
人や生物の安全を確保するため24Vに減圧された
ケーブルヒーター＝DuplaFlex(デュプラフレックス)。
ヒーターの上に底床肥料DuplaRoots(デュプラルーツ)、
その上に洗浄された珪砂を敷いている。
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