ドバイ駐在員ノート

一人の中年会社員が、アラブ首長国連邦ドバイで駐在事務所を立ち上げて行く過程で体験し、考えたことの記録。(写真はイメージ)

間違いだらけの戦争

2007年03月20日 23時51分39秒 | 時事
私の部屋にも今朝から当地の新聞ガルフ・ニュースが届くようになった。今までローカルの情報が入るのが遅れぎみだったので申し込むことにした。1年契約で400ディルハム。朝刊のみだが、1月あたり約1000円は、それほど高くない。

今朝起きて部屋のドアを開けると、写真のように真っ赤な新聞の表紙が目に飛び込む。イラク戦争が始まって今日で4年になるのに初めて気づく。タイトルは「イラク侵略4周年、間違いだらけの戦争("Iraq Invesion: 4th Aniversary War of Error")と手厳しい。中身を読むと色々な統計数字を駆使して、いかにイラク戦争が間違っていたかを説明している。なかでも、発見された大量破壊兵器の数0が大書されているし、6万5千人のイラク市民が殺され、2003年からこれまでの平均月間死亡者数46人に対し、2007年2月の死亡者数が97名と倍増していることなどが書かれている。

ドバイ国際空港のラウンジで会ったカタールのビジネスマンも同じようなことを言っていたから、湾岸諸国のアラブ人のイラク戦争の見方は、大方こんなところなのだろう。ただ、新聞の論説がかなり挑発的なのに対して、ざっとみたところUAE政府の高官が何かイラクの状況についてコメントしたという記事が見つからない。米国や英国に対する配慮なのだろうか。

今日の日本の新聞の1面トップは何だったろうか。よもやイラクではあるまい。あらためてここが中東だったことを思い出す。

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1 コメント

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日本の新聞 (松本)
2007-03-21 10:49:54
日経の3月20日火曜日の朝刊のトップは「個人情報/緊急時の利用例 明確に」で、21日水曜日は「霞ヶ関庁舎 民間賃貸へ」です。海外の話としては、北朝鮮が大きくて、イラクやアラブは見当たらないです。

でも、今週号の週刊誌には、イラク戦争ではなくて、ドバイの話がいくつかありました。一番目立っていたのは週刊ダイヤモンドで、題名は「驚異のイスラム」なんですが、専らドバイの話です。いかに建設ラッシュになっているか、また9.11以降に米国へのオイルマネー投資が止まって(むしろ還流)アラブの中で投資先を求めている結果としてのドバイへの建設投資なんだ、とかの解説です。
http://dw.diamond.ne.jp/index.shtml

その記事を読んで、本当にすごいペースで開発がされているんですね、と今更ながらに感心しました。

しかし、それで何を生み出すようになるのか、ちょっと疑問を感じないでもないです。投資の先に、生産的なインフラになるんでしょうか。バブル後、が生じそうな気もします。
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