パソコン便利屋 どらともサポート ブログ

USB3.0メモリーの書き込みが遅い?

以前、少しこのブログでも書いたかもしれませんが・・・どらともは、サポートなどでデータをバックアップする際に、USB接続のハードディスクに行っていました。ただ小容量のデータのバックアップの場合は、USBメモリーに保存すればよいので32GBのUSB3.0対応のUSBメモリーを用意していました。
しかし、USB3.0なのに書き込みが大変遅く感じました。USB2.0対応のUSBメモリーよりも書き込みが遅い感じです。

しかし感じだけではわからないので・・・CrystalDiskMarkというソフトを使用して読み書きの速度を測定してみました。
測定したのは以下の4つです。
1.内蔵SSD 120GB NTFS
2.USB2.0接続ハードディスク NTFS
3.USB2.0 メモリー 2GB NTFS
4.USB3.0 メモリー 32GB NTFS
USBは、同一パソコンのUSB3.0ポートに接続

まず、使用しているパソコンのCドライブ、内蔵SSD(120GB)の測定です。



ここで上記表の説明です。
Seq Q32T1: マルチキュー&スレッドによるシーケンシャルリード/ライトテスト (Block Size=128KiB)
4K Q32T1: マルチキュー&スレッドによるランダムリード/ライトテスト (Block Size=4KiB)
Seq: シングルスレッドによるシーケンシャルリード/ライトテスト (Block Size=1MiB)
4K: シングルキュー&スレッドによるランダムリード/ライトテスト (Block Size=4KiB)

よくわからないかもしれませんが・・・数値が大きいほど速度が速いということになります。
シーケンシャルのリード/ライトは、連続した領域に読み込み、書き込みを行いますので、速度もでます。
ランダムリード/ライトテスト は、ランダムな領域に読み込み、書き込みを行いますので、速度はシーケンシャルライトより遅くなります。

次に今までバックアップに使っていたUSB2.0接続のハードディスクです。



外付けディスクなので、先ほどの内蔵SSDと比べるとガクンと速度は落ちてしまいます。特にランダムリード/ライトは1MB/sを切っています。でも、リードとライトの速度の差は小さいように思えます。

次はUSB2.0の2GBメモリーです。



先ほどのUSB2.0のハードディスクと比べると・・・ランダムリードは、ハードディスクよりも速度がでていますが、ライト(書き込み)は、シーケンシャル/ランダムとも遅いです。特にランダムライトは悲惨です。

最後は、今回書き込みが遅く感じたUSB3.0の32GBのメモリーです。



一瞬目を疑ってしまいましたが・・・先ほどのUSB2.0メモリーよりもすべてにおいて遅いです。特にランダムライトの数値の悪さにはビックリです。
遅い感じではなく、数値でもこのUSB3.0の32GBメモリーの書き込みが遅いことが実証されました。

なんで、USB3.0対応のUSBメモリーがUSB2.0対応のメモリーより遅いのか???
その前に、USBメモリーに使われているフラッシュメモリーの特性を認識しないといけません。

それはフッラシュメモリーは、書き込みが遅いということです。書き込みには、高電圧を加えて絶縁体に電子を無理やり貫通させて書き込んでいます。さらにブロック単位でデータを消去してから書き込みを行う必要があるため、遅くなります。
USB3.0対応のUSBメモリーが、USB2.0のメモリーより遅かったのは・・・使用しているフラッシュメモリー単体の書き込み速度とコントローラーのチャンネル数の影響だと思われます。
フラッシュメモリー単体でも、MLCタイプとTLCタイプがあります。MLCタイプの方が高速とされています。またコントローラーのチャンネル数が多い方が高速になります。
ただUSBメモリーを購入する場合に、MLCかTLCか、コントローラーのチャンネル数などの表記は無いのが一般的です。あまり安いUSBメモリーは、遅い可能性があります。
今回のUSB3.0の32GBメモリーは、ネットで特価で買ったものでした。USB2.0のメモリーは、日本のよく知られたメーカーのものです。

ここで最初に測定したSSDが、他と比べるとリード/ライトとも大変高速(SATA接続のせいもありますが)なのですが、SSDもUSBメモリーと同じフラッシュメモリーを使用しているのに、何が違うのか気になります。
これはSSDはUSBメモリーと比べて大きさにも余裕があるので、多数のメモリに対してメモリーコントローラーが並列処理を行っており、性能が全く異なるからです。また大容量のキャッシュメモリーも内蔵しています。

元々フッラシュメモリー自体は、書き込みが遅いのですが、SSDでは内部の処理により高速化を図り、ハードディスクよりも読み書きの速度が速くなっています。

以前ですと、パソコンの高速化は、メモリーの増設やハードディスクの高回転化などが主でしたが、最近はハードディスクからSSDに換装することでも、高速化が実現できるようになりました。

いろいろ長々と書きましたが・・・USB3.0対応のUSBメモリーでも、あまり安価なものだとUSB2.0対応のUSBメモリーよりも読み書きの速度が遅いことがある・・・ということです。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「パソコンサポート」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事