酔漢庵【ゑゐどれあん】~エロケンの酔いどれ日記~

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「まねきTV」の最高裁での敗訴について

2011-01-18 22:36:17 | 酔いどれ日記
-「オンデマンド」に進化するテレビを訴訟で妨害するテレビ局 | エコノMIX異論正論 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
-番組のネット転送は「違法」=著作権侵害認める―テレビ局実質勝訴・最高裁(時事通信) - goo ニュース

 上記の記事を読んで、やれやれという感じがしました。テレビ局は自分で自分の首を絞めたんじゃないかという気がしました。

 「オンデマンド」に進化するテレビを訴訟で妨害するテレビ局 に「一審と二審ではテレビ局側が敗訴したが、最高裁が口頭弁論を開くのは二審判決を変更する場合が多いので、逆転勝訴の可能性が強まってきた。」と書かれているとおりテレビ局側が逆転勝訴したようです。

 テレビ局がまねきTVに対して訴訟を起こしたいきさつについて、「オンデマンド」に進化するテレビを訴訟で妨害するテレビ局 にはいかのように書かれています。

 まねきTVのようなユーザー数百人の零細なサービスに、NHKと民放が弁護団を組んで執念深く訴訟を繰り返し、敗訴しても最高裁まで争うのは、世界にも例をみない異常な行動である。その理由は、これがインターネットでテレビ番組を再送信するIP再送信の「蟻の一穴」になることを恐れているからだ。

 また、世界のテレビ視聴スタイルが変わっていることについて以下のように書かれています。
  しかし2004年にこの種の訴訟が最初に起こされてから、世界のテレビは大きく変わった。同時に不特定多数に「放送」する時代は終わって、必要なときにオンデマンドで見る方向になり、インターネットと融合したサービスに進化しているのだ。

 ところが日本では、遅ればせながらNHKが有料サービス「NHKオンデマンド」を開始したが、そのアクセスは月間40万回。無料で見られるBBCのiPlayerが月間1500万回再生され、欧州一の人気サイトになっているのとは比較にならない。インターネット放送も、地デジの再送信ができないため振るわない。自分の受信した番組を自分で見ることまで禁止されるとなれば、日本のオンデマンド配信は大きく立ち遅れるだろう。

 ここ数年経営状態が悪くなってきているとはいえ、テレビ局はまだまだメディアの王様です。最高裁で勝訴したことで数年の間はインターネットに対して優位に立てるでしょう。しかし、このまま赤字経営が続いて、キー局のいくつが倒産するしかない状態になったらどうなるででしょうか。テレビ放送が凋落してメディアの王様から転落したらどうなるのでしょうか。少しでも多くの視聴者にコンテンツを届けるためにインターネットを利用しようとしても、今回の最高裁の決定が判例となって個人が受信した映像を再利用できないため、視聴者に相手にされなくなるのではないでしょうか。

 10年後には、毎週決まった曜日の決まった時間にリアルタイムに放送される番組を見る視聴者数と、数分から数十分の映像を好きなときにオンデマンドで視聴する視聴者数は同じぐらいになっているのではないでしょうか。下手をすると、オンデマンドの映像で視聴する視聴者数のほうが多くなっているかもしれません。まねきTVのようなサービスは今後提供できないとしても、インターネット上には、YouTube、ニコニド動画、UStreamのような動画配信サービスが数多くあります。そういった動画共有サービスで配信される映像は、今のテレビで放送されている番組映像とはまったく違ったものになっているはずです。オンデマンド配信に特化して、双方向性も兼ね備えて、洗練された新しいものに変わってていることでしょう。そういった新しい形の映像に慣れ親しんでいる視聴者が、古臭くなったテレビ放送の映像を見ようと思うものでしょうか。

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