とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

「ノイズ」(ネタバレ注意)

2022-01-30 23:59:00 | 映画
伊勢湾の離島を舞台にした漫画原作のサスペンス。
藤原竜也と松山ケンイチが「デスノート」以来のダブル主演ということでも注目だ。

誤って殺してしまった死体をどう隠すのかということはあるのもの、途中まではありそうな展開。
閉鎖的な島の住民と事件を解決したい警察の対立だけで終わらないところがクライマックスだが、深く描かれていない。
最後まで謎を温存したいところと、人間の心の闇の深さをどう描くかの葛藤があったと思うが、謎の温存に傾いた感じ。

永瀬正敏演じる刑事は真相に迫っていたように見えるが、客観的な証拠はつかんではいなかったはずなので、刑事の勘だろうか。
すべてのシーンを映像化する必要はないものの、どうも後半は消化不良な感じがした。

閉鎖的な社会をオープンにすると、いいものだけでなく、悪いものも入ってくる。
だからといって、今までのままでは、経済的に成り立たないという問題は、日本の至る所で起こり得る。
そういう意味で身につまされる話ではある。

点数は、7点(10点満点)。

タイトル:ノイズ
製作年:2022年
製作国:日本
配給:ワーナー・ブラザース映画
監督:廣木隆一
主演:藤原竜也、松山ケンイチ
他出演者:神木隆之介、黒木華、伊藤歩、渡辺大知、酒向芳、迫田孝也、鶴田真由、波岡一喜、菜葉菜、寺島進、余貴美子、柄本明、永瀬正敏
上映時間:128分


「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」(ネタバレ注意)

2022-01-29 23:59:00 | 映画
スパイダーマンのファンにとっては、集大成というか、たまらない作品だ。

しかし、マルチバースというのは、異なるシリーズの作品を束ねるための大発明かもしれない。
ただしストーリーが複雑になるので、一つ前の作品を観ていないと、わからない部分が出てくる。
わからなくても楽しめるのだが、やはりもやもやが残る。
映画会社の戦略ということはわかっていても、シリーズ全体を観たくなる。

今回も続編へのつなぎがエンドロール後に入っていた。
ヴェノムとドクター・ストレンジに続きそうだ。

点数は、9点(10点満点)。

タイトル:スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
原題:Spider-Man:No Way Home
製作年:2021年
製作国:アメリカ
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
監督:Jon Watts
主演:Tom Holland
他出演者:Zendaya、Benedict Cumberbatch、Jacob Batalon、Jon Favreau、Marisa Tomei、Willem Dafoe、Jamie Foxx、Alfred Molina
上映時間:149分


「コンフィデンスマンJP 英雄編」(ネタバレ注意)

2022-01-23 23:00:00 | 映画
古沢良太脚本の信用詐欺師の痛快な騙し合い「コンフィデンスマンJP」の映画第三弾。
長澤まさみ演じるダー子、東出昌大演じるボクちゃん、小日向文世演じるリチャードがどんな活躍をするのか。
今回の舞台はマルタ島だ

もう何が本当か、わからないところが醍醐味だ。
人間、自分の力が最大限発揮できるところで生きることが幸せだと思う。

エンドロールでロケ地が和歌山だったようだが、イタリアのような街並みはポルトヨーロッパだろうか。
コロナ禍で大々的な海外ロケは不可能だとして、そこも騙されたなと。

今回も新しいキャラクターが加わったことで、続編があるのだろうか。

点数は、9点(10点満点)。

タイトル:コンフィデンスマンJP 英雄編
製作年:2022年
製作国:日本
配給:東宝
監督:田中亮
主演:長澤まさみ
他出演者:東出昌大、小手伸也、小日向文世、松重豊、瀬戸康史、城田優、生田絵梨花、広末涼子、織田梨沙、関水渚、赤ペン瀧川、石黒賢、梶原善、徳永えり、高嶋政宏、生瀬勝久、角野卓造、江口洋介
上映時間:127分


「ハウス・オブ・グッチ」(ネタバレ注意)

2022-01-21 23:59:00 | 映画
イタリアの名門ブランド「GUCCI」の創業家を巡る愛憎劇。
3代目社長のマウリツィオ・グッチの妻パトリツィアをレディー・ガガが演じる。
マウリツィオの暗殺で物語の幕が閉じるが、そこまでの夫妻の出会い、成功と没落が名優たちの演技で鮮やかに描かれている。

ファミリービジネスが現代企業に変化せざるを得なくなる時代の最先端の動きとパトリツィアが占いに頼る様が対照的だ。
刻々と進化する世の中の仕組みを受け容れられず、過去にこだわってしまう人間の心の弱さが哀しくもある。

レディー・ガガが演じたパトリツィアはとてもわかりやすい直情的な人物だ。
一方、アダム・ドライバーが演じたマウリツィオは本音がよく見えない複雑な人物だ。
素直でけがれのない若者であったマウリツィオが妻に叱咤され、自分の欲に目覚めて、成長する話という捉え方もできる。
最後には、自分の欲望を自制できなくなって、落ちぶれるというのが、いかにもだが。

アル・パチーノ演じるアルド、ジャレッド・レト演じるパオロと名優が演じる個性的な脇役も味わい深い。
2時間半を超える長尺だが、まったく長く感じなかった。

点数は、8点(10点満点)。

タイトル:ハウス・オブ・グッチ
原題:House of Gucci
製作年:2021年
製作国:アメリカ
配給:東宝東和
監督:Ridley Scott
主演:Lady Gaga
他出演者:Adam Driver、Al Pacino、Jared Leto、Jeremy Irons、Salma Hayek、Camille Cottin、Jack Huston
上映時間:159分


「劇場版 呪術廻戦 0」(ネタバレ注意)

2022-01-01 23:59:00 | 映画
「鬼滅の刃」の次に流行るのは「呪術廻戦」ということで、予備知識なく、観に行ってみた。

いわゆる「少年ジャンプ」の王道作品。
最初は頼りなかった主人公が仲間の助けを得て、成長する物語。
とはいえ、少年漫画らしからぬダークなところもあり、大人も楽しめる。
人間の心の闇を正面から描いており、尖った作品。

世知辛いかもしれないが、単純に努力すればいいという幻想を信じられる時代は終わったと感じた。

点数は、8点(10点満点)。

タイトル:劇場版 呪術廻戦 0
製作年:2021年
製作国:日本
配給:東宝
監督:朴性厚
主演:緒方恵美
他出演者:小松未可子、内山昂輝、関智一、中村悠一、櫻井孝宏
上映時間:105分