5番の刺繍糸

趣味の針仕事・庭仕事・料理を中心に、日々のあれこれを綴ります。

シンブルと格闘中

2009年03月01日 | パッチワーク&キルト


さて、話はトラプントですよ。(笑)

2週間ほど前、トップに図案を写したところまではお伝えしました。
たったこれだけでも、チャコパー独特のブルーが走ると、
随分と気分は盛り上がるものですが、
そこからいざ、キルト芯を挟んでしつけをかけて......という作業に移るとなると、
意外と、材料が整ってないことに気が付きました。

これまでの、色んな布を使っての複雑そうなパッチワークより、
この白一色のキルトに、何が足りないというのだろう?
と思われるかもしれません。

それはまず、キルト芯でした。
いつかトラプントをしたいという気持ちと確信のあった私は、
“ トラプントには薄手のキルト芯がいいらしい ”と、
その手のものを1反の巻きで購入してありました。4~5年前のことです。
そしていよいよその時が来た!と、先日改めて包装を解いてみると、
ん?ん? これが意外に厚いではないか!?

パッチワークでひざ掛けやベビーキルトをつくると、
出来るだけ嵩のある、ふわふわと厚めのものが欲しいなぁと思います。
一方、トラプントは裏布から(裏布とキルト芯の間に)毛糸や綿を詰めるので、
表から見たときに、キルト芯越しに膨らみを表現する訳です。
また、キルティング自体もその分引っ張られるので、
キルト芯は柔らかく薄い方が、シワが寄らず綺麗に仕上がるらしいのですね。
で、実際、私はこの巻きのキルト芯を薄いと思って購入していた訳ですが、
それは“ いつものキルト芯よりかは薄く柔らかい ”ということに過ぎなくて、
様々、本で勉強している内に、これはどうもまだ厚いぞと。
急遽、薄手のキルト芯を買いに走りました。

次に、糸です。
これまでは、写真の左の方の、ポリエステル芯をコットンで覆った、
コーツのデュアルデューティーART.260を使っていました。
キルト糸としては定番中の定番ですね。



しかし今回は、どうしてもコットン100%の糸を使ってみたくて、
国産ものも含め、色々と探してみました。
といっても、本当は雑誌などで見掛けるメトラーが欲しかったのですが、
私が通う店の範囲では見たことがなかったのです。
でも、グッドタイミング!
ちょうど福岡に行きましたので、そこでメトラーをゲット。



メトラーにも、コットン&ポリ、ポリ100%(メトロシーン)など、
いろいろな種類がありますが、今回はこちらのコットン100%、色番2。



大巻きですので、600円といくらかしました。
高いなぁとも思いましたが、デュアルデューティーの2倍量ですので、
結局は同じくらいの値段です。



その後、近所の手芸店でこんなものを見付けました(右の糸)。
最初にご紹介したデュアルデューティーと同じ、
コーツ&クラーク社の糸で、コットン100%のART.V62N。
「 あっ、コーツにも綿100があったのね!」
コーツはポリエステル入りの糸、というイメージだったので、
ちょっと、お宝発見な気分。



見た感じには、メトラーの方が普通の綿という感じがします。
ちょっと表面がザラザラしているというか、乾燥した感じ。
その点、コーツのコットン糸は、ポリ入りのものと似ていて、
しっとりすべすべ、随分と張りもあります。
これはもしかして、コーツの方が使いやすいのかな?
今度、この糸をもう少し買い足しておこうかしら。

で、結局、メトラーは大事にとっておいて(笑)、
コーツでキルティングを始めました。やっとのことで、ゆうべ。(^ー^;
しつけを放射状に入れましたが、ズボラして真ん中も通しているので、
“ M ”の上がえらいことになっております。



普段、パッチワークにもキルティングは入れますし、
この作業は好きなもののひとつなのですが、
ただし、これまでは一切シンブルなしの自己流でやっていました。
それでも目は比較的揃っていたし、針目もそれなりに細かかったと思います。

でもやはり、本で指南されている正統なキルティング方法は、
以前からものすごく気になっていました。
どこででも紹介されているからには、
基礎中の基礎にして、作品の成果を左右するもののようでしたし、
また、これこそが早く、細かく、垂直に、一定して合理的に運針する知恵ではないか、
更にはバッグやなどの小物なら問題なくとも、タペストリーなどの1枚ものをやるのに、
これをマスターしていないと、本当のキルターになれないのではないか......?

文字にしてみると、ちょっと大仰な気もしてきますが(笑)、
しかし憧れにも似た気持ちもあって、今回、“練習トラプント ”と銘打ったからには、
頑張ってシンブルをはめて、習得するために悪戦苦闘しております。

上の写真、ハートの部分から刺していきましたけど、
そりゃあもう、要領が分からないというのは悲惨なもので、
最初は「 どうしてやろう!このぎこちなさ、たどたどしさ 」と溜息ついてましたが、
それでも諦めずに続けていれば、なんとかコツを掴んでくるものですね。
こんなとき、教室に通っているといいんだろうなぁと思います。



どうでしょう、“ 練習トラプント ”の“ 練習ステッチ ”であります。(笑)
まだまだ納得いくものではありませんが、
1cmに8目はクリア、運針の要領も少しずつ分かってきました。
針はもうちょっと短い方がいいなぁ、とか、
私の場合、第一関節の下まである長いシンブルが必要だわ、とか、
もっと針の目を細かくしたかったらこの力加減でいいんだ、とか、
色々と頭の中を巡るようになっています。

ただ、布の目の詰まり具合なのか(薄手のブロードだけど)、
針先を裏から表に出してくるとき、つまり針先をしゃくってくるとき、
なかなか表に突き出てこなくて、硬くてきつくて苦労してます。
布は幾分目の粗めのものがいいというのは、このためなのかな?
そう実感するものの、それにしても、この力の要り様はどこか変だと思っています。
針は新品なのですがね。

さて、分かると同時に課題もいっぱい出てきますが、
綺麗に仕上げるのは二の次にして、
試行錯誤しつつも出来るだけ正しく基本に沿って、
私の指先にも無理のない方法を模索したいです。







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2 コメント

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トラプント (谷間のゆり)
2009-03-01 22:43:13
色々苦労があるようですね。ブロードは刺繍をする時に縦糸と横糸の釣り合いが同じでないので、苦労した経験が有ります。
針の善し悪しも作業に影響するかも知れませんね。
何処の針をお使いですか?。ブログの友人が記事に書いていた、京都三条のみすや針を注文してみました。古くからの針屋さんで、子供の頃から使って居て懐かしくて買ってみましたが、どんなもんでしょうかね。
谷間のゆりさんへ (デュー)
2009-03-02 10:14:15
丁度いい加減の白布を見付けるのは、案外難しくて、
「これ、いいかも!」と思えば、先染めということで、
黒や青の糸がところどころ混じっているままだったり、
(後染めなら、これもまとめて白くなるのでしょうけど)
疵がないのはもちろん、厚さや糸通りなど、
慎重に選ばなきゃいけませんね。
針は、DMCのキルティング針です。
みすやは有名ですよね。私も使ってみようかしら。

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