チャネリンの日常

大胆かつ繊細なチャネリン。思春期を迎えた自閉症の少女チャネリンの日々を綴ってみます。

懇談

2005-05-25 09:33:51 | Weblog
昨日は学校で個別懇談があった。
苦手だった作業や体育も意欲的に取り組む姿勢が見られるという。
そしてこれも苦手だった「先生とおしゃべりしたいけど先生が用事をしていたら待つ。」もできるようになったそうだ。
もうすぐ修学旅行なので、インターネットで行き先の資料を集めたりもしているらしい。
何につけだいぶん頑張っているようだが、学校へは張り切って行くのでしんどい気持ちはないようだ。
今のところは充実して満足しているのだろう。
ほっとした。

母は車の運転があぶない状態だが、無事に帰宅。
冷蔵庫に直行して氷を口に含んだ。
母は氷を食べる癖がある。
口に含んで角が丸くなった頃合にガリガリと噛むと、とても落ち着く。
しかし昨日は慌てすぎた。
まだ角のある状態で喉につまらせてしまったのだ。
 死ぬかと思ったーーー!!

子供は進歩しているが母はもう停滞期・・・いや衰退期かもしれない。


感謝の気持ち

2005-05-20 04:36:53 | Weblog
学校では週一回農耕作業をしている。
季節の野菜を作り、収穫し、先生方に販売し、得た対価を次の農耕作業の元手にする。
収穫した野菜で料理実習をすることもある。
それでも余るほど収穫があると、保護者が購入することもある。
市価と比べて格段に安く、新鮮で安全な野菜が手に入る。

今回も、玉ねぎを3袋購入した。
いつものように管理人さんとパートの人に差し上げて食べていただく。
チャネリンが言った。

「いつもお世話になっているもんね。」

そう、そういうこと。
よく解かるようになったね。
あなたがそんなことを言うようになるとは・・・母も感慨深いものがあるよ。


人をダシに使うチャネリン

2005-05-12 07:54:57 | Weblog
チャネリンは、N○Kの素人のど自慢が大好き。
毎週日曜日は楽しみに見ている。
上手な人も音程がずれている人もいるが、そういうところも面白いらしい。

しかし、実際の生活場面で他人に歌を口ずさまれるのは大嫌い。
特に、それを知っていてわざと口ずさむ父に対しては厳しい対応をする。

今朝のこと、いつものように、父がお気に入りのフレーズで歌う。
♪チャネリンはね、チャネリンっていうんだ、ほんとはね~♪ <父自作
途中でチャネリンがわめきだす。

「静かに!しーずーかーーーに!!」
父は、意地悪にも、また歌いだす。

「やめなさいよ!またママちゃんがイライラするでしょうっ!」

 はぁ?? <母

「ママちゃんじゃないでしょう、チャネリンがイライラしてるんでしょう?」と父。

「違う、ママちゃんがイライラして怒り出すの!歌うのはやめなさーい!」

チャネリン、ものすごくイライラしている・・・。
こんなに機嫌が悪くなっちゃったら、学校へ行き渋りするかも・・・。

ところが、時間がくると何事もなかったように、父と仲良く出かけていったチャネリンだった。
(ほとんど毎朝のようにこの調子だ。)

それにしても、なぜ母をダシに使うのだろう???



頑張りすぎだよ

2005-05-11 08:31:17 | Weblog
月曜日、学校で農作業をしたチャネリン。

クワをふるって畝作りをしたそうだ。
一時間フルに、そうして作業終了後は最後まで後片付けも頑張ったという。

帰宅すると、てのひらに大きなマメが出来ていた。
しかも、ひじが痛いという。
昨夜もしきりに痛がっていた。

ほどほどに・・・ができない。
頑張りすぎるのだ。

てのひらもマメができるくらいだから、作業中も痛かったはずなのだが、
夢中に頑張っている時には気づかなかったのだろう。

頑張るなあ・・・ほんとに頑張る。
少しは手抜きをしてもいいんだよ・・・(先生には内緒)


感情表現

2005-05-10 05:12:23 | Weblog
連休、チャネリンと父は、二度、野球観戦に行った。

チャネリンの野球好きは、「ドカベン」の影響が大きい。
高校野球から入って、プロ野球も好きになった。
「実況パワフルプロ野球」というゲームソフトをいつも使って遊んでいて、バージョンが変わるとすぐ購入する。

さて野球観戦だが、連休二回目の観戦は、とりわけ張り切って出かけていった。
それはプロ野球の二軍の試合だが、大ファンのK選手が出場するのだ。
K選手には高校野球時代から心引かれていて、見られるチャンスがある時は必ずと言っていいほど観戦に行く。
試合前にはサインも頂いて、いざ試合開始となった時は、興奮のるつぼに入っていたのだろう。

その応援ぶりは、私設応援団を含む千数百人の観客の中でも群を抜いて目立っていた・・・(父談話による)

試合終了頃に、地元紙の記者が「お嬢さんずいぶん応援されていますね。」と父に近寄ってきたそうだ。
「お話うかがってよろしいですか?」 ということで、チャネリンに取材。
翌日の紙面にしっかり載せてもらえた。

当日の夕方のニュースにもしっかり映っていた。
チャネリンは、学校でイベントがあってTV局が来た時にも実際の放送に映る確率が非常に高い。
格別に目立つ容姿ではないのだが・・・。

私が思うに、チャネリンは「陽の感情表現」がわかりやすいのだ。
小さな身体一杯を使って、楽しさや喜びを表現する。
そんな姿が、周囲からは解かりやすく目立ってしまうのではないかと思う。

だがチャネリンは、その一方、「陰の感情表現」が出来ない。
家庭内では、両親に対しては、ストレートに表現してくるのだが、
両親以外の他人に対しては、なかなか表現できない。
他人に対する陰の感情を両親に伝えることもほとんどない。
チャネリンの中では、喜びや楽しさと同様に、悲しみや苦しさもあるはずなのだ。
どうやって、自分の中で処理しているだろうと、私は心配に思う。
「なかったことにしよう」と、その場をごまかしているのではないか?
それはチャネリンにとって良いことなのだろうか?

幸い、現在はセンスのある担任の先生方で、わずかなサインを見逃さず、静かにいられる部屋に連れて行ってもらえたり、休憩をとらせてもらえたりと、チャネリンの心はしっかりと守られている。

しかし、そう遠くない将来、自分の心を自分自身で守らなければならない時がやってくる。

HELPのサインを上手に出す術を早く身につけてほしいのだが・・・・・。







むしるの大好き

2005-05-04 07:28:08 | Weblog
小さい頃、チャネリンは、ドラえもんの縫いぐるみをむしって遊んでいた。

丁度ドラえもんの胸のところの毛が他の部分より長くてふわふわで、
そこから一本むしっては、タンポポの綿毛で遊ぶようにフーーーと飛ばして楽しんでいた。
とうとう、ドラえもんの胸元は毛がなくなってしまったことだった。

それからもセーターなどの毛玉を見つけては、むしってフーーー。
チャネリンにとって、フワフワ飛んで行く柔らかな軌跡を見ることは大きな楽しみのひとつであった。

そのうち、お父さんのスネ毛に目をつけた。
しかしスネ毛はフーーーと飛ばすと直線的な軌跡であっという間に見えなくなってしまう。
チャネリンにとっては楽しくないだろう、そのうちやめるだろうと父と母は考えていた。

しかし、それは甘かった。
チャネリンの楽しみ方は、恐ろしい進歩を遂げたのである。
それは、むしられる父が痛がって苦しむ様子を見て楽しむ、という新たな楽しみ方だったのだ。
父も痛がりつつも「ほら、こんな小さな指で器用にむしっているよ♪」・・・まんざらでもない様子。
いや、むしろ、チャネリンが自分のスネ毛を狙って近付いてくるのを心待ちにしているようでもあった。

そして現在、チャネリンの楽しみを追求する欲望は、また新たな進歩を遂げた。
それは、「一度に沢山の毛をむしり、父により大きな苦しみを与える」方法を考えつかせたのである。

チャネリンが粘着テープを手に持ち、目をぎらりとさせて父に近寄る。
満面の笑顔で「ねぇ~ん、パパちゃ~ん、いいでしょぉ~~~♪」おねだりをする。
父は粘着テープを適当な長さに切ってチャネリンに渡す。
もちろん、自分のすねにぺたんと貼り付けられるのは覚悟している。
最初のうちは、上から下にテープをはいでいた。
「あいたっあいたたた。」さほど毛はとれないのに痛がるふりをしてチャネリンを喜ばせる父。
そんなことが何度か続いたある日、母はとうとう教えてはならないことをチャネリンに教えてしまった。

母は、粘着テープを長めに切り取り、父の膝から足首までペタンと貼り付ける。
そして、チャネリンとふたりで入念にさすって肌に密着させた。
父が母を脅えた表情で見る。
「お前・・何を考えてる?」
それを無視して、母は高らかに声を張り上げた。

「チャネリン、粘着テープは下から上に向ってはぎなさい!」

チャネリンの目がぎらりと光った。

父は「お前っ、余計なことを教えるなよっ!」うろたえる。

さあ、イケナイことを知ってしまったチャネリンは、下からテープをむき始めた。
母は更に指示を飛ばす 「なるべくゆっくりはがすと毛が沢山とれるわよ。」
父「お前っ、また余計なことをっ! あ!痛っいいいーー!」

「いぃぃぃーーー痛いぃぃうぅぅぅーーーうぁああーーあたたたたたたたたた・・・!!」

お前はケンシロウかよっ <母の心の声

すべてが終わり、倒れこみ、すねをさする父、(涙目になってる)

「わぁーーー!こんなに沢山とれたわぁーー♪」
獲れた獲物を喜ぶがごとく、満面の笑顔で無邪気に喜ぶチャネリン。
娘が、また進化したことに満足している母。

「パパちゃん、お肌がツルツルになって良かったわね、またやってあげるわ♪」

父「せめて週に一回にしてね、それで許してね。」

現在、定期的に粘着テープを持ち出して、父に襲い掛かるようになっている。

その姿はあのCMの女の子そっくりだ。

♪ クレ、クレ、クレ○ップーーー今日も元気ーーー♪



チャネリンの爪切り

2005-05-03 07:27:54 | Weblog
チャネリンは小柄でとてもやせている。
手足がすらりと長く伸びて(親に似ず)一人で立っていると意外に背が高く見える。
そして、手と足がとても小さく厚みもない。

父はその手と足をこよなく愛している。
あまりにも愛しすぎてしばしばしつこく触りたがり、チャネリンに嫌がられ、親子げんかになるくらいだ。
思春期の女の子なのだから、我が子とはいえ「それはセクハラ行為だ。」とたしなめても父は聞く耳をもたない>困ったものだ。

小さい手の爪は、まだ薄くて赤ちゃんのように愛らしい。
その爪を、チャネリンはベビー用の爪切りバサミで切っている。
普通の爪切りで切ると、「指が切れたら怖いから。」と言う。
足の爪はいくぶん厚みがあるのでチャネリンの手には負えず、母がそろえてやっている。

ただ・・・・・

ある問題が・・・

それは・・・・・

実は、ベビー用の爪きりバサミは刃先が丸く、皮膚を傷つける心配がない。

ゆえに、父はこっそり鼻毛を切るのに使っているのだ。

 使い心地は抜群らしい。

チャネリンがそのことを知ったらどんな反応をするか・・・想像するだに恐ろしい。



プール行きたかったね

2005-05-02 09:38:08 | Weblog
連休初日。

チャネリンをプールに連れて行こうということになった。

実はチャネリンは、昨年やっと顔を水につけて泳ぐ事ができるようになった。
母はその姿を見ていないが、父は既に観賞している。

「あんたは見ていないだろう?
 パシャパシャ三メートルくらい泳ぐんだよ。
 そのパシャパシャが、ものすごーく可愛いんだよ~♪」

父はその情景を想像しているのだろう。
・:*:・( ̄∀ ̄ )。・:*:・ポワァァァン・・うっとりしている。

 タタタタタ・・・廊下を走ってプール行きをチャネリンに伝えに行く父。
「きゃあ~ん、うれしーーー♪」
チャネリンの弾んだ声が聞こえてくる。
父がこれから散髪に行くので、午後にしようと話がまとまったらしい。

「あ~、プール楽しみ~~~♪」
「お昼は早めに食べようね~~~♪」
午前中は、ずーっとこのフレーズを繰り返すチャネリン。
楽しみで楽しみで仕方がない様子が、とてもかわいらしい。

やがて父が帰宅、早めの昼食をとる。
いつになく素早いスピードで食べ終えるチャネリン。
父と母は、いざ、出かける準備に取り掛かる。

父が海パンをはこうとしているその時、

 ギエエエエーーーーー!!

チャネリンの突然の絶叫に固まる父と母。
父は海パンをはく途中である。
タマは入っているが象さんのお鼻はポロリンと出た状態、しかも中腰・・・。

 「おまえ、中途半端なんだよ、出すか入れるかどっちかにしろよ・・・」←母の心の声

「チャネリーン、どうしたーーー?」

なんと、間が悪いことに生理が始っていたのだ。
あああーーー最悪のタイミング。
プール行きは、あえなく延期となった。

さて、チャネリンはプールにこだわり、なかかなあきらめきれない。
「楽しみにしてたのに・・・。」
「ご飯も一生懸命食べたのに・・・。」
はては、
「午前中に行けば良かった。お父さんが散髪に行くから悪い。」
矛先が父に向いてきた。

なんとかかんとか、なだめすかして、中止じゃなく延期だと納得させた。

はああーーー母は、どっと疲れた。

しかし父に比べるとまだましだ。
父はいつだって悪者にされるのだからなあ。

「パパちゃんのせいよっっっ!!」
この言葉をチャネリンが吐くのは我が家では頻繁なのだ。


思えばあの日が始まりだった

2005-05-01 09:28:50 | Weblog
某日

あれはまだ小学生の頃だったろうか。

チャネリンと父の間にいさかいが始った。

自閉症独特のこだわりで納得できないチャネリンと、

いい年こいて子供相手に大人気なく自分から折れない父。

いつものように母が仲介に入った。

しかしやっぱり平行線の言い合いは続く。

すると、いきなりスックと立ち上がったチャネリンが鋭く発した一言。


「まあ、いいか、お父さん嫌いだし!」



一瞬にしてフリーズした父と母を置いてリビングに去って行くチャネリン。

青ざめる父「い・・・今、何て言った??」

父が哀れに思えて、問いに答えることのできない母。

あの日から、父とチャネリンの飽くなきバトルは始ったのだ。

母、ブログはじめてみます!

2005-05-01 08:01:19 | Weblog


我が家の一人娘チャネリンは自閉症という発達障害。

14年間一緒に暮らしてきて、時には涙をこぼすような苦労もありましたが、
それにも勝るとてつもない面白い日々を両親に与えてくれています。

チャネリンの、お茶目っぷり、きつーい毒舌のネタ中心のブログになるかと思います。
過去の出来事・母の思うところなども折にふれて綴ってゆきたいです。