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週刊なんとか

考えたことを放り出すためのブログです。

デジカメ論

2012-06-28 22:08:34 | カメラ
コンパクトデジカメが売れていないそうだ。当たり前という気がする。iPhoneはとても簡単に、綺麗に写真が撮れる。

かたや、現在のデジカメはどうなっているか。
長年のスペック競争の末、すごいことになっている。
たしかに暗いところでも撮れるし、ズームも10倍20倍などというのが付いている。
しかし、センサーの画素数で無理しているから、明るいところでは簡単に白飛びし、暗いところではノイズが多い。無理にノイズキャンセルするから画質はべっとりする。自然な色階調が出ない。
レンズで無理をしているから、全体的にもやっとしている。広角側では豪快に歪み、望遠側では解像しなくてぼけぼけする。
被写体深度(ピントの合う範囲)が中途半端だから、動く子供などを撮るとピンボケする。だいいちピントが合わない。ピントが合っても今度はボケ味のある立体感のある写真にはならない。
がんばってホワイトバランスをとろうとするものだから、かえって不自然な色合いになる。
大変気難しい。iPhoneの方がましだ。

カメラのことを勉強して、それなりにがんばって使いこなすとiPhoneよりは綺麗な写真が撮れると思うが、普通の人にとっては、お金を出して買う価値は見出せないだろう。だから、デジカメを買い替えはしない。

じゃあ、どうすればいいのか。流行のGPS機能付などという風に、iPhoneの機能を追いかければいいのか。
ダメだ。正反対だ。iPhoneを使っている人が、なぜiPoneの出来損ないのような貧弱な機能の付いたデジカメを面白がるというのか。
実際、GPS機能つきのデジカメは、新しい物好きには受けているようだが、市場としては大きく動いていない。
機能が貧弱なうちは、珍しがられ可愛がってもらえるが、本格的になればなるほど逆に本気でダメ出しをされて見放されるだろう。

じゃあ、どうすればいいのか。結論。
カメラはカメラだ。カメラとしてiPhoneよりずっと優秀であること。
そうでなければ、iPhoneに加えて購入してもらい、持ってもらうことなどできない。

それでは、どこを優秀にすればいいのだろう。
処理速度や処理の多彩さなどを競うと、かなわない。iPhoneはすごく優秀なCPUやGPUを積んでいるし、今後もそうだろう。張り合おうとしたらiPhoneより高価になってしまうし、あちらはどんどん先に行ってしまう。
iPhoneが搭載できなくて、デジカメには搭載できるもの。

それは、レンズとセンサーだ。

本体の中央に巨大なレンズとセンサーを搭載できるのは、カメラの特権だ。
だから、いいレンズを積み、いいセンサーを積む。無理はしないで素直に良い光学特性をフルに引き出す。(補正やエフェクトの類はデジタルの十八番だ。iPhoneでもできる)

最近デジカメで売れているのは、良いレンズと大型センサーを積んだ、高級コンパクトデジカメやミラーレス一眼というやつだ。
それは上記のような流れからきていると思うが、コンパクトデジカメでも同じような考え方をしていかないといけない。

20倍ズームのためにiPhoneの他に2~3万も出すユーザーがどれだけの数いると思っているのか。たかがしれている。
もし買っても、最初に述べたように気難しい現代のデジカメを気に入って、次のデジカメに買い換えてくれる人は本当に少ないだろう。

「綺麗に撮れるね。さすが専用カメラは違うね

そう言わせなければ。それだけのことなのだが。


余談
スマートフォンつきのカメラというのはどうだろう。カメラつきのスマートフォンではなく。
カメラとしては優秀で、スマートフォントしては普通。これならカメラ好きの選択肢には入ると思うのだが、やっぱりマニアックではあるなぁ。無理か。
仕事のメールをカメラでチェックするのも変だし。


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