徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

花粉・マスク・被曝

2011年12月02日 07時12分09秒 | 小児科診療
 花粉症用のマスクが被曝予防になるというニュースが流れました。

被曝予防に花粉マスク有効 セシウム通さず 東大実験
(2011.12.2:朝日新聞)
 花粉用マスクをつければ、浮遊しているセシウムをほとんど吸い込まずにすみ、内部被曝(ひばく)量を減らせるとの実験結果を、東大アイソトープ総合センターなどがまとめた。30日に横浜市で開かれた日本放射線安全管理学会学術大会で発表された。
 同大の桧垣正吾助教は、福島第一原発事故直後の3月15日午後3時から翌日午前9時までの18時間、東大本郷キャンパスで、市販されている不織布の立体型マスクを着用した。
 花粉やほこりに付いて、空中を浮遊している放射性物質と、マスクに付着した放射性物質の量などを調べた。この結果、花粉用マスクで、セシウムのほぼ全てを吸い込まずにすむことが確認された。マスクに付着した放射性物質の量から換算すると、仮にマスクをせずに体内に吸い込んでいれば、内部被曝は9.3マイクロシーベルトに相当していた。
 来春、スギ花粉からセシウムが検出される可能性も指摘されており、林野庁は今秋から実態を調べている。桧垣さんは「除染の際も、放射性物質が舞い上がる可能性がある。気になる人は、マスクを着用すれば防げる」と話している。


 記事中にあるように、花粉にセシウムが乗って飛散するという可能性も指摘されていますので、この冬~春はマスクをしている人だらけになりそうです。

スギ花粉の放射線濃度を調査 林野庁、被曝リスク分析
(2011/12/1:日本経済新聞)
 林野庁は1日、福島県内で始めたスギ花粉に含まれる放射性セシウムの濃度調査の模様を公開した。スギ花粉は風速などの気象条件により数百キロ先まで到達する可能性があるため、来春の飛散シーズンを前に東北・関東地方の各地で雄花を採取、分析して被曝(ひばく)リスクを調べる。
 福島県飯舘村の計画的避難区域にある国有林では1日午前、調査員がスギの雄花を採取した。園芸用のこぎりで枝を切り落とし、雄花を切り取り袋に密封。持ち帰った雄花は洗浄、乾燥処理したうえでセシウム134、同137の濃度を測定する。
 調査は16都県182カ所の杉林で実施、今月中に中間報告を公表する。
 福島県川俣町内の計画的避難区域にあるスギの葉の10月の測定値を用いた試算では、成人が吸い込む放射線量は1時間当たり0.000132マイクロシーベルトで「影響は軽微」との見解を示した。ただ葉に付着したセシウムがどの程度花粉に移るのかは不明で、詳しく調査する。

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