徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

NHKクローズアップ現代「インフルエンザ、2つの“異変”」

2014年02月07日 08時21分12秒 | 小児科診療
 昨日2/6のクローズアップ現代はインフルエンザに関する番組でした。

インフルエンザ、2つの“異変”
(2014年2月6日:NHK)
出演者:押谷 仁 さん(東北大学大学院教授)
 まもなく流行のピークを迎えるインフルエンザ。
 今シーズン、ある“異変”が報告されている。2009年に新型インフルエンザとして流行した“H1N1”の患者が急増、子供たちのあいだに肺炎を発症し重症化するケースが報告されているのだ。さらにタミフルなど治療薬が効きにくい“耐性ウィルス”が発生し、専門家は感染拡大を懸念している。
 一方、インフルエンザ対策の要であるワクチンにも“異変”が起きている。「昨シーズンは一部のウィルスに対して効きにくくなっていた」という研究成果を国の機関が発表、ワクチンの現状に一石を投じたのだ。“見えない敵”インフルエンザから、私たちはどう身を守ればよいのか、最前線から報告する。


 「異変」とはトリッキーな表現ですね。NHKも視聴率を気にしている様子が伺えます(笑)。
 私にとっては新たな情報ではなく、このブログ内で既に取りあげた内容がほとんどでした。

 2009年に新型インフルエンザとして登場したA型(H1N1)が、その後季節性インフルエンザに格下げされて(つまり強毒性ではなく弱毒性と判定された)から、今シーズン初めて実際に季節性流行に組み込まれました。すでに全国的には何十万人の小児患者が発生していると思われます。その中で10人ほど重症例が報告され、島根医大の専門家に情報が集積しているという内容でした。
 当院でも流行の真っ最中ですが、幸いなことに今のところ重症例は経験していません。
 注意すべきだとは思いますが、過剰な不安を煽る表現はいかがなものか・・・と感じる次第です。
今年のインフルエンザはタミフル耐性?(当院ブログ)

 2013年のインフルエンザワクチンが作成過程で株が変化して有効性が落ちたという情報は以前扱いましたので、そちらをご覧ください。
2012-13シーズンのインフルワクチンの効果が低かった理由(当院ブログ)
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