クロマグロなどが大量に死んだ東京の葛西臨海水族園で、大量死の前から飼育していた最後のマグロ1匹が2日、死んでいるのが見つかりました。
東京・江戸川区の都立葛西水族園では、クロマグロなどの回遊魚を多いときで190匹飼育していましたが、おととし11月から相次いで死に、去年3月には1匹が残るだけとなっていました。
最後の1匹となったこのマグロはその後、水族園が新たに取り寄せたおよそ100匹のマグロとともに飼育されていましたが、2日午後、水槽の底に沈んで死んでいるのが見つかりました。
水族園が水槽に設置されたビデオの映像を確認したところ、ほかのマグロにつられるように突然速く泳いだあと、水槽のアクリル板に衝突する様子が記録されていたということです。
このマグロは4年前の6月に高知県から搬入された5歳魚で、大量死の問題が発生した当時はただ1匹が残り、広い水槽を泳ぐ様子がインターネットなどで話題となりました。
葛西臨海水族園の田畑直樹園長は「このマグロは何度も危機を乗り越えてきたのに、死んでしまって残念に思っている」と話しています。