梅雨の晴れ間は貴重だ。今日は湿度も低くて暑い割には快適であった。仕事で大手町へ出かけ、早めに終わったのでちょっと寄り道したくなった。前々から気になっていた将門塚(しょうもんづか)だ。
それは大手町のオフィスビルの一角にひっそりとあった。ここだけが空間を持っているような不思議な場所だ。
ここにはご存知、平将門の首が埋まっていると言われている。平将門とはもう説明する必要もないくらい有名だが、歴史上の活躍とは別に、わが国始まって以来の祟り神とも言われている。9世紀から10世紀頃に活躍していた将門候、京の都で朝廷に刃向かい、征伐されたと言われている。そして首が京からこの東京の現大手町まで飛んできて、この地に落ちたとされているのだ。首だけではなく、日本各地には足だの手だの胴体等が飛んできたと言っては祀られている神社が無数にあるのも面白い。
ただし、この大手町の将門塚の祟りは半端じゃない。この首塚は関東大震災で倒壊し、跡地に大蔵省が建つのだが、その工事関係者や役人達の不審死が相次ぎ、これは将門様の祟りではないかとクローズアップされた。その後も何かと祟りらしき事件が続き、戦後は米軍のGHQまでもが祟られ、あのアメリカ軍がビビったとされているくらい激しいのだ。
それからもこの周りに建つオフィスは、この塚に向って背を向けないような机の配置をしていると聞く。そして平成22年の今日も、このように真新しい花が供えられ、酒や水などが供えられているのだ。実際ボクが訪れた時にも老若男女数名が参拝していた。若い女性も見かけたのだが、アレが歴女と言うのだろうか?
最近はちょっとした歴史ブームのようだ。NHKの大河ドラマでは坂本竜馬が活躍し、幕末の話なんかも話題になったりしている。更に将門塚のような1000年も前の話も都市伝説として語り継がれている。案外近場に歴史に残るキーワードな旧跡があるかもしれない。これからはちょっと意識して探してみたいと思う。