サンシャイン通信

サンシャイン・ステート(フロリダ州)発のニュースレター

ソングブック・パート3(完結編)

2007-09-19 23:41:54 | 教育
ソングブックのプレゼンの翌週、期末試験に相当するポートフォリオの提出、
プレゼンを兼ねた面談のため教授のオフィスを訪ねました。
プレゼン終了後はソングブック、ポートフォリオ、そして最終成績をもらいます。
何とか滞りなくプレゼンが終了、すると教授が
“先週のソングブックのプレゼンは素晴らしかった。
ソングブックを作るきっかけになった子供の頃のことも話してくれてありがとう。”
と言って成績を出してくれました。
ソングブック・・・A
ポートフォリオ・・・A
そして総合成績・・・A

すべての成績が出てこの日ソングブックを返してもらう予定だったのですが
“実はお願いがあるんだけど・・・”と教授。
夏学期が終わるまでソングブックを貸してほしいと言うのです。
5月中旬から始まる夏学期でも同じクラスを教えるので
その時にぜひ私のソングブックと例のエピソードを学生達に紹介したいとのこと。
私の課題が教材になるなんて もちろんOKしました。
と言うわけでソングブックは秋学期が始まった先月末、無事任務(?)を終え、戻って来ました。
ちなみに今学期、この教授の算数・理科・社会の教授法のクラスを取っています。
“4月に提出した課題を、今頃ブログに載せるなんてなぜ??”と思われたことと思いますが、これが理由だったのです。

教授の話は続きます。
“あなたのプレゼンを見て、ピーター・レイノルズという絵本作家の
The Dot(邦題:てん)”というお話を思い出したわ。
読んだことある?(私“いいえ。”)
じゃ、機会があったらぜひ読んでみて。きっと共感できる何かがあるはず。”
というわけでさっそく図書館に行って、この絵本を借りました。
絵を描くのが苦手な女の子のお話。
でも先生に“単純なDot(点)でも、立派な作品なのよ。”と励まされ
だんだんと自信を持てるようになり、お絵描きが好きになるのです。
主人公と子供の頃の自分が重なり、私もこんな先生になりたいと思いました。

このソングブックでいろんなことを考えました。
一番考えさせられたのが“先生の言ったひとこと”の影響力の大きさ。
4年生のあの事件から30年以上経ちますが、私は未だに先生が言った言葉を忘れることが出来ません。
あの先生が“てん”に登場した先生のようだったら、ずーっとお絵描き大好き少女で
もしかしたら今頃、有名アーティストになっていたかも知れません。
ま、これは極端な例ですが教師を目指す者として、
何気なく言ったひとことが生徒の人生を大きく左右するかも知れない
と常に肝に銘じておかなければと痛感した次第です。
正直言うと“はたして私に教師が務まるのだろうか?”と不安になることがあります。
でもそんな時は手作りのソングブック、そして教授に教えてもらった絵本“The Dot”に励まされています。
コメント
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