先週27日土曜4時頃、20代半ばの青年が事務室に入ってきました。
時間的に体験レッスンの受講ではなさそうです。
入り口でクワタさんが、「初めてですか?」と声をかけました。
彼は、クワタさんさんにはふたことみことしか反応せず、事務室と教室を仕切るドア前でボーッと立っていたこちらに向かって「松田先生ですか?」と、ことばをかけてきました。間違えたらごめんなさい、というオソルオソルという様子でした。
「10年ほど前、SEGで速読を受けたRと言います。覚えていらっしゃいますか?」
『すみません。わかりません(6,000人超えているんです)』
「高3になった春に速読を受けて、そのときの衝撃が凄くて、ズーッと頭のなかにありました。あのとき、たまたまみんなに出した本を私が読んでいて、先生から隆慶一郎の本を渡されました。初めての作家だったんですが、こんな面白い作家がこの世にいるんだと驚いて、その後隆さんのものは全部読みました。そこから、宮城谷さんとかの小説にも手を広げていきました。今回、やっとお金ができまして、入会しようかとお邪魔しました」
一気ではありませんが、このような内容を話してくれました(不思議です。また2001年春でした)。
「オソルオソル」なのはこの10年でこちらの体型が変わっていて、「はたして自分の知っているマツダさんなんだろうか?」というものとすぐにわかりました
Rさんの話はこちらの想像を超えていました。
「再来週から仕事に就きます。大学は英文科出たんですが、みんな当然、就職していきました。自分は資格を取ろうと2年間勉強して、この前、公認会計士に受かりました。合格したからいいものの、この2年ずっと焦っていました。合格したとたん、親や親戚からお祝いをいっぱいもらいまして、それで……」とニコニコ話してくれました。
面接とかになったらこのひとは強いだろうなーという話しぶりです。どうして、公認会計士などという難しい試験に挑戦したのかは、さすがにそのときは聞けませんでした。
隆慶一郎が出てくることも、予想外でした。当時は、彼に関するプリントも全員に渡していたはずです(「小林秀雄が生きている間は小説など怖くて書けないと、60歳過ぎてから書き出し、その後5年で大量の傑作を残し、あっという間に亡くなった作家」の紹介というプリントでした。いまは渡していませんが、こんなことがあると復活させなければなりません)。
時間があるということでしたので、入会前に「体験レッスン」を1回受けることができるので、5時からの「体験」をすすめました。
クワタさんが「体験メニュー」を説明したのですが、トレーニングの中身はまったく忘れているようでした。SEG「速読による能力訓練」のインパクトが強かったというよりも、そのときの作家との出逢いが彼の人生にいい影響を与えているようでした。
Rさんの受講目的欄には、「読みたい本が多いため」と書かれていました。
5時からの体験は、もうひとり、Tさんという30代半ばに入る男性でした。開始15分前、遅れないできてくれました。
「資格試験の勉強の効率化及び基礎能力の向上」が目的と、クリエイトにピッタリの体験レッスン受講者です。
「資格」は通関士というこれまた難関資格。
むかしの生徒さんで苦労して受かったのを知っています。
「Rさんの体験レッスンの主なスコア10/11/27」たてサッケイド20 数字ランダム25、18 漢数字一行〇→210、三→131、一→112 たて一行ユニット40、43 スピードチェック24(1分)、26(1分)ロジカルテストAタイプ28/28(3分)30/30(2分59秒)イメージ記憶15/40(2分)、33/40(2分)初速783字/分
「Tさんの体験レッスンの主なスコア10/11/27」たてサッケイド14 数字ランダム19、19 漢数字一行〇→185、三→110、一→90 たて一行ユニット33、40 スピードチェック20(1分)、20(1分)ロジカルテストAタイプ18/18(3分)19/20(3分)イメージ記憶16/40(2分)、20/40(2分)初速1,090字/分
ほとんど2人とも似たようなスコアです。
読むスピードなどはTさんの方が上回っています。
Tさんのイメージ記憶が少ないのは、上段20組だけと2回とも勘違いしたようですから、正確にトライしていたらRさんを超えるスコアだったはずです。
Rさんのロジカルテストがいいのは、会計士試験というものの特殊性を現しています。通常が10/10(3分)、司法試験などの難関資格受験生の最初が15/15前後ですから。
最近、資格をすでに取得した会計士がクチコミでずいぶん通っていますが、全員といってかまわないほどこのトレーニングに強いです(15回前後でCタイプに入ります)。
Tさんの19/20(3分)でさえ相当ですが、Rさんのものは、9年前のロジカルテスト体験がある(本人弁「まったく忘れている」)にしても抜きん出ています。
しかし、2人ともクリエイトに通うよくできる生徒さんたちから比べれば赤ん坊のようなものです。繰り返し書いていますが、最初のスコアなどよりも、また多少スコアが高くても、入会してからどれほどトレーニングに真剣に向かっていけるかの方がずっと大事です(「たくさん通わせようというタクラミ」と誤解受けそうですからひと言。クリエイトで30万使うのは至難です。こちらが社長時代はこの料金体系が少しずつ改定される程度です。運転免許取得よりは遙かに投資効率高いものですから、低料金もいいところ。だからこそ、真剣に取り組んでほしいのでありますー)。
16年も同じところ(塾)で続けているとこんな面白いことに出会えます。たった5日間で終わったとしても、少年少女たちのココロにプラスの「衝撃」を多少なりとも与えられたとしたら、子どものいない身にはうれしい限りです。
そのRさん、きょう月曜日、約束通りというのでしょうか、実際は土曜お金を持参して入会にみえたんでしょうから、2日遅れで入会しました。
「トレーニングを受けてみて、シンプルではあるけれども、頭を使っているという実感が得られました。思ったよりも、集中することができ、続けたくなりました」
入会時の体験レッスンアンケート↑です。 真
※クリエイト速読スクールHP