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ただひたすらあとで習うことへの理解を深めるために取り組んだ

 ※追記  布施景子さんは平成29年司法試験に最終合格しました 

 第64期文演15/9/26~12/5アンケートです。

  きょうは司法試験受験生のKさんです





         
Kさんの文演アンケート




 
Q.1 当講座をどんな目的で受講しましたか?
  A.1 生きていくために受講させていただいた。
 
書く作業を避けては仕事ができないことをこれまでの会社員生活で知った。現在は学生であるとはいえ、将来仕事ができなくては食べていけない。なんとしても文章力をつけたいと考え参加させていただいた。



  Q.2 「文演」を受講して文章への印象で変わったことがありますか?
  A.2 
まず、経歴も年齢もさまざまな人の指摘を聞くのは新しい経験だった。
 
ふだんともに勉強をしている法科大学院の学生たちから文章について意見を聞く機会は頻繁にある。ただ、彼らは私と似たような思考パターンを持ち、彼らの語彙も表現もどこか似ている。おぼろげに危ういものを感じていた。わかりやすい文章がどんな人にとってもわかりやすいものをさすのだとすれば、異なる観点からの指摘を聞くべきだと思えたからだ。経歴や年齢の異なる人たちから新しい観点の意見を聞ける文演の経験はふだんの生活にはない貴重なものなのだった。
 
また、自分が偏った種類の文章ばかり読んでいることにも気づいた。
 
かつて所属していた会社は大企業で熟語ばかりの業務文書が飛びかう場だった。現在は大学院で難解な言葉を使う法律の勉強をしている。かたい言葉の世界のかたい文章に慣れすぎている。松田さんが見せてくださった文章は私に別の世界を見せてくれた。自分の慣れ親しんでいた表現や言葉遣いが狭い世界のものであることを実感した。思考や表現が硬直しないよう速読では小説やエッセイの類の文章を読み続けていきたい。



 
Q.3 宿題の「要約」はどうでしたか?
  A.3-1 「授業前」
 結論から述べると大変苦心した。経緯は以下のとおりである。
 
そもそも文章力がないのである。真っ白な原稿用紙が苦手だ。自分で決めなくてはならない幅が大きければ大きいほど何をどう書いてよいのかわからなくなって苦しい。そんな自分にとって要約はとても難易度の高い課題だった。問題文のガイドがついた論文試験の類とはくらべものにならない。
 
能力のなさに加えて、正しい日本語の書き方がわからないという悩みも抱いていた。
 
会社員時代、社内文書を書くことが私の仕事だった。一文書くにも独特のきまりがあった。分厚いルール集を覚えつつ、急速に一般的な日本語の表現方法から遠のく心地でいた。
 
会社を辞め司法試験の勉強を始めると受験生独特の書き方のクセのようなものに気づいた。市販の答案例を参照しては「この言い回しは国語として正しいのか」と疑問を抱くことがよくあった。気づいたからにはきちんと書き直したいがどうしていいかわからぬ状態だった。
 
書き方を知らぬまま今に至る自分が悪い。とはいえ、このまま迷いと疑問を抱え人生を歩んでいくのは何としても避けたい。途方にくれつつも「試験のための小手先のテクニックとは違う力を得る手がかりになるかもしれない」という期待を要約にこめた。
 
かくして、宿題をいただいた直後からあれこれとさまざまに考えた。自身の悪いところを直したくて日ごとにデータを残した。考えれば考えるほど深みにはまる。一生懸命になればなるほど空回りしやすい人間だと知っているのにやめられない。今パソコンを開くと各話各段落の抜き書きから始まり多様なパターンの文章をみることができる。後から考えればこの作業こそが間違えの元凶だと思える作業のあともある。振りかえれば笑ってしまえるようなこともある。ただひたすらあとで習うことへの理解を深めるために取り組んだ。


 
A.3-2 「授業後」 たくさん学んだことがある。あえて二点を挙げさせていただく。
 
第一に、同期の方の読み方と書き方である。
 
素晴らしいと称えられている方の文章のあり様は今後参考にさせていただくべきものだった。当たり前のことをさらりとできることは大変素晴らしいことだ。本当に尊敬する。自分の至らぬ点を反省しつつ、お手本にしたがって練習を積めば自分も前進できるのではないかと励まされる。
 
他の方からも多く学んだ。書いた方から直接書いたプロセスを伺えるので勉強になった。読み取るときの姿勢や選択された言葉の様子から人柄がしのばれる。授業では取り上げられなかった言葉の使い方にも自分では思いつかない参考になるものがあった。
 
一緒に机を並べた方たちのことを思うと感謝という素朴な言葉しか浮かんでこない。

 第二に、松田さんのご指摘である。
 
文章に対する複雑な思いをこの方なら何とかしてくださるかもしれないと受講して正解だった。「ああ、やはり」という心でメモをとっていた。目から鱗というよりも「ああ、やはり」という感覚が大変ありがたい。当たり前の日本語を忘れていろいろ見ては戸惑いばかりを覚えてしまった私には貴重なアドバイスだった。
 
大人になってから基本的な文章のきまりを知りたいと考えても適切に指導してもらえる機会はなかなかない。仕事や勉強で苦しむだけ苦しんで基本から学びたいとぼんやり考えていた矢先に偶然クリエイト速読スクールを見つけた。覚悟を決めて文章の書き方を教えてくださる松田さんから基本の指導をいただけた。幸運な人間である。



  Q.4 全体的な感想をお聞かせください。
  A.4 「こんなに個性的な人ばかりのなかで大丈夫かな」
 
実は最初の顔合わせ時に思っていた。強い選手を集めると全体の雰囲気が悪くなるというのをプロ野球関係の方から伺ったことがある。しかし、杞憂だった。それぞれが自身のスタンスを守りつつも調和するところは調和していた。不協和音はなかった。
 
いろいろな個性があれば文章への向き合い方、書き方、表現が異なってくる。同じ音を奏でる人はいない。
 
必死な思いで飛びこんでみたら、松田さんの指揮のもと才気にあふれる素敵なメンバーと集えていた。心が余韻に満たされている。

 2015-04-05「もう読んだの? 速い」と言われた」・ 2015-10-18あまり落ちこまなくなったし、前向きになれたと思う」のKさんです。

 

 Kさんの強みは、「作業」が早いことです(たぶん、これからは凄みといってもよいほどになります。読書速度も速いです

 「「ああ、やはり」という感覚が大変ありがたい」と、痒いところに手が届く表現力もすでに身につけています。


 あした16日土曜午後7時から、第65期文演がスタートします。

 持参物は、身体ひとつです。 
 
                              

   



 

           ※クリエイト速読スクールHP                                                           

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