紫のオルフェ~何でもかんでも気になる音楽、名曲アルバム独り言

ジャズ、ラテン、クラシックを中心として、名曲、アルバム演奏者を紹介します。&私の独り言を…

ハービー・マン&ジョアン・ジルベルト・ウィズ・アントニオ・カルロス・ジョビン

2007-11-07 23:09:01 | ラテン・インストゥルメンタル
今日紹介するのは、「ハービー・マン」と「ジョアン・ジルベルト」、そして「アントニオ・カルロス・ジョビン」と言う、ジャズ&ボサ・ノヴァのスター達の夢の共演アルバムです。

アルバムタイトル…ハービー・マン&ジョアン・ジルベルト・ウィズ・アントニオ・カルロス・ジョビン

パーソネル…リーダー;ハービー・マン(fl、a-fl)
      リーダー;ジョアン・ジルベルト(vo)
      バーデン・パウエル(g)
      アントニオ・カルロス・ジョビン(arr) 他
      ネスヒ・アーティガン(prod)

曲目…1.アモール・エン・パス(ラヴ・イン・ピース)、2.デサフィナード、3.ボリーニャ・デ・パペール、4.インセンサデス(ハウ・インセンシティヴ)、5.マリア・ニンゲン、6.ウ・パルキーニョ、7.サンバ・ダ・ミーニャ・テーハ、8.ローザ・モレーナ、9.コンソレーション、10.ワン・ノート・サンバ、11.ピン・ポン、12.デヴェ・ザー・アモール(イット・マスト・ビー・ラヴ)

原盤…ATLANTIC SD-8105  発売…ワーナー・ミュージック・ジャパン

CD番号…AMCY-1241

演奏について…1曲目「アモール…」…「マン」のフルートが漣の如く癒し効果を生み、このアルバムの寛ぎ度が高い事を知らしめる。
オープニングに相応しい、アルバム・コンセプトに副った名演奏です。

2曲目名曲「デサフィナード」…正しく「ジルベルト節」全開で歌ってくれて、超気持てぃいー!
男性ヴォーカルのヘタウマ調がとにかく心地良いんです。

3曲目「ポリーニャ…」は2曲目と同様のコンセプトです。
7曲目「サンバ~」も楽しさ満載で、陽気に聴きたいですね。
11曲目「ビン・ボン」もとても楽しくて、浮かれ気分になりそうです。

4曲目「インセンサデス」…「マン」のフルートとバックのボサ・ノヴァ・リズム&ホーン&ストリングスが最高のコラボを魅せる。
この辺の編曲は、プロデューサー「「アーティガン」とアレンジャー「ジョビン」の手腕に負う面が大きいだろう。
アルバム中でも聴き物の代表的な1曲です。

5曲目「マリア・ニンゲン」では、「ジルベルト」の語りかける様なヴォーカルにプラスして、「バーデン・パウエル」のギター伴奏が特に良い味を出しています。
こう言った、語り部調のヴォーカルでは、「ジルベルト」の独壇場ですね。

6曲目「ウ・バルキーニョ」もボサ・ノヴァには欠かせない名曲で、ここでの「ジルベルト」の名唱はこの曲の代表的な1曲に挙げられますよ。

8曲目「ローザ・モレーナ」は、「ジルベルト」が男性ながら、気だるさとアンニュイさを醸し出したヴォーカルで、とても個性的で印象的な1曲です。
しかし、こう言う歌唱も悪くないね。

9曲目「コンソレーション」…このアルバム中、白眉のジャジーな名演奏。
序奏の「パウエル」のメロディ、アドリブが、どことなく西部劇の1フレーズに似ていて…荒野の用心棒か?荒野の七人か?
しかし、とても漢っぽくて、「マン」のアドリブも硬派で冴えている。
この二人のコンビネーションが完璧にシンクロしていて、このアルバムが只の寛ぎアルバムでは無い事を強烈に主張する。
真にハードで、心にズシンと来る一曲です。

10曲目の「ワン・ノート・サンバ」…ボサ・ノヴァ・ソングの中でも屈指の名曲ですが、ここでの演奏(歌唱)は、とてもジャジーな雰囲気で、寛ぎ系では有りません。
普通はヘタウマ調の歌唱&演奏が多いのですが、ヴォーカルだけでなく「マン」&「パウエル」、そしてリズム・セクションの演奏も、かなりジャジーで聴き応えが有ります。

ラスト「デヴェ~」…不思議な序奏ですが、「マン」が印象に残るフレーズで渋く、且つシャープに吹き切る。
「パウエル」も低音弦を活かした、重厚なバック伴奏で、「マン」を好アシストします。
9曲目に準じて、」ジャジーで硬派な1曲ですね。
ジャズ好きな方には、9曲目「コンソレーション」と、この「デヴェ~」は、聴いて頂きたい曲です。      


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