音訳ボランティア サークル声

音訳ボランティアについて活動内容の紹介や課題などについて紹介してまいります。

マイナンバーカードの点字表記 1

2017-06-29 23:35:15 | 旧ブログ記事

20170629

マイナンバーカード、私自身もまだ作成をしていないのですが、現在その点字表記について誤りがある方がおられるそうで、それが先日報道されました。新聞等のマスコミ各社のHP記事はリンクさせておいても、突然そのページが削除されたりして見られなくなるのはよくある話です。

一応、そのページをリンクできるようにしておきますが、何時急に削除されるか判りません。そのためにその概略を掲載させてもらいます。NHKのHP記事はこちら。なおHPでは、放送されたニュースの動画(音声付き)を見ることができます。

 

■マイナンバーカードのミスで始まった点字取材の旅

「マイナンバーカードに記されている点字が間違っているのでは」。そんな情報を入手したのは4月初旬。NHKのネットワーク報道部・後藤岳彦記者、松江放送局・保科達郎記者の取材が始まりました。

私も知りませんでしたが、マイナンバーカードでは、希望すると裏面に点字で名前が記されるようになっているそうです。残念ながら、そういう仕組みがあることも知りませんでした。そして裏面に点字表記を希望した方の内、一部の方の表記が間違っている事実があるそうです。

NHK記者の名前は後藤さん。点字では、「ごとう」ではなく、「ごとー」と表記するのだそうです。点字にしたり読んだりする際に「ごとう」では不都合があるからでしょう。点字のルールの一つだそうです。例えば、「空気」や「さとう」などの「う」は「う」の点字はなく、「くーき」「さとー」などと長音符という音を伸ばす点字を使うのがルール。「じゃ」や「じゅ」などの場合、点字では文字の大小を区別できないため、「じゃ」や「じゅ」を表すための点字を使うのもルールだそうです。

今回のマイナンバーカードでは「ごとう」は長音「-」をあらわす文字を使わず、ひらがなをそのまま点字にし、「じゅ」も小さな文字「ゅ」を普通の大きさの「ゆ」として表記してしまっているのだそうです。そのため、点字では正しい「ごとー じゅんこ(後藤順子)」さんの場合は、「ごとう じゆんこ」という間違った点字表記になってしまっているとの事でした。

原因を調べた総務省は、原因は点字を表記するための点訳ソフトがルールを反映していなかった為だとし、対応を検討するとのことだそうです。

しかし記者がこの問題を取材していく中で、「カードの点字表記上のミスというだけでなく、点字にまつわる様々な現状が見えてきた」としています。どんな現状が見えてきたのか、その内容について見てみましょう。

続きは次回。


音訳ボランティア講座 終了

2017-06-20 19:00:00 | 旧ブログ記事

20170620

掛川市の広報紙「広報かけがわ」や掛川市社会福祉協議会「社協だより」等でこの講座呼び掛けを致しました。定員30名でしたが50名近くの受講希望者があり、会場を図書館の更に大きな講義室に変更して3回の講座をさせて頂きました。

講師は 元NHKアナウンサー、中川洋一氏。

中川さんのプロフィールをご紹介しますと、NHKではアナウンサーを経て報道部ディレクターなど報道番組製作に関わってきた方。退職後は大学に籍を置きながら地震防災に造詣が深く、静岡県の防災関係の評議員・研究員をする傍ら著作も多数。

今回、著書の一つ「命を守る住まい方」(近代消防社刊)を今回の音訳講座受講者にも協力いただきながら、サークル声で音訳することとなった。

この講座の冒頭で、中川さんは仰った。

■音訳や読書は「知的行動」で、その魅力を知るとなかなか離れられない

■音訳においては、声の良し・悪しは関係ないので、上手い・下手の心配はしない。

■一人ひとりの個性を出せるかどうか、味わいのある音訳を目指してほしい。

その上で、日本語の持つ「美しい世界」をあらためて認識する機会にして欲しい。

その1  日本語の音とその特徴 アクセントの原則とそのタイプについて

その2  アクセントは条件の変化に伴い変化する

「東海道」と「新幹線」が結合(「東海道新幹線」)した際には、アクセントが変わる

その2-2 分全体のイントネーションをみると、高く始まり、低くなって終わる。そのため文章を読み始める時には、高く入る。それでないとイントネーションが下がってくるときに低すぎて、音が出なくなるトラブルに。

その3  文型把握力 文章の意味を即座に理解し、その意味が伝わるイントネーションで文章を読む。文章の読み方(イントネーションの変化)で伝わる意味が変わる。そのためにも、文章への没入がその前提となる。

 

3日間の講座は、各回1~3の切り口から、それぞれ演習やNHK番組動画も交えて説明をして頂いた。

たくさんのボランティア挑戦者が生まれてくれると有難いですね。


ブラインドテニス(続報)

2017-06-11 06:00:00 | 旧ブログ記事

20170610

5月に当ブログでブラインドテニスの体験会について掲載させて頂いた。その際の記事はこちら

6月4日(6月第1日曜日)にサークル声のメンバーが見学に出向いてくれた。私は梅雨の時期を前にした町内会の「河川清掃」で参加できなかったのですが、7月は何とか参加してみたいと思っています。

5月の体験会の記事、そして今回のメンバーから話や写真でも余りイメージが湧かなかったのです。全盲の方やアイマスクをした方がテニスボールを打ち返す、あるいはラリーを続けるという話を聞いてもその内容がイメージできませんでした。

今回、当地掛川市のHPに市内で行われている「ブラインドテニス」を紹介する動画にリンクが貼られて掲載されているのを見つけました。

掛川市HPの「広報かけがわ」のページ、市民広報レポーターが取材をした動画のリストの中です。ここにある「2016年2月07日 ブラインドテニス」をクリックするとこちらにリンクされています。

ここをクリックすると、こちらの You Tube 動画 にリンクされています。

 

以下、その動画のナレーションです。動画は昨年2月のもののようです。

2月7日、掛川市総合福祉センター「あいり~な」でブラインドテニスが行われました。これはバトミントン用コートで音の出るスポンジボールを22インチ以下のラケットで打ち合うショートテニスです。床には紐入りラインテープが敷かれ、位置が確認できるよう工夫されています。静岡県では2012年4月にブラインドテニスクラブ「オレンジスマイル」が発足しました。県内には掛川市在住の8人を含む、およそ50人の愛好者が居ます。

下の画像は説明にあった「紐入りラインテープ」

(オレンジスマイル会長 土居さん)ブラインドテニスは本当にハードルが高くて、特に全盲の人がラケットにボールを当てるのはとても難しい。でも当たっただけでとても楽しいというのがある。稀だけれども、ラリーの様に打ち合いが続くととってもそれが楽しい。だからラリーをやろうというのがオレンジスマイルの全盲の人たちの目標と言ってもいい。

(掛川市在住の参加者)掛川ではブラインドテニスの練習会を毎月第1日曜日に、朝10時から午後4時まで行っています。私たちは静岡県のブラインドテニスのクラブですが、皆でお揃いのTシャツを作っています。私が今日着ているのはピンクですが、青と黒の3色展開で6点の点字で、触っても判るように「オレンジスマイル」というクラブの名前が入っています。

盲導犬2匹が片隅で見守る中、参加者らはさわやかな汗を流していました。

以上です。すてきな動画に仕上がっていましたね。


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2017-06-10 18:47:36 | 旧ブログ記事

20170610

私は、6月号の中でいくつかのパートを読ませて頂きました。

※新市議会議員抱負を語る より4名の議員さんの抱負

※市内7人に栄誉 春の叙勲・褒章、危険業務従事者叙勲

※7・8・9月 相談の窓口

※お知らせ 15項目

※募集 8項目

いつものボランティアメンバーが、今月は一人お休みでしたので、いつもに比べると少し読む量が多かったと思います。

いくつかのパートを読む中で、音訳にちょっと困ってしまった部分がありました。

 


音訳本;経営心理学

2017-06-09 06:00:00 | 旧ブログ記事

20170608

前日から雨が降り始め、この日も朝から雨がシトシト降っていました。

定年後お百姓さんをしている私は、雨の日には畑に出られません。この両日は、先日校正から戻されたばかりの「経営心理学」に取り組むこととしました。見出し画像は音訳本「経営心理学」と録音の際に確認する「アクセント辞典」。この本、正式には

藤田耕司著 「リーダーのための経営心理学」~人を動かし導く50の心の性質 (日本経済新聞出版社) です。

この本の音訳について視覚障がいのある利用者が、掛川中央図書館にリクエストがあったようです。図書館からの依頼を受けて、サークル声のメンバー3名で音訳に取り組みました。私は次の3章を担当。ページ数で100ページ余り、全230ページ程の本ですので約半分弱にあたります。

第1章 ビジネスの成功者は心の専門家

第3章 人間的信頼 ;人間が本能的に求めるもの

第4章 人間的信頼 ;「仕事ができる」ということの意味

本の音訳ですので、広報かけがわ(市の広報紙)よりずっと厳しく校正が入ります。それは、より正確な音訳が求められるためです。

私の担当部分100ページ程に対して、校正で指摘されたのは150ヶ所ほどでした。校正を担当してくださったのはサークル声のOGです。1枚20カ所の校正箇所、校正箇所を指摘した用紙が7枚余り、ビッシリでした。

例えば、校正箇所と指摘内容の例、次の通り

記憶の定着が良くなるのか(を)自分の頭で実験し、   (を)が抜けている

経営の実態とは   音声が低い(声が小さい)

47%の仕事が(機械)によって  (機械)のアクセント間違い

難しい仕事へ人は(シフト)していくでしょう  噛んでいる

人は(欲求が)満たされた時に   はっきり聞き取れない

神は人の(敬)によりて威を増し、人は神の徳によりて運を添ふ 敬は何と読むべきでしょうか

困ってる  困っていると聞える

 

そして、私の読む癖や、アクセントを注意するように指摘して頂きました。

語頭の子音が聞き取りにくい事がある。

節・章・空行の「間」が全体に少ない。一息、二息の「間」が大切です。

滑舌・噛んでいるところを厳しく指摘しました。迷いましたが良しとしてしまうと今後の音訳に影響しますから。

「パフォーマンス」「心」のアクセント、地域的にはOKですが、どうでしょうか。

150カ所前後の校正箇所をひとつひとつ、録音し直すのは大変な作業ですが、自分の癖に注意しながら作業をしました。5時間ほどかかりましたがとても勉強になりました。 


音訳ボランティアを考える方へ

2017-06-07 06:00:00 | 旧ブログ記事

20170606-2

サークル声は、毎月発行され各戸配布されている掛川市の広報紙”広報かけがわ”を音訳しています。毎月の決まった活動日は月末・月初の火曜・木曜の内3日間。広報が入手できる日程や曜日の関係から活動日が決まっています。6月号の活動日の場合は 5月30日、6月1日、6日の3日間。

この日程の内、基本都合のいい日、いい時間帯に参加して頂ければよろしいかと思います。

活動場所は、掛川市中央図書館の録音室とボランティア室

活動時間は 9:30頃 ~ 15:30頃

活動(音訳)媒体 ;広報かけがわ(27p)、かけがわ市議会だより、文楽里(ぶらり・文化芸術振興のための情報誌)、社協だより(掛川市社会福祉協議会)、原子力だより(静岡県原子力発電所環境安全協議会)、めざせ!生涯お達者市民!(生涯お達者市民推進プロジェクト委員会・掛川市)

音訳する題材は月により変更あり。

活動は40周年となり、そのボランティア活動は多くの表彰を頂きました。特に平成26年には春の叙勲で「緑綬褒状(緑綬褒章に相当する団体に対する表彰状)」を頂き、創設当時からのメンバーや利用者(視覚障がい者)と共にお祝いをしました。活動の経緯のブログはこちら

 

活動の中で

音訳は視覚障がいをお持ちの方々に、文字情報を音声情報にして提供する活動です。そのため正しく読むことが求められます。正しくない読み方としてはアクセントの違い、読み間違いなどがあり、利用者に関わりの強い言葉を間違えて読んだ場合には、その方にとってはとても気になる音訳となります。利用者はその事が気になり、全体の内容を理解できなかったということにもなるでしょう。これでは音訳の失敗となります。そのため自分の読む部分にある単語の意味や読み方、アクセントを確認し、必要に応じメモをしておく。

次の過程は音訳した音声データを編集することです。まず自分の音訳したものに、見出しを付ける作業をします。パソコンのワープロで見出しを入れていくような作業を行います。万一パソコンが苦手という方にはスタッフが丁寧にお教えする事もしています。そして自分の録音した内容の読み間違いチェックをまず自分で行います。

問題なければ、そこで初めて音訳データはわが手を離れ、全体の音訳データの一部となります。

以上が担当した部分を、録画・編集・CD作成まで行う簡単な説明です。


声の広報製作について

2017-06-06 17:34:00 | 旧ブログ記事

20170606

サークル声の毎月の定例活動、”広報かけがわ”の音訳作業(録音・編集・CD作成)が終わり、6日利用者の元へ発送されました。今月号の出来はどうだったのでしょうか。

いつも気になっている事ですが、毎月の「広報かけがわ」や同時に発行される様々な市政に関わる情報を音訳するのですが、各メンバーが自分の担当する部分を、録音・編集する記事分担制なのでその方お一人に任されてくるということです。

はじめて方には当然様々な支援をメンバーがさせてもらって、その中で技術的には上手になり作業も自分でできるようになっていきます。その頃にはその頃の悩み(課題)があり、一つ一つ乗り越えて、だんだん慣れていくわけです。

これより先のブログ内容は寄稿者現在の個人的意見です。もちろんやり甲斐を感じ音訳の活動を続けているのですが、こういう危険もあり得るという話ですので、そこをご理解の上お読みください。

例えば、アクセントや読みの間違いに本人は気付かず、そのままCDにされて利用者の元に届くということがあり得ます。ここを何とかしたいというのが、音訳における今の私の課題認識です。

こんなことを書いている私が、自分の読み方は正しいと思ってやっているのでどうしようもないのですが、図書を音読した際に校正者に指摘される箇所の多さに自分でビックリ、恥ずかしくて穴を掘って自分で入りたくなる気持ちをご理解頂けるでしょうか。他人のミスには簡単に気付くのに自分のミスをなかなか認識しにくい、自分の事は自分が一番判らないということです。

お互いに指摘したりされたりできるといいのですが、限られた時間でCDにして発送するという現実の制約があります。また皆さんボランティアなのでやはり限られた時間内で担当した部分を完成・納品したい。もし万一、何かトラブルで予定通りに進まない時には自分の担当部分を自宅へ持ち帰り、CD作成・発送スケジュールに間に合わせ、全体の流れを止めないようにする。

もう少し品質の良い音読をしたいと思う気持ちとスケジュールの中でやっつけ仕事になってしまう部分も多少ある、そのせめぎあいの中に身を置く感覚です。

毎回「これでどうだ、やり切ったぞ」と達成感を味わえるといいのですが、自分でもそう思ったりもしているのですが、「本当に大丈夫?」と聞き返されると「えっ、まあ」となる。”自分の知識・常識”で考えての音訳なのでとてもその部分で気になるところです。ちょっと謙虚過ぎるという話もありますが。

実は、この日6日から毎週火曜日、この日から3回(3週)連続で、元NHKアナウンサー中川さんによる音訳講習会が始まりました。詳細は以前、当ブログでご案内した内容なのでこちらをご確認ください。

この日は、カメラで会場の様子を撮影できませんでしたので画像がありませんが、また次回以降に詳細をご報告いたします。