世界をスケッチ旅行してまわりたい絵描きの卵の備忘録と雑記
魔法の絨毯 -美術館めぐりとスケッチ旅行-
ああ、じんましん
最初に蕁麻疹の症状が出たのは、高校生のときだった。腕にポツリと一点、腫れができ、私は、季節外れの藪蚊に刺されたのだと思って、ポリポリと掻いた。と、次第に、あっちにもこっちにも腫れが浮き上がってきた。
げげげっ、何っ、何っ?! ……最初のときは焦りまくったっけ。
蕁麻疹というのは、原因がよく分かっていないらしい。が、痒いのさえ我慢すれば、概ね大したことはない。息苦しくなることは稀。だから、上手に付き合っていくしかないってことになる。
カニのような、蕁麻疹を誘発するアレルゲンはあるのだろうが、一旦症状が出てしまうと、アレルゲンに関わらず、何かの刺激に逐一反応し、症状が出続ける。
解説では、一晩以上腫れ続けることはない、って書かれているけれど、そりゃどうかなー。確かに、一つ一つの細胞たちは、一晩以上膨らみ続けやしない。が、彼ら細胞たちは、個々には休みつつも一致団結して、交代々々で膨らむので、全体として、ダラダラと腫れ続けることになる。私は最長5日間、腫れ続けた。
とにかく、身体が暖かくなると出る。暖房の効きすぎた部屋や、ぬくぬくした布団のなかにいると、なんだか身体がむず痒くなってくる。手や腕がじわりと赤く染まってくれば、出る兆候。染まらずに、いきなり、プチッと出ることもある。
プチッと出ても、掻いちゃいけない。掻けば、次々にプチ、プチと続出する。あっちからもこっちからも、プチプチ顔を出し、それが平べったくつながってゆく。最後には、すべての腫れがつながって、さながら、エンボス加工の世界地図となる。
To be continued...
画像は、ネステロフ「病める少女」。
ミハイル・ネステロフ(Mikhail Nesterov, 1862-1942, Russian)
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