今日も人生の一日なり

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名言との対話 新渡戸稲造

2016年10月17日 | 啓一を追いかける

「名言との対話」1015日。新渡戸稲造。

「井を掘りて今一尺で出る水を掘らずに出ぬといふ人ぞ憂き」

新渡戸 稲造(186291日(文久288日) - 1933年(昭和8年)1015日)は、日本の教育者・思想家。農業経済学・農学の研究も行っていた。国際連盟事務次長も務め、著書 Bushido: The Soul of Japan(『武士道』)は、流麗な英文で書かれ、長年読み続けられている。日本銀行券のD五千円券の肖像としても知られる。東京女子大学初代学長。東京女子経済専門学校(東京文化短期大学・現:新渡戸文化短期大学)初代校長。

今から百年前の1900年前後には、日本人による英文で書かれた名著が出現している。内村鑑三「代表的日本人」、新渡戸稲造「武士道」、岡倉天心「茶の本」である。これらの本はそれぞれその時代に大きな影響を与え、その後も日本についての紹介書として長く読まれ続けている。

日本初 の植民地経営だった台湾統治は成功だったと評価されているが、総督は児玉源太郎、 民政長官は後藤新平、殖産局長は新渡戸稲造という豪華版だった。1898年から1905年度にかけて、台湾の財政独立を実現した功績は大きい。

「終生の業は、その日その日の義務を完了するより外にない」

「事の成る成らぬは天に任し、自分はひとえにその日その日の務めを全うすれば足る」

新渡戸稲造の「武士道」では日本を説明するのに神道・仏教・儒教をあげ、神道からは忍耐心、仏教からは慈悲心、儒教からは道徳心を学んだとしていて、納得した覚えがある。

後数十センチ掘れば水が出るのに、また違うところを掘る。その連続で一生が終わってしまう人が多く、それではものにならない。苦しい時に、もう一段、集中して掘り切れと新渡戸は語る。新渡戸は修養の塊のような人物だった。