ヨーロッパモビリティウィーク&カーフリーデー最新情報

カーフリーデージャパンによるカーフリーデーに関わる最新の動きの紹介

ベトナム初カーフリーデー!9/9@ホイアン市(地球環境基金一般助成事業第3回活動報告)

2012年10月02日 16時17分40秒 | ●2012年開催にむけての情報
一般社団法人カーフリーデージャパンは、平成24年度地球環境基金一般助成事業により、今年5月より、ベトナム初カーフリーデー実現にむけて、ハノイ市のNGO「ACTION FOR THE CITY」と一緒に、カーフリーデーレクチャー、シンポジウムを開催し、市民、専門家、行政にむけて、啓発活動を実施してきました。

そして、先月9月9日にホイアン市において、ベトナム初カーフリーデーが実現されることとなりました。「ACTION FOR THE CITY」のみなさんが主体となり、ホイアン市と協同しての実施に至りました。

カーフリーデージャパンも、ナショナルコーディネーターの望月真一が、この喜ばしい初カーフリーデーへ参加しました。

省や市、共産党地方書記長等が参列するオープニングセレモニーでは、カーフリーデー推進役として挨拶しました。また、当日のメインイベントである、500台以上のサイクリストが歴史的地区を中心に走行するデモンストレーションにも参加しました。また、日本国内のカーフリーデーと同様に、カーフリーデーアンケートを実施し、多くの市民の意見をきくことができました。

今回の事業により、日越の市民協同が図られたこと、また、モビリティウィーク&カーフリーデーを通じ、世界との連携もでき、ベトナムの環境・交通まちづくりにおいて、発展の一翼を担えたことと、カーフリーデージャパン一同嬉しく感じています。

今後も、「ACTION FOR THE CITY」と連携をはかり、ベトナムにおけるカーフリーデーの普及を中心に、環境や人にやさしい交通まちづくりの啓発・実践に意欲的に取り組んでいくつもりです。


以下は、望月真一によるレポートです。ご高覧ください。

***

先月、ベトナム初カーフリーデーという喜ばしい瞬間に立ち会ってきました。15年前には、世界初カーフリーデー(ラ・ロッシェル市/フランス)に立ち会ったことを思うと、道のりは長かったような短かったよな不思議な気持ちがしています。国内では、2004年の参加から来年で10年目を迎え、ある意味で節目の時期を迎えています。また、モビリティウィークを通じて、アジア諸国でのネットワークの強化にも努めてきましたが、カーフリーデーへ参加をしていなかったベトナムとコンタクトをとりつづけ、ようやく、この日が実現したことは大変感慨深いです。

さて、今回初カーフリーデー実現を果たしたホイアン市は、当時、現在見る多くのアジアの都市のように、まちがバイク洪水となる以前に、自動車がまだ少なかったことも幸いして、中心部への車の流入規制をしてきました。それにより、歩行者専用のまちを再生し、世界遺産となっている歴史的環境や生活環境を守りつづけてきています。また、最近では、ベトナムをリードするエコ・シティを目指すことも宣言しています。

このような背景をもつホイアン市であったからこそ、カーフリーデーの意義に賛同し、今回、カーフリーデーの実施に協力してくれたと感じています。

もっとも、今回は、本来の9/16-9/22のヨーロッパモビリティウィーク期間中には行なわれませんでした。従来ホイアン市で行われている「ノー・プラスチックバック・ディ(エコバック利用促進運動)9月9日」と同時開催でトライアルされました。来年以降のヨーロッパモビリティウィークへ正式参加を意識しての予行練習の意味もありました。

しかし、全国、地方のTV,新聞メディアを動員し、前日から宣伝カーも街に走らせるなど、啓発キャンペーンに力が入れられていました。先に述べたように、ホイアン市では、旧市街がすでに車両流入規制となっていますが、そのエリアの拡大等は、今回のカーフリーデーで実施されなかったものの、日本国内のCFD参加都市にも劣らない内容だったと感じています。

ホイアン市は、ベトナムの多くの都市でみられるような開発一点張りの都市計画とは違って、歴史的街並みと海洋リゾートの地として、将来は、本格的な「環境都市」となるべく、持続可能な都市政策、交通政策をすすめるための重要施策として、カーフリーデーを実施することとなったわけです。

こうした戦略的な都市経営にも感心しましたが、今回、我々のカウンターパートナーとなったACTION FOR THE CITYの、ベトナムの特殊な社会機構におけるNGO・NPOの活動戦略と実行力にも、大いに学ぶこととなった貴重な体験でした。

今後、ACTION FOR THE CITYは、ホイアン市とともに、まちなかの公共空間整備政策を展開し、アーバンデザインの領域においても貢献を図り、活動を拡大していくとのことで、大変楽しみにしています。

ヨーロッパモビリティウィークナショナルコーディネーター日本担当
 
望月真一

***



オープニングセレモニーの様子:ACTION FOR THE CITY Ms.GIANGとナショナルコーディネーターの望月真一


自転車パレードの様子:ホイアン市の資源環境局長も参加


モビリティウィーク&カーフリーデー、世界の先進交通政策のパネル展示の様子


カーフリーデーアンケートの様子


インタビューの様子:テレビ局、新聞社より取材を受ける





最新の画像もっと見る

コメントを投稿