「資格検定情報センター」準備事務局より

各種資格・検定の情報を分析し、信頼性の高さや疑問点の有無を報告します。

学位商法と資格商法

2007-06-13 19:45:34 | Weblog
一般的に大学卒業資格を得るには、文部科学省(海外なら教育省など)認定の学校で勉学に励み、単位を取得して卒業する必要があります。
しかし、ちょっとした論文を審査したり、仕事上での成果を単位に認定したり等の方法で、安易に大学卒業資格を認定する組織もあります。
そういった価値のない学位を認定する組織は、アメリカではディプロマミルあるいはディグリーミルと言われています。
学位とひきかえにお金を支払う場合が多く、一種のビジネス(学位商法)となっています。

肩書きを求める人が手軽に大学卒業資格や博士号を名乗るために、手をのばすことも多いようです。
ニューヨーク国際学士院から体育学博士号を得たデューク更家氏、アメリカンM&N大学から哲学・理学博士号を得た三遊亭楽太郎氏、ニューポート大学で教育博士号を得た七田眞氏、パシフィックウェスタン大学で博士号を得た水野晴郎氏や吉村作治氏や福永法源氏など、話題になった人も多くいます。
ドクター中松が日本や米国の正規の大学で博士号を取得したという記録もありません。
(なお、日本人もディプロマミルに深く関与しており、イオンド大学、ニューポート大学、国際学士院大学などは、日本人が設立に関わっていたり、運営に深く関わっています。日本人が設立したバベル翻訳大学院やカリフォルニア人間科学大学院大学はグレーゾーンの大学であるとも言えます)

※ディプロマミルに関しては静岡県立大学の小島教授のサイトに詳しい記述があります。
http://degreemill.exblog.jp/m2006-09-01/


日本では、大学設立の基準が厳格なこともあり、ディプロマミルと言われる組織の本部は設置されていません。海外の大学の日本校として設置されている学校はいくつもありますが、もちろん日本の学位は取得できません。

その代わり、各種の資格・検定が玉石混交状態の野放し状態となっています。
弁護士や公認会計士などの国家資格は信頼性が高く、省庁が管轄している財団法人が実施している英検や漢検などは公的資格と呼ばれるものが多く信頼できるものが多いのですが、任意団体が行っている民間資格は名称だけもっともらしくても全く価値のないものも多いのが現状です。
例えば、「労務管理士」の資格を持っていても、ニューポート大学教授とか国立ミンダナオ大学名誉教授といった称号と同じく、全く信頼性がありません。

各種の資格・検定について調査・分析するにあたり、問題のある資格・検定については注意を喚起していきたいと思います。

まずは各種英語関係の資格の比較、カイロプラクティックや整体の資格の比較、などをリリースしていきたいと思っています。
何か各種資格・検定についての情報や意見をお持ちの方は、「資格検定情報センター」準備事務局までご連絡ください。